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異世界スローライフ  作者: てな
第四章
50/53

疲労


殺気を感じた日から、一週間が経つ...

夜になっても気は抜けず、アノスさんと交代で見張っていた

しかし、いつ来るかも分からない刺客に眠れる筈もなく、疲労は蓄積する一方だった

そして、私が最も恐れていた事が起こった

アノスさんが授業中に倒れたのである

アノスさんも、日々の警護と夜中の見張りで限界に来ていたのである

私は、アノスさんを看病したいが王子の護衛もある

葛藤の末、アノスさんの事はネフに任せることにした

その日も何事もなく学園が終わり、私は王子の手を引き、早足で寮へ戻った...


「アノスさんっ!」


ドアを蹴破る様に開け、アノスさんの安否を確認する


「...ぁあ...カリーシャ、すまない...」


「謝らなくていいです!容体は大丈夫ですか!?」


「まぁまぁ、主様。落ち着いて落ち着いて...」


「落ち着ける訳ないでしょ!」


「...だ、大丈夫だ、ただの熱だから...」


アノスさんは、額から汗を滝のように流し、苦しそうに言う

魔法を使いたいが、この場合は逆効果になる


魔法で治す場合、対象者には体力という代償がある

体力の消耗で起こる事には、魔法での解決は出来ないという事だ


「で、でも...!」


「大丈夫...だから、心配しないで...?」


「すまん、アノス...」


「いえ...謝らないで下さい...体調管理が出来てなかったのは、自分が未熟だったからです...それに、謝られると惨めになります...」


「すま...いや、ありがとう」


「はい...」


「アノスさん...」


「ん...なんだい...?」


「今日は、一緒に居ていいですか...?」


「だが、王子が...」


「大丈夫です!結界魔法を二重三重に掛けて置きます」


「監禁かよ...」


王子が何か呟いたが、知るもんか!


「だから...いいですか?」


多分、今の私は泣いているんじゃないだろうか...目が熱い


「...あぁ、分かった。いいよ」


アノスさんは、一瞬王子を見てから言った


「じゃあ、俺はベッドに居るから、結界でも何でもしてくれ...あ~眠..」


「結界張ってきますので、大人しくしててくださいね?」


「あぁ、分かってる」


「すぐ戻って来ますからね!」


そう言って、私は王子に結界を張りに行った...


......


「いいのですか、主様に本当の事言わなくて?」


「あぁ...熱でこんなに心配されるなら、言わない方がいい...」


「ふふっ賢明な判断ですね」


「...さぁな」


「でも、余り無茶はしないで下さい...もう貴方だけの体ではないのですから」


「あぁ、俺はカリーシャの恋人だからな」


「...それだけでは有りませんが...でも、主様を傷つけないで下さい」


「分かっている...」


「いいえ、多分貴方は分かっていない...何もかも...」


「何の事だ...?」


「ふふっ、時期に分かりますよ...おっと、主様が戻ってきますよ」


「アノスさん!さぁ、早く寝ましょう!」


いつの間にか何時もの下着姿のカリーシャ...


「あぁ、分かったからそんなにくっ付くな、汗臭いぞ...」


「大丈夫です!アノスさんは、素敵な匂いです!」


出会った時も、そんな事言っていたな


「...そうか、なら寝るぞ」


「はい!」


そうして、久しく二人でベッドに潜り込んだ...



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