始まり
作者のテンションと体調が続く限り更新していきますので、宜しくお願いします
異世界から召喚された勇者の末路…それが私。
よくある異世界小説の勇者に成った私は、必死で世界を救った。しかし、現実は甘くない。
ある者が言った一言で、私の人生は大きく変わってしまった。
「魔王を倒した勇者様は、世界征服など容易いのではないか?」
確かに、出来なくはない。だが、するにしても、理由がない。
しかし、その可能性を見逃せなかったのだろう。王様は、私を異端の魔女と呼び、世界の端へ追いやった。
薄暗い森の中、私は独り孤独に耐えながら生きてきた。訪問者と言っても野生の動物や魔物ぐらいだ。
そんな中、私に出来ることは自分の身体や魔法を鍛えたり、料理の腕を上げることぐらいだ。誰に食べさせるわけでもないがね。
コンッコンッ
珍しくドアをノックする音がする。
「開いてるよ」
軽く声をかけ入室を促す。
「やあ、元気だったかい?」
入って来たのは、なんと少年だった。
「ふふっ、久しぶり。こんな森の中よく精神が壊れないねぇ」
驚いていた私は、その言葉で正体に気が付いた。
「ふんっ、400年も放置した癖によく言うわよ」
「ごめん、ごめん。これでも結構忙しいんだから」
「でっ、何の用かしら神様?」
そう、この少年こそ私をこの世界へ送り込んだ張本人なのだ
「ふふっ、そろそろこの世界に嫌気が差してくるだろうと思ってね」
「嫌気なら、とっくの昔に差してるわよ」
私はソファーに寝転びながら言った
「じゃあ、君の逝く次の世界の話しなんてどうかな?」
体を起こしながら、聞くっと即答する
「ふふっ、じゃあ話すよ?」
私が早く話せと急かすと笑いながら答える
「君が逝く世界には、いくつか候補があるから選んでね」
神様が言うには、
魔法のない科学が発展した世界
魔法も科学も程よく発展した世界
科学がある程度発展している魔法世界
があるらしい
ちなみに今いる世界は、科学があまり発展してない魔法の世界だ
神様は、暇潰しに色々な世界を創ったと言っていた
それらも、その一部だろう
「それで、どの世界がいい?」
「少し時間を頂戴」
神様はどうぞとばかりに、どこから出したのか紅茶を飲んでいた
数分悩んだ末に私出した答えは、科学がある程度発展している魔法世界だった
「ふぅん、分かった。じゃあ、他にオプションとかいる?」
「この身体、飽きたわ」
私の身体は、十人居たら十人とも振り返る様なグラマーな身体だった
そのせいで、男どもがこぞって寄ってくるのは一種のトラウマになった
「はい、はい。じゃあ適当に変えておくね」
私の心を読み取ったのか、期待してねっと言ってきた
「他には?」
少し考えても、無かったので素直に答えた
「じゃあ、お待たせしたお詫びに色々付けとくよ」
神様は、意外と引き摺る性格なようだ
「分かったわ、それで何時逝くの?」
ニヤッと悪戯めいた顔をする神様
「もちろん、今」
「え?」
そう言った瞬間、真上に黒い穴が空いた
「え?ちょっと!?いやぁぁぁぁ!!」
私は、その穴へと吸い込まれた
「ふふっ、新しい人生は楽しんでね」
私を吸い込んだ穴が消えたころには、誰もいなくなっていた
処女作なので文脈などに誤りがあらばお教え下さい