表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

神にチェンジと言ったらデリヘルではないので無理と返され結局チートな異世界移動した

作者: 優希 まな

 ギャグです。基本おっぱいの話しかしていないけど異世界移動(の前日譚)です。ちなみに女主人公です。でもおっぱいの話とかフェチ系の話しかしていないので下品かもしれないです。また「これは酷い」は最高の誉め言葉です。

 なお、作中の性的嗜好が必ずしも作者と一致するとは限りません。


 本当です。信じてください。



 白い空間に佇む。なるほど、これが噂の異世界待機室か。

 ウエルカムドリンクと座り心地のいいソファくらい用意してくれてもいいのではなかろうか。


「神にウエルカムドリンクとか普通要求するものなのか?」

「チェンジで」

「その上女神にチェンジ要求するのもどうかと思う。ここはデリヘルではないのだが」


 空間から湧き上がった自称神。流れるパツキン。輝く碧眼。盛り上がる胸。

 しかし男だ。そりゃチェンジを要求したくもなる。盛り上がる胸とかそれ胸筋ですし、雄っぱいですし。

 ドジッ子可愛い巨乳女神様とか、超絶美貌のスイカップ女神様とかもっとこう人間に夢を見させて欲しい。ちなみにちっぱい美少女も勿論大歓迎だ。何処かのエロイ人も言っている。大きいおっぱいに包まれたい。小さいおっぱいは包みたい。と。


「お前くらいが丁度いいと思う」

「セクハラで訴えて勝つぞ」


 じっとりと呆れを孕んだ視線が胸で止まる。微妙な眼差しをしているがこれでも着やせするタイプだからDはあるぞそこのセクハラ神よ。というか、貴様は何を口走ってるんだよ。

 意外とノリがいいよね。セクハラ神だけど。デリヘルとか言ってるし。セクハラ神だけど。

 でも仕方ないよね、大きいはドリームだし小さいは正義だからね。まぁ、手に平にジャストフィットも捨てがたいのはわかるけども。対象に私を含めるのはどうかと思う。


「一ついいだろうか、何故胸の話をしているんだ?」

「そっちが本題を切り出さないからでは?」


 今更だけどナチュラルにコイツは人の心を覗いているわけだが、貴様のSAN値は十分か? 早く本題を切り出さないと裸エプロンと手ぶらジーンズについて語りだすぞ? 勿論どちらも正義だが、どうしても甲乙つけなければいけないのなら手ぶらジーンズ派だ。恥ずかしそうに隠すもよし。男らしくさらけ出すもよし。大きくはみ出る魅惑のおっぱいも。小さくて手で押さえても皺ひとつよらないおっぱいも。どちらも非情に美味しいです。


「裸エプロンがいいだろう。そうではなく……最近、仕事が楽なんだかそうじゃないんだかわからない」

「はいはいトラックに神様がチートで異世界乙」


 だというのに目が瞑れる美形な自称神は裸エプロン派であるらしい。つまり貴様は本当は胸じゃなくてお尻派だな?! もしくは太ももか!? くっ、すまない。私は太ももはまだ語れるが、お尻は語れないんだ。本当にすまない。

 それと、苦労してますって雰囲気出しても無駄だぞ。だって先にやらかしたのそっちだし。手違いで死ななきゃこんなところにはいないんだし。


「それは違う。そもそも私はこの世界の神ではない」

「はいはい異世界の神でチートで神子だか勇者だか乙」


 ちなみに最初の“それは違う”ってどこに係る否定? 太ももでもお尻でもおっぱいでもないってことでいい? じゃあお前は何フェチなんだよ。足首か? 手首か? それともうなじか?

 あと、勇者とか神子とか絶対やらないから。どうしてもというならやってやるが、その際は勇者なら勿論美女ハーレムは標準装備だからな。神子だったらこの心の声をぶちまけて追い出されるように頑張るから是非見守って欲しい。性職者目指すから。セクハラ的な意味合いで。なにせこっちとら新古品ですし。


「大きな意味では間違いではない、か?」

「いや聞かれても知らないけど」


 というかこの神、さっきから自己完結が酷すぎませんか? そっちは人の心が読めてこっちはサトラレだけど、話が進まなすぎでは? だいたい大きな意味で間違いはない。つまり貴様は“首”系のフェチってことか。わからなくもない。細くて白くて可憐でいいよね。個人的には太ましいのもいいと思う。それを気にして恥らっているともう結婚しようってなる。

 ついでに、異世界の神に見初められてそこで勇者だか神子だかやらされる感じなのは理解したけど、こんな女で大丈夫か? 人選激しく間違えてませんか?


