第二十一話 真実
更新遅れてごめんなさい!シリアス編終わらないでごめんなさい!ダブルでごめんなさぁぁぁぁぁい!!!
〜fromトリモト〜
(レルドの過去)
「…助けて…助けて…」
この女の年齢はおおよそ17歳ぐらい。さっきからずっと悲痛に『助けて』と連呼するばかり。
隊長と呼ばれている男が言う。
「…大丈夫だ。安心しろ」
「いや、いや…近寄らないで!」
「…そうか………」
隊長は困惑しているようだ。
「………隊長」
「…どうしたレルド?」
「…他の兵士が近づいています」
「何だと!?
…こいつはどうする?…こいつは例えここを凌げたとしても当ても無いだろう…いっそ助けられないんだったらここで…」
「馬鹿なことを言うな!」
「……だったらどうする」
「…………………………………」
そして、過去のレルドはちょっと考えた込んだ後
「…オレと来ないか?」
「…?」
女性は状況が掴めない様子だ
「…ずっと『お前』と呼んでいたんじゃぎこちないな…お前のことを何と呼べばいい?」
「……クリア……クリア・ファリス…」
「クリアか、いい名前だ」
「…レルド、お前本気か?」
「あぁ、本気だ。大本気だとも!体長!この子、クリアはオレが責任をとって預かる!
…もし、もしこの子の肉親が生きていてクリアに会いに来るその日まで…」
***
「そして、クリアとお前はいつしか愛しあうようになり、結婚した。そして…子供も産まれた。お前たちはその子に名前を付けた
…そう、アークとな!」
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
オレが、オレが壊れる!!!もう、もうそれ以上は話すな!!!止めろ!!!!!オレという存在が否定される!!!!!」
「思い出せ!レルド!お前にもこんなときがあったことを!そしてこの後起きたことを自らの目で見つめなおせ!
…続けるぞ。お前らが結婚した後、しばらくは平穏な日々が続くがそれはとある日を境にして一変する」
***
(魔王レルドの過去)
「一体何のご用件でございましょうか?国王様?」
「…アレを見ろ!」
国王はレルドの後ろを指差す。すると
「!」
「ゲホゲホ…ハァ…ハァ」
縄で縛られたクリアだった。
「これは一体どういうことですか!?国王!」
「敵国の血筋だ。お前も分かっているだろう?敵国の血筋は完全に滅っさねばならぬことも」
「そうだ、レルド」
…国王の隣から一人の男が出てきた
「…ま、まさか…お前が密告したのか!?隊長!いやサイロ!」
「ふふふ、そうだ。
だがこのままでは俺の親友であるお前まで死んでしまうだろ?だから国王はチャンスを下さった」
そう言い終わるとどうじにサイロはレルドのほうへ剣を投げる
レルドはそれをキャッチした。
「その剣でそいつを殺せ!そうすればお前の命は助けてやる!」
そして、クリアはレルドの目の前へと連行された
「……」
「私を殺して!あなたの命が助かるのだったら!」
クリアがそう言いはなつ。
「…」
ズバッ
レルドが剣を振るう
「…?」
しかし切れたのはロープだけ。
「僕には…出来ない」
カラァン
そして、剣がレルドの手から落ちる
「フハハハハハハ!女一人殺せないのか!だったらお前は死よりもひどい苦痛を味わってもらう」
「!」
するとクリアは落ちた剣を拾いあげ。
「…今まで…本当にありがとうございました。そして…」
ズシャッ
「!」
自らの喉元に剣を突き刺した、そしてあたりに鮮血が飛び散る。
「さ…よな…ら…」
バタッ
そしてクリアは倒れた
「…く、クリア?」
レルドが呼んでもクリアは起き上がらない。
「クリア!クリアぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
悲痛な叫びを周りの壁が反射して、こだまする。
「…許さない…許さない!!!!!」
それから辺りは真っ暗になり何も見えず
ズシャッ!
バキ!
グチャ!
そんな音が聞こえてくるのみであった…
***
「これがお前の過去だ」
「く、くそっ!何故こんなに頭が痛い!クリア等という女は知らないはずなのに…」
「いや、お前は知っているはずだ。」
「嘘だ!そんなことは…そんなことは無い…」
「…嘘だと思うならば何故お前は頭をかかえる?」
「く、嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だだ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘ダ嘘ダ嘘ダ嘘ダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダウソダぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!『デス・スプリング・ファイナル』!!!!!」
…狂ったな
レルドの周りに禍々しい闇、いやそれよりもはるかに暗い暗黒の力が集まっていく。
「オレノ、オレヲサグルナ。クラエ!!!」
ズガガガガガガ
そして、暗黒のエネルギーが高速ドリル回転をしながら俺に迫る。
「馬鹿が」
ドガァァァァァァァ!!!
「…アタッタカ?」
「いくら威力が高くても当たらなければ意味がないだろ」
「!イツノマニカハイゴニ…」
「気付くのが遅いぞ、喰らえ、覇王の鉄槌!」
ドカァァァァァ
「クッ、カハッ!」
今俺がした攻撃は『ただのパンチ』、破壊力もさして一般人のものと変わりない。だが、やつにはそれとは比べ物にならない衝撃が来てるだろう。
俺の攻撃の正体は絶対的なまでの殺気、殺気による恐怖で敵の脳と全身の細胞を狂わせ、その殺気と相応するダメージと脳が勝手に思い込み、そして痛みを与える。また痛みだけではなく全身の細胞までもが勘違いをし、傷や衝撃をも受ける。それが真の王覇王の能力だ。
「…かなり手加減しといてやっが喋れるか?」
「…あぁ、今まで俺がしてきたことは何だったんだろうな?」
どうやら正気に戻ったらしい
「…さぁな、だがお前がしてきたことは正しい」
「!」
「…どれが正しい行為なのかはそれぞれによって変わる、どれが正しいか定めることなんて、どんな天才でも、どんな権力者でも出来る訳がない。だが、一つだけ言えることがある。
…例え自分が間違ったことをしていると思っていても、自分が今していることが結局正しいということだ」
「……そうか……だったらサイロも国王も正しかったのか………」
「…いや、そうとも言えるし、違うとも言える。」
「…それは…どういう……」
「…あの二人は…偽物だ」
「え?」
その時
パチパチパチパチ
「クスクス、よくそこまで気がついたね、山上財閥のトップ、山上鳥本君」
「!」
俺たちは上空を見上げた。そこにいたのは人間。たった小学生ぐらいの、黒い髪をした顔は中性的で男なのか女なのかよく分からない。
そいつが空中に立って拍手をしていた
「…お前は誰だ?」
「…レルド、こいつはきっとお前を影から操っていたやつだ」
「クスクス、さすが山上鳥本君、洞察力や推理力はかなりのものだね。」
「…お前の目的はなんだ?」
「目的?…強いて言うなら命令…かな?」
「命令?」
「クスクス、君なら知っているだろう?
…『五星王』様の命令さ」
多分…次回で本当にシリアスが終わります。
ただ今誠心誠意執筆中でございますので許して下さい。あと次回は、新キャラを最後にちょっとだけ出す予定です。