表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/6

第5話『ノ・ロマネスク』

いやー…随分と久しぶりになってしまいました…サンダースです…

何故今回こんなに遅くなってしまったかと言うと…

今回…あれから更に二、三回…書き直しをしました……ええ…

案の定…三話の思いつきで入れた部分が響きました…

おかげでまだ、六話に手が付けれてません…

まあ、何とかまとまりましたが…

では、今回もパロネタやオマージュもあると思うので、注意して下さい。

第5話…


もしも家庭の事情で海外で暮らして、久々に故郷に帰って来たら…

~始まります


第5話『ノ・ロマネスク』


…………………………………………………………


さてさて、時間は戻る。

時間的には美穂が墓地であのおかしな男に出会ったぐらいであろう…


そして、学校、誰もいない教室である。


ドンッ!!!!


それは殴る音!!!

何を?机を…

誰が…?


『畜生ぉ!!畜生畜生畜生畜生畜生畜生!!!!!!!!!畜生ぉぉぉぉぉぉぉお!!!!!!!!!!』


そいつはアフロ!!

だが、アフロは生きてない!!

正確には、アフロヘアーの男!!

そう、美穂にぶつかったあの男である!!!


彼の名は、竜念りゅうねん 永杉ながすぎ

この学校も二年生である…

が、年齢は二十代!!

そう!!

彼は、留年生であるぅぅぅっ!!


そして、彼は今、怒りに燃えてる…

だが、正義の怒りではない…


ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!!!


どうしようもない怒り…

即ち…自分勝手な自己欲求である………………


『俺は竜念だぞ!!!誰もから!!先公からも恐れられる!!!盗んだバイクで走る竜念なんだぞ!!!!!!!!!!』


ドンッ!!!!!!!!!!!!


『なのに……ナノニィィィー!!!!!!!!

何で、俺が!!!この俺がぁああ!!!!!!

生徒会の連中なんかにぃぃぃぃーー!!!!!!!!

恐れなくちゃああぁーいけねぇぇぇぇぇんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!

あんな奴らにっぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』


彼は何かに従う事が大嫌いである。

規律なんて大嫌いである。

だから、それに従わせられる生徒会が大嫌いである。

大嫌いなのに、自分はそいつらに逆らえない…

怒り!!

自分勝手な怒り!!

誰の為にもならない怒りが溜まる!!!!!!!!!!!


最早、我慢など出来ない!!!

竜念は机をぶっ壊す程の力を込め……

ぶん殴ろうと……

した瞬間である!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


『あらあら………随分と…荒れているのね…』


声が聞こえた…


『あアぁん?!!!何だとぉ?!!!!!!!!!!」


まだ誰か、自分を注意し、従わせようとしに来たのかと、彼はその声の方へと振りむく……


しかし…


『……ぁあん?』


誰もいない…

聞こえた方には誰もいない…

廊下からも人の気配がない………

気のせいだったのか………………?


『フフ……何処を向いてるのかしら?』


『なっ?!』


やはり気のせいではない…

確実に誰かがいるぅぅ!!!!!!!!

しかし、誰もいない!!!!!!!!!


どういうことだ!!!!!!!!!!!


『何処だ?!!!何処に隠れてる!!!!!!!!!!!!

隠れながらチビチビ言うじゃねぇーーーーーー!!!!!!!!!』


『五月蠅いわね…。もう少し声のボリュームを下げれないのかしら………。

あらゴメンなさいみたいな、底辺の屑みたいには無理な話でしたわね?』


ムカつく声だ……

ただえさえ、怒りを鎮める為に机を叩いていたのだが、それを邪魔され屑呼ばわり…

これでぶちキレない彼ではない…


『てんめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええ!!!!!!!!!

何さまのつもりだあああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!

一体何が目的だああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!』


ガツン!!ドゴン!!

