第一話 異世界の住人A!?
「大体お前ら、とりあえず嘘つくんだったらもっとひねろ、転送魔法とか魔王とかどっかで見たことあるケータイ小説かぁ?てかこれは携帯小説なんだけどな。まぁ早く家に帰れ」
俺はまぁ信じていない訳ではないが、というかすごく信じているのだが、あまりにもベタなんでこう言う。
「あんたいつからそこにいたのよ。それに嘘とはなによ、嘘とは、もしかしたら魔王の存在どころか魔法すら知らないの?ありえないでしょ。そっちが嘘ついてるんじゃないの?」
「コラッ!初対面の人だぞっ、それに魔法の存在を知らない世界かもしれないだろ、すぐに謝れ」
「え〜だってこんな異世界の住人Aにわざわざ謝ることないじゃん、私たちの世界ではすべての生物には魔力が存在することが証明されているはずだけど?こいつわざと魔法を知らないふうにしている可能性が高いわよ?もしかしたら魔王の手下?そうするとこんな普通すぎる顔も説明がつくし。」
ピキッ!
異世界の住人A? 普通すぎる顔? 俺はこの小説の主人公だぞ。しかも、俺の言った事無視されてるし。こいつどうしてくれようか?
「いい加減にしろっ!失礼すぎるぞっ!」
「本当に魔王の手下だったらどうしてくれるのよっ!この頑固法王!」
「頑固法王?ふざけるなっ!僕はもっと人に対する礼儀を大切にしろと言っているんだ!」
「あの〜ちょっとすいませんが
「うるさいっ!異世界の住人A!だいたいあんたは正直すぎるのよっ!この頑固王!」
せっかく俺が平和的に解決しようと思ったのに…
たった今、俺の怒りメーターが100%になりました。
「ってか早くこいつを捕らえて、どうしてこの世界に送ったのか聞くわよ頑固王!それじゃあ行けー!」
「だから僕の名前はアークだ!てか切り替え早!その前に人の話を聞け!」
「ほう、俺を捕らえようとしているのか……死ねっ!よくも主人公の俺を異世界の住人Aとか言ってくれたなっ!」
「えっ!?この殺気はレベルA以上よ!」
「フフフ黼鳧孵傅麸諷!」
「後半かなり難しい漢字になっているんだ……け……ど……バタッ!」
「なっ!フロアが触れられもせずに倒れただと!どうしたんだ。」
「簡単だ、ちょっとした殺気をぶつけてやっただけだ、安心しろ、気絶しただけだ。ところでお前らどこからきたんだ?」
ちょっと説明しておく、俺の殺気は人とは違うみたいで質が高いみたいだから、人を気絶させる事ができる。そもそも殺気とは一般人にも放つことが可能だが、ごく僅かの力だけしか放てない。放ち方を知らないからだ。俺は、とあることで殺気の扱い方を完全に理解している。
殺気は基本、強さに比例して放てる大きさの最大量が決まるが、質は高くならない。殺気の質とは生まれつき決まっていて、物質で考えると密度のようなものだ。
殺気の力は大きさ×質で決まる。
まぁ、殺気の説明はこんなとこか。ちょっとのつもりが長くなってしまったな。
「じっ実は僕たちはあなたたちからみたら異世界からきたんです!信じてください!あとその殺気をこちらに向けるのだけは止めてください!」
ほぅ、俺の殺気をくらっていても気絶しないとは。なるほど、これは本当に異世界から来たな、まず少なくとも一般人ではないな。
それにしても、こいつも丁寧語か。俺の殺気を感じたやつのたいていはそうだったな
「ふーん、お前らは異世界からきたのか……ってそんな話信じられるはずがないだろ!証拠があればすぐに納得してやるがな」
でもまぁ、こう言って相手の反応を伺う。
「こ、これは魔力をためることができる特殊な水晶です。あなたの世界に魔法がないんだったらこの物質はこの世界にないはずです。調べてみてください」
証拠が出てきた。よし、簡単に調べるだけでいいだろう。
「わかった。とりあえず立ち話も何だから家に来い、その馬鹿女も連れてこい話はそこでだ。早くこないとお前の存在を経済的に抹消するぞ」
「いや、ちょっと待て!怖いな!」
「早く来い」
「ってもう進んでいる!?しかも足は普通に早っ!?ちょっとぐらい待ってくれ!」
その後、魔法王は結構早く追い付いたが、
「ちょっと待て!僕の名前はア」
「五月蝿い」
【…殴られてしまいました。そして、当たりどころが悪かったのか、死んでしまいましたとさ。
終わり】
「まだプロローグと第一話だけで終わらすな作者!」
【さすがに嘘です】
やっと投稿完了しました。
フロア「私たちのフルネームがまだでてきてないんだけど」
鳥本「それにまだ短いだろうが!」
すみません殺意を向けないで……バタッ!
作者気絶のため後書きを終了します。