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パンドラの箱  作者: ルシア
第一章・再誕
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08螺巌と眷帝

「それでは、始めろ」


私はそう言ったとたん走り出したフィフスを尻目にセカンドに視線を向け、悩んでいるような顔でこちらに向いたセカンドに問う。


「フォースは見つかったか?」


そう聞く私にセカンドは目を伏せてただ首を振る。


「そうか、見つかったら教えろ。あと、お前はそろそろ起きろっ!」


視線をセカンドからキトラへと向け、奴の頭を叩いた。

まったく…。


そんな事を考えながら、私は視線を戦いへと戻した。


― ― ― ― ―

sideフィフス


こいつ…全く勝てない…


シックスは大盾にもたれ掛かりながらスライムをたくさん召喚している。

スライムの壁が作られ、その裏にアンデットナイトが数体、またその裏にケットシーが一体いるのだが…


この陣形は意外に強い。

その上、非常に低コストである。


スライムの壁は脆い、だが壊すと攻撃用の魔力と衝撃がほぼ全て吸収されて行く。

そしてその裏のケットシーに魔力を、アンデットナイトに衝撃が全て吸収される。

そしてアンデットナイトが衝撃を吸収した勢いで私を弾き、スライムの壁の向こうに押し戻されてまたスライムが壁になるのだ。


少し魔力量を増やして再挑戦をする時間。

私は魔力を大量に使って一発勝負の賭けに出るかを考えながら今もあの壁へと向かって行く。


「あーあ!これだと本気ださないうちに終わっちゃうかもなー!」


攻撃を放っては押し戻される私にシックスが大声でそう煽ってくる。

…ムカつく。


「後悔させてやる…【螺巌】【韋駄天】【跳躍】」


私はスキルや魔法を発動していく。

螺巌だけはさっきまでと同じだが機動力は段違いだ。

それに、魔力をたくさん込めて回転数をあげる。


手に大きな負荷がかかるが、その分威力が上がっていく。

魔力が急激に減っていく感覚と共に、私は足を一歩踏み出し、急激な加速が私に襲いかかった。


左腕を突き出し、スライムの壁を粉砕する。

魔力の減衰はほぼほぼ見受けられない。


私はそのままアンデットナイトを殴り飛ばしてケットシーを蹴り飛ばし、大空に跳び上がる。


「【迅雷】」


大空から奴を見据え、雷を纏って突撃して行く。


「【召喚・エルダードラゴン】」


そうシックスが言うと、魔法陣が現れて真っ黒な体に、黄金の目が煌めくドラゴンが現れる。

頭だけで私と同じ程の大きさがあるドラゴンは、私にものすごい速度で迫ってきた。


「【爆拳】!」


私の魔力の渦が赤黒い渦から真っ赤な炎の渦に変わり、それを振り上げる。

そして大口を開けたエルダードラゴンの口の中に振り上げた腕を振り下ろした。


「ガアァァァ!」


そのまま私はエルダードラゴンの口の中に吸い込まれて言った。

私はそのまま奴の体内を進んでいき、こう唱えた。


「【獄炎】」


― ― ― ― ―

sideシックス


勝った、私はエルダードラゴンに喰われたフィフスを見てそう確信した。


「グルルアアァァ!」


エルダードラゴンが大きな声を上げて炎を吐き出す。

エルダーも勝って嬉しいのだろうか?


そう思ったが、少しの異変が感じられた。

鳴き過ぎだし、首を振り過ぎだし、炎を吐き過ぎじゃないか?


おかしい、そう思った途端、エルダーが膨張していくと…

奴は炎に包まれた。


「なっ!?」


その炎はどんどん大きくなり、その炎の中から黒い渦が私に向かってくる。

フィフスだ。


それを察した私はすぐにスキルを発動させた。


「【解放】!」


そう唱えた瞬間、魔力が私の体を巡り、腕から放出される。

その魔力とフィフスの渦がぶつかり、大きな音と同時に私は気を失った。


その瞬間に私が見たのは、ファースト達が私達に向かって走り出した所だった。

月曜に投稿したかったけど間に合わなかった…(原稿無くなっちゃったの)

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