机に一発蹴りを入れて吹き飛ばし、謎の声の主に威嚇する竜念……

だが、出てくる気配どころか、ここにいる気配すらないのだ…


『フフフ……いいわ…それよそれ…貴方のその“焦り、苛立ち、絶望感”…条件はそろったわ…』


『条件だとぉ?』


何をふざけた事を…

もう出てくるの待つ事すら我慢できなくなった竜念は、教室の机をすべて吹き飛ばし、見つけ出そうとし始める…


が、


『汝から溢れるその黒(絶望)で華を染めなさい…漆黒散華ブラック・デマイズ…』


『…………あぁん……?』


グジュュュュゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!!!!!!!!!!


突如拡がるのは、痛み…

胸の痛み…

突き刺さる痛み…

胸が……心臓が…何かで突き刺された……


『………………う………うがぁ?!!!!!!!………うがああああああああぁぁぁぁ?!!!!!!!

何で、何でがああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ………..............』


ドサァ……


その場に倒れ込む竜念……

彼は死んでしまったのか…?


いや、彼は生きていた…

前回を読んでくれた君たちなら分かるだろうが、彼は生きていた!!!

何故だ?!!!


それは……


『さーて……彼は何に目覚めるのかしら……ね?』


この物語がただの常識の範囲内の学園ものではないからである……



―覚醒(Despair・rouse)…


………………………………………………………………………………………


そして今ぁぁぁぁッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


ダダーンッ!!

「ヒエェヤァアアア!!!!スゲー!!!俺ってスゲー!!!これなら生徒会なんか恐くねぇーーーーー!!!!!

俺に不可能はないぜぇぇぇっ!!!!!ヒエェヤァアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


縛られる、美穂の右腕ぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!

このままでは大変なことにぃぃぃぃーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!


「くっ…!!こんなの!!!!!」


美穂は全身の力を右腕に込めぇぇぇぇぇ!!!!!!!!


「う、うにゃああああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーー!!!!!」


髪の毛ごと引っ張ってやった!!!!!!!


ブチブチブチブチブチブチブチブチ!!!!!!!!!!!!!!!!!


髪の毛は男の頭から抜け、縛る力も弱まる…


「ハアハア……イタタタタ…………」


何とか、右腕の壊死を食い止めた美穂である。


「ちぃっ………中々タフじゃねーか」


「ハアハア………タフとかじゃないでしょ……マッタク…後、もう少しヤバかったんだし……もう少しで殺人犯だよ?」


勿論、美穂はいきなりこんな事をしたこの男を許す気はない…のであるが、


「ああ、俺殺す気だぜ?」


この男の思考は許す、許さない以前の問題であった……


「……なに言ってんの……?」


「ヒエェヤァアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!知るかっ!!!

法律なんて知るか!!

規則なんて知るか!!!

俺様はやりたいように殺るぜぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!

殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺すぅぅぅぅううう!!!!!!!!!」


(こいつ……正気じゃない………)


そう美穂は理解した……

当たり前だ、こんな奴が正気で堪るか!!


こんな奴と一緒にいてはイケナイ…

コイツの目の前にいてはイケナイ!!


頭よりも身体がそう判断する!!


シュタ…


「……くっ、」


美穂は後ろに走り出す!!

この状況でそれが一番正しい行動!!!!!

それが一番の判断だ!!

そうだ美穂!!今すぐにこの男から離れろ!!!!

早く逃げるんだああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!


だあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁが!!!!!!!

しかし!!!

「逃がすかぁ!!!まだ力を試し終わってねーよ!!!!ヒエエェェヤアァァアアア!!!!!!

絡みつけェェェェェェ!!!!!殺人頭髪キル・ザ・ヘアー!!!!!!!!!!!!!!」


再びアフロ男の髪の毛が一本の触手のようになり!!!!!!

シュルルルルルルルルルルルルゥゥゥゥゥゥゥゥウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!!!


「ああ、きゃぁぁぁぁ?!!!!」


逃げようとする美穂の右足に絡みつく!!!!右責めである!!!


「あっ!!」


バタン!!


バランスを崩した美穂はその場に倒れ込む…

そして!!


ギギギギギギギギギギギギギギギギギギ!!!!!!!!!!!!!


痛い!!

物凄く痛い締め付け!!!!


「ヒエエエエェェャアアア!!!!!!!!!!シネェー!!!!!!!!!」


更に触手!!

