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蟹VS海老

作者: 彷徨文鬼

 蟹と海老が戦ったらどちらが強いか?そんな問いかけにまるで意味はない。けどなんとなく思い立ったので僕は蟹と海老を買った。

 だが所詮スーパー、悲しいかな蟹と海老は両方とも生きてはいない。

僕はそんな不甲斐ないスーパーに苛立ちを感じながら買った蟹と海老を食べる準備をする。

 蟹はそのまま茹でて食べようと思っているのだが、海老はどうしようか迷っているとふと、こんな言葉を思い出した

「みんなー!ヒアルロン酸取ってる~?」

全く関係のないことだ、誰の言葉だ、僕は知らない。とりあえず海老は刺身にした。

 だが、二匹とも料理したのはいいが肝心のごはん=米を忘れていた。今から作ろうとするのは少々面倒くさいので今夜はこの二匹だけだ。

 当然ながら蟹の殻は堅い。だからふつうは歯で割るのだが今夜はなぜかそんな気分になれなくて引き出しからハンマーを取り出して、それで割った。ところでハンマーとトンカチの違いとはなんなのだろうか?気になって夜も熟睡できる。人間は疑問を持っているのが当たり前。その疑問を持っているからこそこの世界はまだまだこんなもんじゃないと思える。世界についての疑問がなくなったときこそが熟睡できない日なのだ。それでもなんだか蟹と海老のどちらが強いのかという疑問は解決しておきたい気分だ。

 だけど僕はなんかすごく変なことを言った気がした。一行前の自分へお悔やみ申し上げます。

 蟹を食べているときは無言になるというが、今の僕は一人なので無言なのは当たり前だ。殻があるから無言になるというのならゆで卵でもライバルの海老も無言になるのではないのだろうか?

 そんなことを思いながら蟹を食べているのだが、さすがの蟹だ。たいして高くもない物を買ったのにのにこのおいしさとはうまい棒のコーンポタージュ味のようなものだな、そしてうまい棒というと中学校の修学旅行のおやつに使える金をすべて使ってうまい棒を買い、修学旅行の目的地に着いた頃にはすべて砕けてしまった奴がいたっけなー……僕でした。

 蟹を食べていると嫌なことを思い出したのでひとまず置いておいて……今思ったが「置いておいて」という言葉はなかなか面白いのではないだろうか?いつか誰かに話してみよう。まあ、話す相手なんかもう僕にはいないのだけれど。

 こんなことをまさしく「置いておいて」海老を僕は口にする。うむ!これもなかなかおいしいな!プリプリな食感がたまらない!ごはんがあったらもっと良かったのが残念でならない。

 二つの生き物を食べて思ったことがある。それは生きている蟹と海老をヴァイオレンスに戦わせるよりもこうして食することなど他にもいろいろな競わせる方法があるじゃないか、ということだ。こうして食べてしまったほうが得られるものははるかに多いじゃないか。そしてこの「食」という勝負では、僕は蟹に軍配を上げよう。おいしさでいえばどちらも同じくらいよかったが、蟹は嫌な思い出とはいえ懐かしいものを思い出させてくれた。そこの点をふまえて蟹に軍配を上げたのだ。

 結果的蟹と海老をリアルファイトさせるつもりが単なる食レポになってしまったが、この戦いが次に続くというのかは、「蟹のみぞ知る」というところだろう。

これどうなんでしょうか?展開がアホ過ぎて書いた自分も不安でしたが、楽しんでくれたのならうれしく思います。ちなみにこれが初投稿

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― 新着の感想 ―
[良い点] すごく良かったです! [一言] 実際に、カニの方が強いと思いますが、カニは、そんなことしないと私も思います。
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