「私の世界に居てくれれば問題はない」

「じゃあ、美女が多い国で人生七回遊んで暮らせるお金があればチートはいらないや」


 そりゃ、その世界に居るだけでいい系異世界移動ならさもありなん。勇者とか神子じゃないんだから人格とかどうでもいいしね。とりあえずハーレムは自分で作るから初期投資だけしてくれればいいや。下手にチートを貰っても使えないだろうし。いや、やっぱりチートは欲しい。というかチート以前に世界観をよこせ。SFでファンタジーするわけにはいかないし。逆もまた然り。

 高度な科学は魔法と同義であろうとも、たとえ結果が同じだったとしても。互いにそこに至る過程が違いすぎる。その上ただ望むがまま与えられた力を使いこなせるほど私は器用じゃない。世界観の違う能力を貰えばなおさらに。


「世界は、わかりやすく言うなら剣と魔法のSFだ」

「まったくわからなくもないかもしれない?」


 神のお決まりの自己完結の末に滑り落ちた言葉だけ聞くと説明書を今すぐよこせと叫びたいけども。

 剣と魔法のSFってなんだ。

 いやわからなくもないけど。銃と科学のファンタジーよりかは理解できるような気がしたけどやっぱり気のせいだ。

 よくわからないことがわかったけど、例え居るだけで大丈夫だったとしてもチート必須な世界観ですよね。ところで神さんや、チートはいくつも貰えるんですかね? 言語チートさんは勿論言わなくても付いてきますよね? 出来れば文字チートも是非に。


「言語と文字は付けておこう。煩そうだし」

「本音がコンニチワしてるぞそこ!」


 なんだかクレーマー扱い、それもモンスターにされた気がするけどまぁ貰えるものは貰っておこう。喋れないとか詰むし、本が読めないとかオワルし。ついでに戸籍とかどうなってるんです? SFってあたり存在するんでしょ? いい感じに捏造しておいて欲しい。

 さて、最後はチートだね。オススメはある? というか何個オマケしてくれるわけ? それ以前に死亡率は? 危機は?


「マノモノと長く戦っている。危険ではある。お前が居ればマノモノの繁殖を減らせるだろう。それがお前の力だから。後は煩そうだから神からの祝福を一つ授けるか」

「だから本音!! あとケチ臭い」

「私の世界には異世界人がそれなりに居るから、戸籍は向こうで改めてもらうように。そのための保護者を奮発したんだが、祝福の数を増やしてそちらのランクを下げるか?」

「神様ってばさすが! 素敵抱いて! 女体化してからな」


 マノモノ? なんだろうスノモノの仲間かな? いやわかってるけどね。そこはマモノでいいじゃない。一文字増えて間延びして危機感が減衰してますが大丈夫ですか異世界。

 とりあえず第一異世界人が凄い人なのはいいんだが、出来ればハードボイルドな姉御系美人でよろしく。間違ってもガチムキ軍人はノーサンキューで。なんなら最後のチートを使ってでもそうしてくれ。


「無理だな」

「女体化できないの?! 神のくせに!?」

「そちらではない。それで、オススメの祝福は……お前はどうしたいんだ?」


 なぁ、神よ。お前女体化出来るのか。出来るのかよ。出来るなら何故やらないんだよ。そうしたら私だっておっぱいとか言わないで紳士対応してたのに。それに話だってもっとスムーズに早く終わったのに。今からでも遅くない。女体化はよ!! もちろんその立派な雄っぱいは柔らかい巨乳に代わるんですよね?! パツキン碧眼のゴージャス迫力美女になるんですよね!?


 それで、どうしたいかだっけ? 言うだけはタダだから言うけど。働きたくないでござる。それとナチュラルに私個人への危険があるかないかを無視するなし。まぁ、マノモノより人間のほうが恐いんでしょ。知ってる。それとガチムキ軍人に保護されるのが確定してるのも知ってる。神は居ないんだね。知ってる。


「防御系と回避系と回復系と補助系どれがオススメ?」

「補助は辞めておけ。向いてない。回復もダメだ。攻撃は最大の防御なりという時点でわきまえて発言して欲しい」

「じゃ、防御と回避? それとも最後の良心で外した攻撃?」


 そもそも魔法より物理を取るべきだよね。魔法とか絶対に魔封じとかあるだろから。

 物理でも魔法でも拘束されたら大差なしだけど、魔法だけとなると本当に詰むし。でもなぁ、力を貰っても上手く使える自信はないんだよなぁ。それで誰かを攻撃する勇気とかもっとないし。となると防御か回避ですね。どっちも恐いといえば恐いけど。ここは当たらなければどうということはない! って言いたいがためだけに回避にすべきか?


 それと神よ。あんたさっきから人のことディスりすぎだから。私をなんだと思っているんだ。そもそも最大の防御は攻撃でしょ? 何言ってんだよ。相手が居なければ防御の必要性なんかないじゃない。それなら相手を倒せばいいじゃない。だったら攻撃あるのみでしょ。えっ? 間違ってないよね?


「時間操作と透明化だけは駄目だ」

「なん、だ、と」


 後は全人類の夢である時間停止と透明化とかは却下された、だと。なんだよ。別に悪用しないよ。本当だよ。うん。ホントウダヨ。ただ、“時よ止まれ”とか“時は動き出す”とか言いたいだけダヨ。透明化は洋服ごとならいいけどそんなワケなさそうな気配しかしないのでさすがにいくら透明だろうと全裸はアウトなのでご遠慮しますから!