次は何処だ?!

首だああああああああぁぁ!!!!

美穂の首に絡むぅぅぅぅ!!!!!!!


「あああ……………く、苦しい……」


苦しみ痛み…

それらが、美穂の意識を奪っていく…………


(こ、こんなの……)


必死に抵抗するも…無駄…

朦朧としていく意識…抵抗する力を失っていく右腕…左腕…そして全身…

苦しい筈なのに…その苦しみさえ次第に消えていく…いや、分からなくなっていく…

それから出せる答えは何だ?




そう…死だ…


死ぬ…

一分一秒ごとに死が来る…そして死に近づいて行く…

死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ…


(そんな…ヤダ…ヤダっ!やだよ!死にたくない、死にたくないよ!!だってまだ私は!!私はまだ!!)


死にたくない…死にたくない!

死なない為には、意識をハッキリしなくては!!

目の前を確り見なければ!!!

苦しみを感じなければ!!

腕を使って、力を振り絞って抵抗しなくては!!!

息を吸って吐かなければ!!!!

そして叫ばなくてはならない!!!!!!!!!!!


だが…

そんな事すら、思いつかない…


頭が何も考えらない…

ただ死にたくないというばかり…

他に何もない…


身体も言う事も何も…ピクリとも動こうとしない…


そうか…

と、美穂が理解した時は…もう死を恐怖する思考すら麻痺してしまった時である…


それで、何を理解したかと言うと…

人の生が終わる瞬間が、こんなに恐い事であると…




……………………………………………………


『おにいちゃんが、おとうさんとおかあさんをころしたんだ!!!』


振り返ると…それは後悔だった。

過ぎてしまえばそれまではそこで終わる。

だから可能性は0なのである。

そう言ってしまった限りはそうなのだ。無かった事にはできない。

言葉は槍となり一人の少年に突き刺さり、鎖となり少年を縛りつける。そして、それは何時までも過ぎ去らない。

苦しめ…苦しめ…やがて、朽ちた。


残るのは…後悔だけだ。


今でも思う。

あの時掛けた言葉が…優しい言葉であったら…別の言葉を伝えていれば…別の可能性はあったのではないか?

だが、過ぎ去ってしまった事はいくら問い、いくら悩もうが…可能性は0である。



『ごめんね……お兄ちゃん……』


この言葉が出たのが、あの日なら…

0である事を分かっていてもそう願ってしまう…


0である事を理解すればする程…切ない…

何時しか、その事だけに自分は囚われていた…囚人となった…

望むものはない。最早、自分の生死すら興味がなくなった。

生きていても、価値がない人生。

死んでも、価値がない死。


空っぽだ。


それもそうだ。人生にそもそも価値などない。

それを人が自ら、価値を付けるもの…後ろを振り返ってばかりものの人生に価値が付く筈がないのだ。

泥濘に…沈んでいくような気分だ…そのまま……そこに………ずっと………底に………


永遠に…………




とは…いかなった……

私はその泥濘に引っ張り出された。救い出されたのだ。


誰に?

それは、一人じゃない。

叔父や叔母…昔からの友達…沢山の人にだ。

敢えて一人だけと言うのならば、彼女だ。

従姉である、彼女である。


空っぽな私に、彼女は言葉を発し、私はそれを聞く。

私は言葉を返す。そして私はまた彼女は言葉を発する。

それの繰り返し…

繰り返し…繰り返し……

やがて、会話が生まれ……空っぽな私を満たしてくれていった。

しだいに…振り返っても…後悔はだいぶ先になっていった。




私は…今、死にたくない。

私のせいで死んでしまった、父や母…

私のせいで苦しめてしまった、兄には…申し訳がない…が…私には目標ができたのだ。

生きる目標が。

それは…精一杯全力で生きることだ。振り返った時に…そこに後悔がないようにすること。

そして償うことだ。

私が犯した罪は消えることは決してない。

だから、一生掛けて償う。あの時…皆から救って貰ったように……従姉が話しかけてくれたように…

多くの人を自分のように後悔させないように、泥濘から救う。それが私なりの償いの仕方だ。

これが生きる目標だ!



