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パンドラの箱  作者: ルシア
第一章・再誕
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05叡智の采配

贖罪

sideキトラ


「やっほー!レイー!」

「え、あ?キトラちゃん?」


レイの部屋の扉を蹴破り、入って来た私にレイは死人でも見たかのような反応をする。

せっかく戻って来たってのに酷い反応するなー…


「私はここで過ごす事にしたよ。私の仲間もここに置いておくから、結構な戦力になると思うよ。んじゃ、私はルウちゃんに酔いつぶれたエンドの事を聞きに行くからー」

「え、待ってキトラちゃん!?」


私はレイの部屋からスッと消えた。

レイの呼び止める声も聞こえるけど知らないなー。


― ― ― ― ―


「あー…お前は一体誰なんだ?」


私は彼女に話しかけた。


「ルウだよ。よろしくエンド」



「なんで私の名前を知ってるんだ?」

「私がルウだから」


こいつは一体何を言ってるんだ?。


「お前は一体何を言ってるんだ?でしょ」

「…どうしてわかった?」


こいつ、思考が読めるのか?


「君の口癖みたいな物だからね」

「口癖ってどういう事だ?」


ルウ?とやらは不思議な奴だ。

ここらの常識は全く知らない癖に色々な事を知っている。

しかも私やキトラやナンバース、挙句の果てにはレイの名前も知っているのだ。


こいつはほんとに変な奴だな。


「ちょっと意味が分からない、もう一度言ってくれ」

「だーかーらー!君の従者になりたいって言ってるの!これで何回目!?」


ちょっと意味が分からない。

なんで従者なんだよ。


「なんで従者になりたいんだよ」

「君が好きだから」


こいつ頭おかしいのか…?


「…どっかで会ってたのか?」

「いんや?」


うん、だよな?私が会うなんてありえないし。


「なのにお前は私の従者になりたいと?」

「一から説明するとね?私のスキルの未来視みたいなのがあって…」


未来を見るスキル…?

そんなのがあるのか…?


「まぁ…あんまり覚えてないんだけどね」

「覚えてないのか…」


こいつ頭おかしいよな?

覚えてないのに従者になりたいのか…?


「ということで従者になりたいの」


この後も今のような問答を繰り返し続け、根負けしてしまった。


― ― ― ― ―


「考えにふけったみたいな顔だけど…どうしたの?」


ルウが顔を覗き込みながら後ろからコーヒーを渡してくる。

しかし、根負けしたのはいい選択だっただと思うな。


「いや、お前は有能だなって思ってたんだよ」

「ふふん、すごいでしょう」


私がそう言うとルウは子供のようにはにかむ。

いや、子供なんだけどな。


「さて…それだけじゃないんだが。ファースト達やキトラ達の武器、あとまだ来てない3人をどうするかってのを考えてたんだ」

「武器ならどんなのいいか分かるよ」


カイン、アベル、ロキって奴なんだがー…とそう説明してるとルウがそう言った。


「お得意の謎未来視か?」

「うん」


ここら数日だけだが当たった未来も多い。

いや、外れた未来ももちろん多いんだがまぁそれは未来視をしたせいなのだろう。


「…なるほど、この武器を用意したらいいんだな?」

「うん、そういう事だよ」


ルウが一通り武器の説明をしてから決め顔をしてそう言った。



「わかった、レイに要請をしておく。準備をしろ、訓練に行くぞ」

「ねぇ、恥ずかしいからなんか突っ込んでほしいんだけど」


― ― ― ― ―

sideルウの生態報告

ルウ・女?・7才

ここら一帯の言語を知っているが文字を知らない。

「あ」「い」「う」(日本語文字)

などを使い、私達の言語とは全く違う文字を使っていた。

私達の考えないような魔法の使い方をし、私達という機密情報を知っている。

紙を使って「センシャ」「移動要塞」「センカン」などという物の設計を行う。

センシャやセンカンとやらはたくさんの筒を付けた物がある。

変な口調や行動をするがその身に宿す知力は馬鹿に出来ない程だ。

彼女を懐柔し多くの知識を引き出すため、私の従者として働いてもらう事にする。


追記・連接剣、刀、大杖、フルート、グローブ2対、盾、剣2本を求めたい。


― ― ― ― ―

sideレイ


…フルートってなんなの?

なんで楽器?


― ― ― ― ―


「なぁ…ルウ?頼んだ私が言うのもなんだがフルートって本気か?」

「もちろん、私の記憶が正しいならフォースちゃんは音響魔導って言うスキルを持ってるの」


スキルねぇ…

私はどんなスキル持ってるんだろうか?

今度私達の実力を確かめる事にしないとな…


「レイ、私達はこんな狭いスペースでは戦えない。大きなスペースのある空間に行く許可をくれ」


訓練は大成功、皆その武器に満足していたようだ。

そして私は訓練の後、レイに許可を取りに来た。

レイは少し難しい顔をしたがすぐに許可を出してくれる。


「まぁいいけど、僕も付いていくからね?」

「あぁ、わかった」


その次の日、私達は王国を出てとある荒野へとやって来た。


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