影浦高校~メンバー決定~
全話の中で、一部修正しています。
メンバーの中で、拓海の存在が抜けてました。
残りのメンバー補充は、一人です。
修正をお詫びします。
午前中の授業が終わり昼食を取りながらメンバーの5人は残りの1名のメンバーを誰にするか相談していた。
彩音と美穂は、男子の生徒の事は分からないということで昴達の決めたメンバーに一任するということだ。
智也も昴と同じ行動を共にしていたり、朝の鍛錬のグループが柊真とも同じだったので左近や拓海と馴染むのも早かった。
「こんな時、クラスが違ってたら誰か見つけれたのに、よりによって皆同じクラスとはなぁ」
昴がスプーンをブラブラさせながらどうしようもないなぁという雰囲気を出している。
「智也君は、知り合いとかいないのかい」
柊真が智也に尋ねた。智也も食事を一時的に中断して
「わりぃーなー、知っての通りわいは元々全員敵だと思って来ていたからな。体験入学や試験の時も他の奴らとは関わってなかったからな」
実は智也と昴以外のメンバーは、一度一悶着あったのだが、それをきっかけにわだかまりも消え、お互いに親しくなっていった。
「調べてみたけど、クラスメイトは皆何処かのグループ決まってるんだよね」
食事を終えた左近が、ため息を着く。
「誰か朝の鍛錬とかで他のクラスメイトと交流ないのか」
拓海が話題を振るが朝の鍛錬は、やっとなれてきたのだが他のメンバーとの交流するまではいたっていないのが現状だった。
「もー、頼まないよ。後悔するぞ。僕を仲間にしなかったこと」
他の席から、大きな声が響き渡った。ガヤガヤしていた食堂が一瞬静まり返る。
「あっはっはっ、お前、忍の力もろくに使えないのに何を偉そうなこと言うんだよ」
「貴重なメンバーの一人にお前なんか入れたらハンディ背負うようなもんだよ」
再び同じ席のグループの中で笑い声が広がった。
「なぁ、あの生徒のこと知ってるか」
昴が仲間に尋ねた。
「直接は知らないけど、何でも嘘ばっかりで成績も良くないらしいよ」
「あぁー俺も聞いたことあるよ。トラブルばっかり起こして孤立してるって聞いたな」
智也も噂を聞いたことがあるようだ。
「もし、仲間がいないならメンバーに入れてみるか」
昴が問いかける。
「えっ大丈夫なのかな」
左近が不安そうに答える。
「まぁ、今の時期に決まってないのって、普通の人はいないだろうけどね」
「わいは、反対する権利は無いから任せるで」
「うん、僕もみんなの決定に従うよ」
智也も拓海も昴達の判断に従うつもりらしい。
「決まりだな。柊真行こうか」
席を立つ昴。柊真も続けて席を立つ。2人は、騒ぎのあった席の方に向かっていく。
「よぉー、お取り込み中いいか」
先陣を切って昴が話しかける。当然食堂にいる生徒たちの注目の的だ。
騒ぎの当事者達は意外な人物の登場に唖然としている。
昴は、席を立っている例の少年の横に立つ。茶髪の肩ぐらいまで伸びた、ストレートの髪の毛。身長は、小柄見た目は、小学生の女の子みたいな体型。
昴は、その生徒の頭を軽くなで
「なぁ、もしグループ決まってなかったら俺たちの仲間にならないか」
昴が罵声をあびていた生徒に話しかけた。
「おいおい、まじか。やめとけよ足でまといだぞ」
再び席上から笑い声が響き渡る。昴と柊真は、そんな奴らのことは無視して、一人の生徒に話しかける。
「もちろん、強要はしないよ。どうだろうか元論今すぐとは言わないけど期限迫ってるから早めに決めて欲しいな」
生徒は、昴と柊真の顔を交互に見ると
「仕方ないな。困ってるなら仲間になってやってもいいよ」
生徒の態度に一度昴は、ムスッとした。昴と柊真は、一度お互いの顔を見合わせる。
「そっか、それなら他当たるよ。邪魔して悪かったな」
昴と柊真は、片手をあげて元席に振り返る。その風景を見た生徒は、慌てた様子で振り返った2人の前に再び出ると
「嘘嘘。ごめんごめん。お願いだから仲間に入れてくれよ」
昴は、ニヤリと笑うと
「そっか、ならこっちに来いよ。よろしくな」
生徒は、昴の後方を着いて行き、左近達のいる席へと戻って行った。しばらくは静かになっていた食堂だが、時間が経つと再び賑やかになってきた。
「うまくいったよ。最後のメンバー決定だ」
昴が左近達に話し掛けるが、左近、拓海、智也の反応は、微妙だった。
「大丈夫かよ。そんな豆粒みたいなので。人数合わせにも、もう少しましなのが良くねぇ」
智也も一任するとは言ったが先程のやり取りを見て少し不服そうだった。
昴の後ろにいた生徒は、智也の発言を聞くと顔を真っ赤にして
「んだと、この木偶の坊。てめぇなんか俺様の足元にも及ばんわ」
生徒の発言に智也もイラッとしてしまい。
「んだと、このガキ」
席を立とうとする智也を昴と柊真が、間に入って落ち着かせようとする。
「そう言えば、君の名前は」
左近が問いかける。
「あんなぁー、人の名前を聞く時は、自分から名乗れや」
流石の左近も拳に力が入り苦笑いをしている。
左近達は、それぞれ自分の名前と自己紹介をした。メンバーの挨拶が終わると
「ふんっ、仕方ないから教えてやるよ。多々良日向だ」
昴達は、日向の相手をしただけで一気に疲れてしまった。
前書きにも書きましたが、全話修正してるのでご理解の程宜しくお願い致します。