だから……だから…だから!!!

私はここで死ぬわけにはいかない!!!!

まだこれからなのに!!

家族のお墓の前で、頑張ると約束したばかりなのに!!!!

ここで…こんなところで意味も分からずに朽ち果ててたまるもんか!!!!!!



もし、ここで私が死ぬ運命だとするとならば…

私はそれを…

      否定する!!!!!!!!!!!!!


…………………………

……………………

………


「ハッ?!」


目が覚めた…

そして感じた…


苦しいって…痛いって……

身体全体で感じた!!!!!


「うっ…………………」


(感覚が………戻った?)


その痛みは…美穂がまだ生きてる証拠である…

そう!!!美穂は死んでいなかった!!

まだ、生きていた!!!!!!!!!!!!

だが、何時までもこのままではいずれ、本当に死んでしまう!!!

なら何をすればいい?


目の前を確り見なければ!!!

苦しみを感じなければ!!

腕を使って、力を振り絞って抵抗しなくては!!!

息を吸って吐かなければ!!!!

そして叫ばなくてはならない!!!!!!!!!!!


「うっ、うりゃああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーー!!!!!!!!」


美穂は力を振り絞り、この首に巻かれた触手を引き剥がそうとする!!!!


「ちっ!まだ息がありやがったか!!」


美穂のしぶとさに若干動揺する男だが、この男は何もピンチでもない。ただ力を強めるだけでいい。


「死ねぇぇぇぇええ!!!!」


ギギギギギギギギギギギギ!!!!!!!!!


強まる絞まり!!!!!

抵抗するだけ、無駄に感じる程の馬鹿力!!!!!!

それがどうした?!

なら、こちらはいくら絞めつけても無駄だと解らす程の力を込めればいいだけだ!!!!


「こ、このぉぉおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


ギギギギギギギギギギギ!!!!!!!!!


美穂は全力だ!!!!

生きる為にだ!!!!

罪を償う為だ!!!!

約束を守る為だ!!!!

死と言う運命を否定する為にだ!!!!!!!!!!!!!




生半端な覚悟じゃない!!!!!!!!!!!!

例え、四肢が使いようにならなくなっても生きる覚悟が美穂にはある!!!!!!!!!!!!


「私は……………死なないっ!!!!!!!死ねないんだからぁっ!!!」


ギギギギギギギギ!!!!!!!


「なっ?!」


若干だか、美穂の首周りにスペースが生まれた!!!

即ち、美穂の力が勝っているのだ!!!!!!


これには、流石にこの男も動揺を隠せない!!!!!

(何故だ?!

何故力負けする?!!あんなアマに!!!

すげぇぇぇぇええええええええ力をもったこの俺が負けるんだああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ)


「クソクソクソクソクソクソ!!!!!!!!!!!!!!!ならよっ!!!!!!」


男のアフロから新しい触手が生える!!

だが、その触手は今までの触手とは違う!!!!!!

先端が!!!


キラーン!!


と、

まるで槍のように鋭い!!!!

いや、槍そのものである!!!!!!!!!!!!!!!!!


「これで………………トドメだぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

ビュン!!!!!


槍と化した髪の毛は、真っ直ぐ美穂の胸を!!心臓に向かって一直線!!!その速さはまるで新幹線!!!超特急である!!!

これを止める事は不可能!!!!


そんな短い時間に人が出来ると言うのだ!!

首を絞められてる少女が何を出来ると言うのだ!!!!!

出来ると言えば!!!!

それの直撃を防ぐべく!!!!!左腕を前に出すごとぐらい!!!!!

それしかない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


「そんな意味不明なので………しねぇるかああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」


腕を!!自分の左腕を!!!!正面に向けたああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!


それが何だ?!!

それで、何ができる?!!!

左腕だけで、槍を受け止めれるというのか?!!!!

寧ろ、心臓に直撃を受けた方が楽に死ねるのではないか?!!!!!


だから、違うのだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

美穂は諦めてない!!!!!!!

楽に死ねなくなったろうが、そこに生きる可能性があると言うのなら、美穂はそれを肯定するぅぅぅぅぅう!!!!!


「うりゃあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!


そして、美穂はこの槍で死ぬ可能性を否定した!!!!!!!!!!!!!!!!!

バチ…バチバチバチ…バチ…バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ!!!!!!!!!!!!!!!!!


ブーーーーン!!!!!!!!

槍は美穂の左手に直撃ィィィィィィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!!!!!


「こんなの、こんなの…認められるかあああぁぁぁぁーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」


バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ!!!!!!!!!!!!!!!!!


否定アップヌレーグ


「なっ…?!!」


ドゥーーーン!!!!!!!!!!!!!


左腕に直撃した槍は!!!!!!!!!!!!

弾き飛ばされたあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!



「ハアハア………」


美穂の左手が槍を?

弾き飛ばした?

何故か?!

知らん!!

だが、それが現実だ!!!!!

美穂の左手は男の槍を弾き飛ばせたのだああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!


美穂の左手に損傷は見られない、至って無傷である!!!

しかし、怪我をしていようがしてないが、美穂にとっては関係ない!!何故なら、そんな暇がないからである!!!!!!首を絞められて死にそうだからだ!!!

この首に巻き付く触手を何とかしなければ!!!!

美穂は左手をスカートのポケットに突っ込む!!!!!

何か?!何か切断するものはないかああぁぁぁ?!!!!!この触手を、髪の毛を切断できるものは!!!!!!


コツン…


何かに触れた感触…

美穂はそれを取り出し確認する!!

こ、これは?!!!!!!


「……これ……あの時の…シャーペン?」



それはたった一本のシャーペン!!!

あの時に、あの黒服の男から貰った、お守りのシャーペン!!!!!!!!



その瞬間!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



「え………えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーー?!!!!!!!!!!!!!」



弾け散るSpark!!!!!!!!!!

シャーペンは眩い光を発しながら砕け散り!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


肯定アンネーメン


新たに組み直されるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


―覚醒(Aufwachen)





眩い光の中…


一瞬…心の隙間から……風が吹いたような気がした…

その風は鋭く……冷えた風だ…

冷たい風……

だが、元々はその風も…暖かい風だった………永い間吹き続け……元々の暖かさを失った……そんな風である…


光が…消えた…

それと同時に、


ザシュザシュザシュザシュザシュ!!!!ザン!!!!!


斬れた……

何が?

自分を死に追いやろうとするもの…

首に巻き付く触手がばさばさに斬れたのである…


即ち、

自分は助かったのである。

何故、斬れたかは、その瞬間には理解できなかったが、

その数秒後に理解できる…


絞めつけたものがなくなり、身体はそのまま倒れ、尻もちをつく美穂……

バランスを崩したからか…?

それもあるが……

圧倒されたのだ……

この目の前にいる…

         何者ではない誰かに……

「ご無事ですか………My master?」


それが……その何者の…

          燃え尽きたような灰の様な色をした無骨の鎧を身に纏った騎士の発した初の言葉だ…


「アンタ………誰…なの?」


それが、美穂がその騎士に返した初の言葉である……


「Masterにより…存在を肯定され誕生した炭素の騎士……

                          シャープナイトです…」


それがこの騎士の名である。

この時、美穂は気付いていなかったが……

美穂の左手に握っていた筈のシャーペンは…そこには無かった…




これが…早乙女 美穂の…

長きに渡る、罪への償いと後悔しない為の闘いの始まりである。


第5話…完


次回、第6話『メ・カタルシス』






※露骨で卑劣な言いわけのようなもの。


ええと、今回のシーンで騎士を召喚するシーンがありましたが…

これ、別にオマージュとか意図的にじゃなくて…気付いたらそうだったんです。信じてください…。これの下書きの下書き書いている頃は知らなかったし…

友人に勧められ、そのアニメ見たら…もう…パクリって言われても仕方ないですね…

Masterとか呼ばせると、それぽくなってしまって、他に何か良い呼び方はないかな…

ご主人さま…とか?…それも別でいたような気が…

まあ、これからそうと思われないよう頑張っていきたいと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