謎10 涼太からの手紙(最終回)
静寂にバイクの通過音が響く深夜。
天奈は部屋の中でぬいぐるみを強く抱きしめたり、立ち上がり無駄にウロウロしたりしていた。
天奈が寝付けないには理由がある。
それは涼太から貰った手紙が原因だった。
今どき珍しい連絡方法だが涼太から手紙の返事は明日学校でと言われてしまった。
ラブレターの可能性を考えて、手紙を何回か見るものの封を開けられずにいた。
「あと、5分たったら開けよう⋯」
自分に言い聞かせる天奈だが、実は何度も同じ提案をしては、もう後5分と延ばして延々と繰り返していた。
「今度は開ける。今度は絶対開ける」
そして、その時は遂に訪れる。
手紙を手に取り内容を見る。
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路線を変えて手紙にしてみました。
クソみたいな駄文だったらごめんなさい。
B組の文化祭でやる出し物のことです。
何がいいか絶賛悩み中です。
なんでもいいは無しでお願いします。
2こ以上考えてくれたら嬉しいです。
ロマンのあるアイデアを待っています。
クラスで盛り上がっていこう!
A組に負けないよう頑張る文化祭実行委員長より
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「何それ!直接口で言えばいいでしょ!!」
ラブレターかと思っていた天奈は怒りのあまり手紙を放り投げた。
このドキドキを返してほしいと思った。
ふと投げて裏返った手紙をみる。
よく見ると小さい文字で何かが書かれている。
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色の意味を知ったらその返事もほしい。
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「なにこれ?色の意味?」
天奈は意味がわからず困惑した。
クラスの文化祭に関する内容に全く関係ない文章。
涼太が意味もなくこんな文章を書くだろうか?
そう考えて、再度手紙を読む。
するとあることに天奈は気づいた。
「もしかして!!」
天奈はスマホを取り出して調べ始めた。
【翌日】
天奈は昼休みに涼太を屋上に呼んだ。
「天奈?呼ばれて来たけど何かあったん?」
「あの涼太。昨日の手紙のこと何だけれど⋯⋯」
「あっアレね。読んでくれた?」
「読んだわ。それで私は謎解き喫茶とか脱出迷路とかがおもしろいかなって⋯⋯」
「いいね!アイデアありがとう!!」
「あと⋯⋯ね⋯」
「どうした?」
「もう一つの返事だけど⋯私も涼太と同じ気持ち」
「はぁ。長かったわ⋯」
「えっ?何が?」
「何でもないよ。じゃあこれから恋人どうしってことで」
「何だか恥ずかしいわね」
「これからはストレートに言ってもわかってくれるよな」
「えっ。どういうこと?」
「天奈⋯。愛してる」
「う⋯うんっ」
彼と彼女は顔を赤らめた。




