武闘大会〈最終日〉 下
武闘大会終わってしまいましたね
休憩後...
『はーい、決勝戦だね!最後の見せ場ということで、僕が審判を務めるよ』
試合をするステージの中央に、スライムさん専用審判台が設置されている
そこから、ぴょんぴょん跳ねて、アピールをするスライムさん
『ではでは?カリーシャくん対シルフィくんの決勝戦を始めます!』
先程よりも高く跳ね上がり、宣言した
『なお!試合を面白くするために!カリーシャくんには、ハンデを付けさせて頂きます!!』
えっ?聞いてませんよ!!
『ふふふ~!そのハンデとは...メイド服で戦ってもらいます!!!』
「「「「...え?」」」」
私達を含め、ホール全体が静寂に包まれた...
『そして、これを提案したのは...他でもない、ヒューリー王国女王陛下、テナ・ヒューリー様で~す!!!』
「うむ、妾がこのようなサプライズをしたのじゃ」
『えー...動機の方を聞いたところ、舞台のカリーシャくんを目にしたとき、ピンと来たそうです』
「うむ、あの時のカリーシャはとても輝いておった、それをもう一度見たくてのぅ」
『だ、そうです...まぁ頑張ってね!着替えは控室使っていいからね~』
そんな、横暴ですよ...
女王の命令とのことで着替える他ありませんでしたが...
『おおおぉ!これは、可愛らしい!!流石、テナさんは見る目ありますね!』
「じゃろ?もっと褒めてもよいのじゃぞ?」
「...あのぉ?」
私は会話を止めるため声を掛けた
『ん、何かな?』
「決勝戦、やりませんか?」
一応、メイド服を着ているのでなるべくお淑やかに言った
『?...あっあぁ!決勝戦ね!も、もちろんやりますよ!それじゃあ準備も整ったことだし始めよう!』
忘れてたんですね...
『では~?カリーシャくん対シルフィくんの決勝戦を...始めっ!』
唐突に始まった決勝戦、ランスを抱え、身を盾で隠しているシルフィが特攻してくる
仁は恐らくシルフィの後ろであろう...
ランスの矛先を避けたところを追撃する作戦のようだ
なので、あえて受け止める
例の如く、手や腕に魔力を流し硬化、矛先をしっかり捉え、受け止める
しかし、止まったシルフィの頭上を飛び越え、仁が全力の空中縦切りを仕掛けてきた
私は、シルフィのランスを盾とし、防ごうとする
しかし、仁の刀はランスを素道り、私へ襲い掛かる
でも、私には当たらない
身体の魔力の密度を低くし、これまた素道りさせる
私の身体は、実体があるようで、ないのですからね
素道りさせた峰の部分を掴み、刀身へ弱いパンチを当てる
刀身へ攻撃は、そのまま柄を通じ、仁の手を確実に痺れさせる
「ちっ!」
舌打ちした仁は、バックステップで距離をとる
シルフィも仁の後ろへ移動し、様子を伺っている
「手、痺れてます?」
「ふん、全然余裕だ!」
そう言っている割に、手が震ているんですけどね...
「では、こちらから行きますよ?」
私は足を踏み込み、一気にトップスピードへ乗せる
例え、チートであっても見えない速度...光速で
そのスピードで、仁の腹へ拳を容れる
仁であっても、今のパンチは躱せなかった
空気を裂き、壁へ激突する仁
土煙が舞い、晴れたそこには気絶した仁が転がっていた
実際は、壁に衝突する寸前に、空気の層を作って受け止めた
パンチが強すぎて壁を抉ってしまったが、外傷はないはずだ
急激なGの変化で気絶しただけなので、多分大丈夫...だよね?
仁がダウンしたことで、動揺したシルフィは一瞬だが、意識を私から外した
その隙を突き、後ろから首へ手刀を落とす
ふっと、意識を刈り取ったシルフィの体を支え、ゆっくりと寝かした
『あ~、はい。勝者、カリーシャくん!』
そして、その声が引き金に成ったかのように、歓声が沸いた
『は~い、医療班は二人を宜しくね?目覚め次第、授与式を行いますので、暫く余韻に浸っててね!』
それだけ言って、スライムさんは女王とホールの奥へ消えていった
私は、何時ものメンバーが集まるであろう、シルフィと仁が運ばれた医務室へ向かった...
次は打ち上げ回です
短くなるかもです




