第二十話 激突!
今回はちょっと短めです。あとキャラ人気投票を開催します。リンクだけでなく感想欄にも、メッセージでもいいです。
ぶっちゃけ新キャラがまだどんどん増える予定なので常識の範囲内ならいくらでも投票してよろしいですのでよろしくお願いします。
〜fromミドリ〜
そこには純白の刃を持つ日本刀を構えた梨恵様がいました。
…時空の裂け目から自力で戻るには私と同じような能力をもつ人か、それとも爆発的なエネルギーで力ずくで出るしか方法はありませんね。ともなるとやはり後者の方ですね。
「…その刀は何でしょうか?梨恵様。」
「この刀の名前は『白神』。この刀の能力は…今から見せる。」
「成る程。そうですか。」
ヒュッ
そう言った瞬間に梨恵様が目にも止まらない速さで私の目の前に移動してきて
「白神よ、紅く染まれ。」
なにやら白神が紅く染まった瞬間私に斬りかかってきました。
「くっ!時空の歪み!」
それを私は直前で無理やり時空を歪ませて剣を斜め後ろに反らして回避しました。
…が
ぼおっ
「!」
反らした剣の一直線上にあった本が燃え…いや、溶けました。
「ならば、火極斬!」
今度はさらに白神が紅くなり、まるでマグマを凝縮したものみたいな色に変わりました。
…何やらすごく危ないような気がするのですけど。
「喰らえ!」
シュッ
私は間一髪というか紙一重の差で避けましたが…白神は勢い余って地面を切ったはずですのに全く音を出しません。他の音はちゃんと聞こえているのに…まさか!
「…成る程、梨恵様。今ので白神の能力を暴きましたよ。」
「!
…それは何だ?」
「白神の能力、すなはちそれは実に単純かつ強力。そう、あなたの持っているエネルギーの凝縮です。極限まで白神にエネルギーを集め凝縮することによって一点のみに集中して攻撃するのです。
例えば今のは火の技のエネルギーを凝縮させることによってものを一瞬で蒸発したのですね。」
「…とりあえず正解。でも白神の能力はこれだけでは無い!」
「そ、そうですか。ならこっちもそれなりの対応はします。」
…白神の能力はそれだけでは無いのですね…
こちらはちょっと本気以上の力を出さないとまずいですね…どうしましょうか?
「…はぁ…使いたくなかったのですけどやるしかありませんね。…ブラックホール、発動!」
私は右の手のひらの上に空間を凝縮させることによってできた巨大ブラックホールを生み出します。
辺りの本や木片がすごい勢いで吸い込まれてます。
それとどうじに梨恵様は白神を地面に突き刺しました。
「白神!」
そして突き刺した白神は図書館の床を突き破り、地面に刺さりました。
そうすると辺りの地面が白い光を放ちだし、放射状に地面の色が抜けていくように白くなっていきます。
さらに地面だけでなく、梨恵様の周りにあるありとあらゆる色が白くなっていき、白神の色が最終的には黒くなりました。
…これはもしかしたら、白神が全ての色を吸収しているんですか!?
「白神第二の能力、それは色をエネルギーに変える!
喰らえ!『天』奥義、天神五法撃!!!!!」
「くっ!ラスト・ブラックホール!!!!!」
梨恵様が目にも止まらない速さで刀を振るうと、火、水、金、木、土、というエネルギーを持った五つの斬撃が☆型の頂点になるように私目掛けて超速度で飛んできました。
…
それに対抗して、私は巨大ブラックホールをそれにぶつけます。
…正直勝てる自信は全くありません。しかし何としてでも止めなければいけません。
「くっ…」
しかしこちらのほうが多少負けてます。多分…天神五法撃は梨恵様のもつ技の中でも最大級の奥義ですね。私のブラックホールですら軽く太陽系を滅ぼせるのに…
しかしこのままでは…私の身だけではなく山上財閥が危険です。
どうすればどうすれば止められますか?
ピカッ
「!」
…遂に予測していたことが起きましたね…エネルギーが外に漏れだしました…これは…もう私たちでは止められません。
ドカァァァァァァァ
「な…」
そして、遂に大爆発を引き起こしました。
もう…終わりです。
私は目を静かに閉じました。
ガキッ
…あれ?衝撃波どころか爆風も来ませんね…
私は目を開きました。そうするとブラックホールも天神五法撃も跡形もなく消え去りそこにいたのは――
「…何をやっているんだ?緑さんに梨恵。」
「!」
「…………さすが、代々山上家の最強の護衛役をしてきた草橋家…」
――そこにいたのは草橋 創輝様。
「梨恵、ちょっと気絶させてもらうぜ?」
トン
「っ…」
創輝様はそう言うと一瞬で梨恵様の後頭部に手刀を当てて気絶させました。
「…何をやっていたんだ?緑さん。このままでは山上財閥の裏があいつらにバレるところだったぜ?
梨恵はもう仕方がないから数十分前から今までの記憶を消しておいたが、外にいる気絶させた二人がもう少しで入ってくるところだったぜ?
まぁ、緑さんでも梨恵が相手じゃ仕方がなかったかも知れないけどな。」
「…そうですね。」
「…それにしても…トモはもう行ったのか?」
「はい、鳥本様はもう行ってしまわれました。」
「…全くもってあいつはここぞというときには自分が山上財閥のトップだということを忘れて先走るクセは変わってないな。
…まぁ、真の王の能力を『2つとも』解放すれば十分大丈夫だと思うがな。」
「…でも鳥本様の瞳変更は本来覇王の能力ではないですからね…あの一般人の状態のままでは瞳変更はそう長くは使ってられないはず。」
「…まぁ、大丈夫だろ。」
「…そうですか。」
さて、鳥本様は大丈夫でしょうか?
緑VS梨恵、完結!そして次回か次次回でシリアスが完全終了になるはずですので温かく見守って下さい。