約束
手に取っていただき誠にありがとうございます。
以前は、内容説明と「何やら展開が早い」ということがありましたので、間を入れてみることにしました。
是非、ご覧あれ!
あれから五分が過ぎたか…?一向におさまらないゴブリン。これに不審に思った3人は一時止め、その場を離れた。
当然、ゴブリンは3人を追いかける。また、仲間だと思っていたヴィルスに異変が現れる。何やら顔色を悪くし、エリタを方を振り向いてこう言うのだ。
「すまない。君の仲間にはなれない。」
そう言うと、そのままゴブリンがいた研究所に走り出す。そして、ネルドールとエリタは、ヴィルスの行動を止めに入る。
「待て!危ない!」
たまたま同時に言ってしまったが、ヴィルスは振り向かず走り去ってしまった。ネルドールは心配になって追いかけようとするが、ゴブリンが追いかけてくるのもあるし、ネルドールは防御系の方の魔法師。エリタは取り敢えず、逃げることを先に考えた。
ゴブリンの方を向いたネルドールの右腕を握って
「こっち」
と言うようにその場を離れた。
ネルドールとエリタはゴブリンから隠れるように研究所から西側の岩陰に隠れた。
もうどのくらい離れただろうか?1km?いや、もっとだ。それに此処は砂漠地帯。ゴブリンも早々追いかけて来ないだろうと思い、ネルドールの方を振り向いて「これからどうするか?」の対策を取ろうとした。すると……バシッ
「ゔぅへっ」
ネルドールにビンタされた。
ネルドールはヴィルスが助けられなかったことを悔やんでいるのだろう。エリタはそこまで馬鹿ではないが…
「とにかく!対…ぶへっ」
またビンタされた。
あぁ、まだ感情が上がった状態なんだな。エリタはネルドールに対策を取ることを一時諦め、ゴブリンの来ることがないよう見張り続けた。が、当然ゴブリンをまいている為。
来ない。
ここで、うんちくだが女性には何かに怒るとそれを抑えるための脳にある細胞か神経かが男性より少ないらしい。これが個人によるのかは定かではないが、よく女性も思うだろう。
「何でこの男は、こんなに冷静なのだろうか?馬鹿なのかな?」
喧嘩などの最中でも冷静になろうとする男性がいるとするならば、それは「この状況を次にどうするのか」などを既に考えられるよう感情をコントロールができるから。
だから、怒りたい半面、先を読むことをする。
だが、これはこれで個人差が激しい。
エリタは気を取り直してネルドールに対策を取ろうとした。
今度は、ビンタを回避することができた。キリがないからだ。
エリタ:「まず、ヴィルスは研究所に居ると。何故戻ったかは定かではないが、おそらく俺らより何か“大切なもの”を忘れたのだろう」
ネルドール:「なら、ゴブリンはエリタの神の能力で抑えておいて!」
エリタ:「待て待て!能力には必ず限度がある。あの能力はあくまで最大でスタミナが…」
ネルドール:「なら、最小の。ね?わかってるよね?」
エリタ:「あっ、はい…。」
(いつの間に、ヴィルスに好意を持ち始めているのだろう。また、いつの間に、俺は嫌われ始めているのだろう)
そう考え始めるエリタであった。
作戦は、「エリタがゴブリンを食い止め、ネルドールはその隙を狙ってヴィルスの研究所に向かう」ということになった。
2人はすぐに実行に移し、研究所に向かった。再び2人の前にゴブリンが現れる。そこを作戦通りに行うことができた2人は、ネルドールはヴィルスに再び会うことができた。
ヴィルス︰「何故…戻ってきた?」
ネルドール︰「ハァ…ハァ…やっと…」
ヴィルス︰「私には不可能だ。旅立て!」
ネルドールは勘が鋭い。
ネルドール︰「それ。だよね?」
ネルドールが指すものは、薬草だった。そう、ヴィルスはこの砂漠地帯には、この薬草が最も育ちやすいのではないかと思った。が、そこにネルドールとエリタを助けてしまった。こうすると、ヴィルスは、先を読みとり仲間に素直になったフリをして途中、「ごめん。俺にはできない」と言っておけば、またあの薬草の研究にまた没頭できるかもしれないと。
この短時間で、ネルドールは推測した。ネルドールは何なのだろうか?
ヴィルスは思い通りにならないことに少しイライラしていた部分が少々あったのをネルドールは見逃さなかった。
ネルドール︰「ねぇ、ヴィルス」
ヴィルス︰「なんだ!私は君らとは付き合えん!」
ネルドール︰「違うの」
ヴィルス︰「何が違う!」
ネルドール︰「ヴィルスは、そのまま続行して」
ヴィルス︰「!?」
思わぬ一言だった。「そのまま続行して」とは何なのだろうか。とヴィルスは首を傾げた。
ネルドール︰「ヴィルスは、薬草の研究をする為にこの研究所を建てたのでしょ?なら、続行して」
ヴィルス︰「あぁ。そう…だな」
ネルドールは一息吐くとこう話した。
「ヴィルス、君の欠点は人の話をすぐ受け止めることよ!そして、相手が心配するのは要件を言わずにその場を離れること!良いね?」
そう言うとネルドールは、研究所を去って行った。
ヴィルスは申し訳なさそうに頭を抱え、下唇を噛んだ。
エリタ:「おお!ヴィルスは?」
ネルドール︰「何言ってんの?此処はヴィルスに任せるわ!」
エリタ︰「えっ!?」
そう言うとネルドールは何やら気がすんだようにゴブリンから逃げるのであった。エリタは、何が何だかわからず再び仲間探しに出るのであった。
一方、ヴィルスは、ネルドールの言葉を信じて研究に没頭した。何故なら、ネルドールとの約束だから。
最後まで読んで頂き有難うございます。
もしくは、ざっくり読んだであろうと思います。
今回は、「セリフ多くね?」でしょうか。申し訳ございません。ですが、少しづつ慣れていけば きっと上手くなると信じて…次話も読んで頂けると幸いです。