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パンドラの箱  作者: ルシア
第一章・再誕
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序章・悪魔天山

ちょっとお試しの前書き

好評なら消さない

sideレイド・ディア・アンセスター


「後…少し」


イビト山、大雪に覆われたこの山の頂上は何本にも別れてそれぞれが高くそびえ立っている。

その少々禍々しい山はその装いから、人々からこう呼ばれていた。


『悪魔天山』と。

僕はその山に鎌を差し込んで少しずつ、少しずつ頂上へと歩みを進めていた。

僕がここを歩くのは、この長い戦争に終止符を打つためだ。


その終止符は、この山の頂上に埋められているはずだから。


この150年続いた戦争。

それを始めたのは、ある小さな小国だった。

誰も警戒しないような小さな従属国。

ある日、その国の空に"剛鉄の馬車"が飛んでいたのだ。

そいつはその馬車を使い、一夜にして主である宗主国を滅ぼした。

矢が通らず、炎を放ちゆく。


その国は何個もの国を滅ぼしていく。

どの国もその元従属国を探り、この力の正体を探った。


それは、一つの手記に載っていた爆撃機と言う物だったらしい。

そして、別の地にてその爆撃機と同じような物が現れた。


ある国がその手記と同じ物を掘り出したのだ。

全ての国が手記を探し、各国は生存権を賭けて世界戦争を始める事になったんだ。


「戦いを終わらせるために戦いを始めた物に頼る事になるとはね…」


戦火を上げたその手記は人々からエルディアの手記と呼ばれる事になった。


神話に出てくる最低最悪の悪魔の王だ。

そして、私達の手にした手記の一つにはこう記されていたのだ。


『私は、たくさんの技術を産み出した。いつか、これを見た者達は奴等の理念に気付いてくれるのだろうか?もしもその理念に気付いたならば、気付かなかったならば…調停を保つこの力を使い、世界を変えてくれ。私が眠る場所にその力を置いておく。私こそが――



エルディアだ』


神話のエルディアが死んだ場所はこのイビト山だ。

おそらく、ここに手記を作った奴も眠ったのだろう。




「…はは、これが…エルディア」


骸骨が膝を付き、頭を垂れていた。

何人もだ。

それは円形に並んでおり、ぱっと見数百人は居る。

そしてその中心には小さな石碑が建てられていた。


その石碑の上には赤く輝く宝玉と――


"小さな手記が、置かれていた"


その手記には、こう記されていたのだ。

ネフィリム…と。

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