第3話 初めての戦い
早速、訓練を始めることとなった。
レベルの上昇は経験値が一定数たまるとできるらしく
手始めに魔物を狩ることになった。
「今の勇者様の能力値だとコボルト程度ならある程度安定して狩れますのでレベル18あたりまであげましょう。」
そういわれコボルトが多く生息している森まできた。
しばらく歩いていると斥候らしき人物が
「コボルト三匹を確認しました。ここから南西の方角に
200メートル程度です。」
「そうか。ありがとう。」
そう礼を言ったが今結構緊張している。なんせ初めての
魔物との殺し合いだ、これは狩なんて優しいものじゃない命の奪い合いそれ故に相手も本気でかかってくる。
こちらも本気で戦い、自分の強さを確認しなければならない。
しばらく南西に向かって歩いているとコボルトと思われる犬と人が混ざったような奴がいた。
「勇者様、あれがコボルトです。今の勇者様の力ならば
苦労はしないので焦ったりなにも考えずに戦うのはやめて
相手の行動を見極めながら戦って下さい。」
(なるほど、それならばこれを機に戦いの工夫を身につけよう)
シノブはまずバレないように奇襲をかけて一匹をやり
混乱している間にもう一匹をやる。そして最後の一匹は
正面からやるというふうに策を練り行動に移した。
まず、他の二匹と比べて少し遠くにいるやつの背後にバレないように回りのみ腰に刺した短剣をてにもち一気に飛び出す!そして素早く喉を掻っ切る!
「ガウっ」
そして次は身体能力を信じて走り腕を切り「ガギィィ!」痛がっている間に首を切る。
自分の体とは思えないほどに軽い。これが勇者の能力か。
最後の一匹が飛びかかってきたので「ガアアァッ!」 右に躱すだがこちらに向かって噛みつきをしてくる。そのその顎を右手で掌底で打ち上げ「ガウっっ!」短剣で喉を切り戦いは終わった。
(案外簡単に殺すことができたなもうちょっと抵抗があると思っていたが戦いの高揚感のせいだろうか?
そして、なんか力がさっきよりも強くなっている気がする。)
「やりましたね勇者様。」
「あ、あぁ。あとなんだか力が湧いてくるんだけどこれはなんだろう?」
「もしかしてレベルアップしたのではないでしょうか?
確認してみては?」
「かもな。【ステータスオープン】
名前 今井忍
レベル 8
ジョブ 勇者
【能力値】
体力 : 374/374
魔力 : 68/68
筋力 : 60
耐久 : 56
敏捷 : 58
知力 : 52
【スキル】
レベル経験値取得量二倍
スキル経験値取得量二倍
レベルアップ時の能力値上昇50%増加
レベル上限突破
異世界言語取得
聖剣術 : Lv1
火魔法 : LV1
水魔法 : LV1
地魔法 : LV1
闇魔法 : LV1
光魔法 : LV1
夢想 : LV MAX
短剣術 : LV1
縮地 : LV1
隠密 : LV1
首狩り
「おおー、なんかレベルが8まで上がってる。あといろんなスキルが増えてるよ。」
「やはりレベルアップは早いですね。一体どんなスキルが取れたんですか?」
「ん、ああ、これは短剣術と縮地と隠密と首狩りっていうやつだ。あとこれ隣にレベルがあるやつとない奴があるんだけどこれはなんだ?」
「それはまずレベルがあるやつはレベルアップさせれば今よりも強くなるやつで、ないやつはその効果で固定されてるやつですね。」
「ふーん、あ、そういえば魔法とかはわかるんだけどこの夢想っていうやつはどんなのなんだ?」
「夢想、ですか?うーんそんなスキルは聞いたこともないですね。・・・もしかしたら勇者様のユニークスキルじゃないですかね?」
「ユニークスキル?」
「はい。ユニークスキルっていうのは一般的なスキルとは違くて、その人個人だけが持っている世界にひとつだけのスキルです。その効果は様々で希少性も高く強いらしいですよ。」
「まぁ、役立ってくれるならいいかな。」
会話を済ませまた魔物を探し歩いていると
「東にオーガが一匹いますがどうしますか?」
斥候がこう言ってきた。
「オーガは耐久と力が強いですが攻撃が単調でかわしやすいけど当たるとダメージが大きい魔物です。コボルトよりも1ランク上の魔物ですね。どうしますか?やりますか?」
「能力値的にはどんな感じですかね?」
「力はオーガの方が少し上回っているけど速さはこちらの方が圧倒的に上ですね。」
「速さがこっちの方が上ならいけるかな?