 駄目ですか? 駄目ですね。やっぱり神は居ないんですね。


「攻撃でいいんじゃないか」

「投げやり! たしかに攻撃は最大の防御だけど、私の心は硝子なのでそんなことは出来ません」

「強化形状記憶硝子とは新しいな。それならば防御でいいだろう。圧殺盾職も新しいが」

「ガンガン行きすぎぃ! そこは命大事に!」


 形状記憶硝子とか酷い。私のハートをなんだと思ってるんだ。その上圧殺盾職とかやめなさい。防御の意味ないじゃない。もう撃って出ればいいじゃない。しかも私盾職とか絶対似合わないんですけど。


「圧殺盾職でいいか。お前専用のアイテムボックスつきの盾と、それを振るえるだけの身体能力でどうだ?」

「了承してないんですが。もう一声」

「ヒーリングファクターでいいか」

「急に専門用語出すな!」


 タンクとか似合わないんだよ私。基本前衛なんだよ。殺される前に殺せ派なんだよ。

 まぁ、実質チートアイテムとチート能力貰えるから黙りますが。しかもアイテムボックス付き。出来れば容量は少なめでいいので時を止められる仕様にしてください。

 それとヒーリングファクターはいらないかな。それってあれでしょ? 擬自不死のアレでしょ? 実質どんな怪我からも回復する能力でしょ? それはいらないからアイテムボックスをもっとサービスしといて欲しい。


「注文が多すぎる」

「だから、アイテムボックスにインターネット販売機能つけりゃいいんだよ」

「注文が多すぎる」


 注文が多すぎるとかまたまたご冗談を。実質チートは勝手に決められてるんだからこれくらいサービスしろ下さい。そもそも本当に神ならわかるよね? この好き嫌い多すぎ人間が異世界で生き残るために是非お願いします。最悪食料品だけで構いませんから本当にお願いします。なんなら炊き立てご飯と梅干だけでもいいから。食べ物は死活問題なんです。


「仕方ない」

「あっざす」

「以上だな。後は、とりあえず死ぬな。十分気をつけろ」

「はい? あっ、はい。そういうこと」


 死活問題だけど食べ物とか言ってる場合じゃないんじゃないか私。何その激励。私がいるだけでいいといいつつ殺しにかかるとか。やっぱり神は居ないのか。つまりアレか。その異世界人数制限式か。前の人間が死んだから私が行くのか。そういえば拒否権ってあったの?


「すまない。キミに幸運がありますように」

「そこは俺の祝福をくらい言えよ。まぁ、いいや。今度は女神で出てくるように」


 ないのか拒否権。最後に“まぁ行かないんですけどね!”ってドヤ顔するつもりだったのに。残念だ。しかも拒否権なしならもっとチートを貰っておくべきだったかな。まぁ、いいか。サービスは確かにしてくれてるし。譲歩もしてくれてる。


 ただ、彼は全能ではないだけだ。


 たまらなくなって真っ白に染まる視界の奥へ叫んだ。

 返ってきたのは呆れた笑い声。それが無償に空しくて、負けじとデリヘル制度を採用するように! と声を叩きつけるその前に私の意識は溶けて消えた。

 消える瞬間苦笑交じりの言葉が聞こえた気もしたが。


「……あぁ、お前に私の祝福を。それとデリヘルではないのでチェンジはない」


 次に眼を覚ますのは剣と魔法のSFな世界なのだろう。

 だがそれは裏を返せば銃と科学のファンタジーでもあるはずで。

 最高に意味がわかりそうでわからないけど、きっとあの妙にノリのいい神の祝福があれば大丈夫だろう。




 この時私はまだ知らなかった。

 私を保護するガチムキ軍人がまさかのロリ萌え属性だったとか。その狭いストライクに異世界あるあるで私が合法ロリ巨乳(ロリとしては胸が大きいという意味合いで)としてストライクかますだとか。圧殺盾職として開花しすぎて英雄街道を突っ走ることになるだとか。夢にまで見た美女ハーレムは勿論作れなかったうえに気がついたら逆ハーレム(という名の舎弟軍団)を築いているとか。

 まだ、この時の私は知らなかったのだ。

 知っていたのなら勿論叫んだだろう。チェンジで、と。そしてどうせ冷静にこう返されるのだろう。デリヘルではないので無理だ。と。


 作中の性的嗜好はあくまで作中のものです。必ずしも作者と一致するとは限りません。

 大事なことなのでもう一度。本当です。信じてください。そもそも作者は彼シャツ派です。大きなシャツの隙間から見え隠れするアレコレこそ至高! そう思いませんか? えっ、思わないですか? 下着付けないでチラチラしてる胸周りとか太ももとか必然の萌え袖とか最高じゃないですか? 無防備に見せつられたり、見えそうで見えなかったり、恥ずかしがったり、最高じゃありませんか? わかってくれた方は僕と握手! そうでない方はちょっと語り合いましょう。大丈夫です拳は振るうものではなく掲げるものです。互いに一番と思うことを熱く語り合おうじゃありませんか。きっと最後には互いの雄姿を認め合う戦友になれるはずですとも。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