登場人物
話が進み次第、随時更新します。
○櫻 (よう)《恋春の章~》
小国大名青葉氏の姫。16歳。織田信長の義姪(母親が信長の義妹)。たまたま安土の近くに立ち寄った際に信長と対面した事がきっかけで景之の元へと嫁いだ。月のように白い肌、烏の濡れ羽色の黒髪、男の拳ほども小さな顔で、絶世の美女といわれる義伯母のお市の方にも引けを取らないほどの美少女。一見、純真でか弱そうな印象ではあるが、戦国の世に生まれた女性らしく強い意志を持った気の強い一面もある。
○佐久良景之 (さくら かげゆき)《恋春の章~》
織田家に従ずる小国佐久良家の若き城主。25歳。実の父母ともに亡くしており、現在は遠方で暮らす継母と年の離れた異母兄弟がいる。叔母が織田家に嫁いでいるため織田家とも血縁関係にある。鷹のような凛々しい容姿を持つ青年。真面目一辺倒であり、幼い頃から当主としての自覚を持とうとしたあまり感情を表に出す事が苦手で、常に眉間に皺を寄せて難しい顔をしている。自分には一切甘さを持たないが、その一方で家臣、領民を思いやる一面を持つ。信長からもたらされた突然の縁談を一度は断ろうとしたが家臣に説得され受ける事となる。
○西角 (にしかど)《恋春の章~》
佐久良家の若き筆頭家老の一人。32歳。景之が幼い頃から側に仕えており、幼なじみのような存在。既婚者で息子が5人いる。今でこそリーダーシップがあり冷静な判断もできる人物だが、若い頃は喧嘩っ早く短気で、頭に血が上りやすい性格だった。今でも、そういった性格が見え隠れする。年上女房のお彩に尻を敷かれ気味。
○東條 (とうじょう)《恋春の章~》
佐久良家の家老の一人。30歳。西角と共に幼い頃から景之に仕えてきた。幼なじみの一人。既婚者で娘が3人いる。武家育ちだが幼い頃から武芸よりも読書を好み、武士とは思えないほどのんびりとた性格で、微笑を絶やさない人物。だが、その一方で策士のような一面も持つ。そのためか、景之と西角からは常に何を考えているのかわからない油断ならない男と思われている。
○お彩 (おあや)《嵐夏の章~》
西角の妻。35歳。佐久良家の「奥」のリーダー的存在。見た目は小柄で櫻と同い年に見えるほどの美少女であるが5人の息子を持つ母であり、現在妊娠中。今度こそ女の子を産もうと躍起になっている。一見、おっとりとした口調で天然ぽいように見るが、その実はかなり気が強く頭も良い夫を尻に敷くような強い女性。嫁いできた櫻を献身的に支える。
○お澄 (おすみ)《嵐夏の章~》
東條の妻。29歳。3人の娘がいる母だが、小麦色の肌を持ち天真爛漫な明るい少年のような性格の持ち主。幼い頃から男勝りで弓術馬術も得意で、幼い頃、相撲で西角に勝ったことすらある。まわりからは東條を尻に敷いているように見られがちであるが、実は常に夫を立てて尊敬し敬愛している。お彩と共に櫻姫を支える。
○おたみ《恋春の章~(名前が登場したのは嵐夏の章)》
櫻の乳母。40歳。櫻姫とともに佐久良家に来た人物。心配性でありつねに櫻姫の様子を気にしている。
○藤姫 (ふじ ひめ)《嵐夏の章~》
織田家の筆頭家臣である真嶋家の末姫。19歳。景之の父方の従姉。黒々とした絹のような髪と白い肌を持ち、猫のようなつりあがった瞳を持つ華やかな女性。幼い頃に佐久良家によく遊びに来ていた。景之が結婚したと聞きつけ、城に押しかけてきて……
○真嶋惟継 (まじま ただつぐ)《逢秋の章~》
織田家の筆頭家臣真嶋家の次男。藤姫の直ぐ上の兄。26歳。景之の父方の従兄。妹と同じく黒々とした黒髪に白い肌、つりあがった切れ長の瞳を持つ一見冷たい印象を持つ美青年であるが、中身は熱血感でおしゃべり好きなお調子者。今回の織田家の戦に父親と共に参加している。
○葛葉辰彦 (くずは たつひこ)《逢秋の章~》
松平家康と共に戦に参加した若武将。20歳。人の目を引くほどの長身の美男子だが、影が驚くほどに薄い。実は青葉家と深い関わりがある。