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幸せ男は即投降


 その国は勇者が起こした国・・・・

転移者とも転生者とも・・・・


 18年前国は黒いケモノにより・・・・

征服された・・・・


 木陰の時代と後に呼ばれる・・・

安寧の時代・・・・


 其れは一人の男の嘆きが怒りがなしたもの・・・


 故に・・・・・

飽きた・・・・・・・


 喜びならともかく・・・・・

そう飽きた・・・・・



 妻巴はそんなタケルを・・・・


 兵である俺は王の護衛・・・

今回の相手は同盟国ニシトナリ何度目だ・・・


 毎度毎度敗走してるのにご愁傷様だ・・・


 草原で王と立つ・・・


 王は耳が良く・・・

鼻も聞く・・・・


 王が動くとき其れは勝利・・・・


 此の時までは・・・・


 何時から両者は戦っているのか・・・・

曖昧だ・・・・


 何故ならあまりに戦いが荒唐無稽


 黒いケモノタケルは

「<砕け我が爪よ>」

金髪の美女は絢爛な礼服を身に着け

優雅に艶やかに・・・・

 

 その周りを我らが王が黒いケモノがかける

地は砕け煙が

「<我が意に降りし>」

「<煙よ>

「<黒煙燻し>」


 黒煙は二人を覆い

辺りには熱気が・・・・・


 兵たる俺は熱気からにげつつ

「此れで終わりだ」

多くの者を葬ってきた技


 凛と声が響く

「<我が拳空と通ず>」

黒い煙は天を貫くが如く

掲げられた拳に吸い込まれ消える


 「ヒュー」

声が響く

艶やかなる絢爛の美女の服が切り裂かれ


 白い肌に血がにじむ

「・・・・・・」

黒いケモノは王は目で見えぬ速度で・・

「どうかして?」

艶やかなる美女を組み伏せる


 毛で覆われ美女を拘束し

「ひゃん」

シッポを大きく振り

美女を舐めまくる


 艶やかな且つ朗らかな不思議な・・・・


 「いい加減」

美女は喜びを露わに叫ぶ

「<呼気咆哮>」


 我らが王も喜び・・・・・

「あおぉーん」

シッポが大きく振られ


 なんとも心が和む・・・・・

  

 ボロボロの礼服

白い肌は傷が一切なく・・・・


 「く・・・ほんと強烈」

艶やかに美女は

「タケルぬれぬれのぐしょぐしょ」

「はぁもうね」

「我慢の限界」

「<本と便利>


 鎖に閉じられた本が美女の前に

「ジャ」


 我らが王は一直線に走る

「<欲を放て>」

美女の言葉が凛と・・・・


 本が開かれ鎖が・・・・

我らが王は不可思議な軌道を描く・・・


 我らが王は鎖に阻まれ

我らが王は鎖に捕まらぬように・・・・


 現れたる鎖を見える様に艶やかに軽やかに

避ける王・・・・


 「もうタケル」

「じらし上手になって」

「私ね」

「<一糸纏わぬ>」


 美女の言葉に皆美女に視線が吸い込まれ・・・


 視線の先は・・・・・

「ね」

「凄く♪」

「・・・・・・」

我らが王と美女は鎖に絡められて・・・・


 後王の体毛で見えない・・・・・


 「愛しい人」

「永遠に添い遂げましょう」

「<本と鎖は使えるわ>


 虚空に本が出現し

鎖は吸い込まれる・・・・


 金髪の美女が王が消える・・・


 輝き其れが此の国・・・・


 いちゃいちゃの夫婦・・・・

国を輝きを手に入れんと傀儡政権つくりたい男と・・・・


 女を口説きたくてて王を目指す男・・・


 存亡の危機を再び迎えようとしている・・・・


 主人公の皇太子は・・・・

「何処に行くの」

敵兵に降伏し

「さあどこだろー」

「今混乱中だ」

朗らかに会話している


 「捕縛は」

「抵抗の意思もねえし」

「武器は流石に預かったがな」

「今日も良い一日だなぁ」

「にいちゃん」

「なんつーか」

「あれだな」

「「「幸せそうで」」」

「皆ね」


 そして笑い声が響き渡る・・・


 後に愚王とも賢王とも呼ばれる男は

敵兵と共に喜びの笑みを咲かせる・・・・ 



 勿論国は危機的状況である・・・・・・

 


 



お読み頂き有難う御座います。

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