よしやってみるよ。」わかりましたでは、行きましょう。」
茂みの先にオーガが見える。日本で言うところの鬼だ。
巨大な棍棒を持っていて手は握力300kgくらいはありそうだ。
「行きますっ!」
そう言い残しスキルの縮地を使い一気に距離を縮める
一気に喉を狙いに行くがオーガの持つ棍棒に弾かれてしまった。「くっ!」一旦距離を取り魔法を使ってみることにした。(火魔法火魔法火魔法火魔法火魔法火魔法火魔法)
頭の中で連呼していると頭に言葉が浮かび上がってきた。
それが直感的に呪文だとわかった。
「っ!」
だがオーガも待っていてはくれない。追撃を仕掛けてくる。「ゴラアアアァァァ!!」
棍棒を振りかざしてくる。それもギリギリのところで避けると棍棒は地面に衝突し地面を抉った。
これに当たると思うとやはり恐怖を覚える。
だがこの隙を逃すわけにはいかない。
先ほど頭に浮かんだ呪文を叫ぶ
「ファイアボール!!!」
右手からバレーボール大の火の玉が出てオーガに時速
40kmぐらいで飛んでいって着弾。
オーガは突如目の前に現れた火の玉に驚いてまともにくらってしまっていた。
「ヴガアアアァァァァァァァ!!!?」
今ならいけると思った直後には体が勝手に動いていた。
縮地を使い一気に目の前に行きそのまま攻撃すると見せかけて隠密を使い背後に回り込みうなじを短剣で刺す!
「フッ!」短剣は一気に刺さる。「ウギャアアアァァァァァァァ」そのまま短剣を捩じ込む「ガッガッガハッ」
そう唸り声を残しオーガは命の火を消した。
「今の動きは素晴らしかったです。いけると思っても安全を忘れずに確実にやる方法、つい興奮してしまいましたよ」
「ありがとうございます。【ステータスオープン】
名前 今井忍
レベル 15
ジョブ 勇者
【能力値】
体力 : 452/452
魔力 : 72/82
筋力 : 74
耐久 : 69
敏捷 : 73
知力 : 64
【スキル】
レベル経験値取得量二倍
スキル経験値取得量二倍
レベルアップ時の能力値上昇50%増加
レベル上限突破
異世界言語取得
聖剣術 : Lv1
火魔法 : LV1
水魔法 : LV1
地魔法 : LV1
闇魔法 : LV1
光魔法 : LV1
夢想 : LV MAX
短剣術 : LV2
縮地 : LV2
隠密 : LV1
首狩り
となっていた。
このステータスの上昇具合から考えると戦闘で使った
ものが上昇しやすくなると考えてもいいだろう。
魔力が減っているのはファイアボールを打ったからだろう。
「レベルはどのくらい上がりましたか?」
「15まで上がったよ。それと少し魔法を鍛えたいんだだから魔法を当てやすい魔物はいますか?」
「それだとここらではマジックグリズリーでしょうかね」
「マジックグリズリー、ですか?」
「はい、これは先ほど戦ったオーガと同じランクですが
オーガよりも強いですね。理由は素早く耐久があるからです。魔法耐性がないのが弱点ですが基本的に魔法師は
後衛なので身体能力が低いです。だから安定して狩れるのは前衛がしっかりと注意を引きつけて攻撃を受けない必要性があります。その点勇者様は敵対しながらも魔法を放てるので攻撃に注意し魔法を当てていくだけで勝てるでしょう」
「なるほど。参考になります。それと気になったんですけどそのランクって何ですか?」
「ああランクはですね、王都には冒険者ギルドというものがあります。それが魔物の強さをランクで分けているのです。ちなみに、ランクにはSSからEまであります。
Eはゴブリンなどといった弱い魔物ですね
Dはコボルトなどといったもの、Cはオーガなどといったものです。B以上からは一気に強くなってワイバーンや獅子
などといった大型系が多いです。Aはレッドドラゴンなどで
Sは暴風龍ヴィガルゲイロン、地震龍ドムニクス、
溶解龍カタルニア、大海龍リヴァイアサンなどといった
四大神龍です。SSは魔王や古代龍エンシェントドラゴン
といった人類からしたら絶望の的のようなものがいます。」
このような雑談や魔法の確認やちょくちょく出てくる魔物の討伐したりしてなどしてマジックグリズリーを探し歩いていった。