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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

Technical Suicide

作者: miha-lay


幼稚園の時からずっと死にたいなって思ってたんですよ


毎回ちゃんと新しい首吊りの縄も用意して


足場の台も用意して


天井が低くなってるところがあって、そこにハンガーとか掛ける押しピンがあったんですけど、


体重耐えられるかどうかだけ心配だったんで、釘に換装して


さあやるぞ、というときになって


なんかダメ うまくいかない


風が吹いたとか、地震が起きたとか


天井ごと落ちてきたとか



場所が悪いのかな?と思って外でやってみたことがあるんですけど


公園の木でやろうとしたら いきなりカブトムシが飛んできて紐を食いちぎるとか



っていうのを毎日やってたんですけど


なんかどうしても毎回ダメになっちゃって


死ねないな~


明日は死ねるかな?


っていうのを繰り返す毎日でしたね



***



中学だったか、小学校の時だったか忘れましたけど


友人のアキレス腱を切ったことがあって


あーもちろん、興味本位で



その時はキレイに切れましたね


バチン!っていういい音だったと思います


自分は切れないのにな なんでなんだろうなと思いながらやってたような記憶がある



そのあとちょっとした騒ぎになって


友人が半狂乱状態で、俺を指さしてなんか言ってるんですよ


みんなも、よくわかんないw みたいな



結局、友人の……自主的な飛び降り、ってことになって


それでその件は処理されて


そのあとは精神病棟行きになったんだっけかな


今は、



ごめんなさい、あんまり詳しくは覚えてないんですけどね



まあ当時アレはウケましたけど


まあなんか、ちょっと申し訳ないな~という気持ちもあります


僕そんな心無い人じゃないです(笑)



***



友人に


あ、アキレス腱切った友人とは別ですよ


それとは別の友人に意見仰ごうかなって思って


死ぬ方法ない? って聞いてみたんですよ



何回かしつこく聞いてたら、けっこうしっかり調べた結果が帰ってきて


言ってみるもんだなって


思いましたね



高速道路の橋の、道路よりも下の鉄鋼の部分で


下が海で、渦巻いてるところがあるんですね


人を呼んで、突き落としてみたら上がってこなかったんで


お、これはいけるか?と


そのあとは荷物持って


っていってもその当時は自分のものとかほとんど持ってなかったから


えーとね


確か


使い捨てカメラとか持っていったんだと思います




橋の下の、梁になってる鉄の棒に立って


もうこれで終わりか~って なんか短かったなって思ったその時に


中学校の保健体育で習ったことを思い出したんです





人はいつか死ぬ


今、急に死を選ばなくても





それを!思い出した瞬間に、な~んだ そうなんだ、って


今までの人生も全部自殺だったんだ


()()()()()()()だったんだ、って



これはもう、ビックリしましたね



***



そのあとはそのままの足で 道行く人を刃物で刺して


ああその、ナイフが、ありますよね


ナイフ今も持ってますけど こういうナイフです



今考えればあの行為に何の意味もなかったですけど


ないこともないか?


うーん



まあいいや


その、どこまで……ああそう


腹をドア型に切り抜いて、酸素をふれさせるみたいな


あとは血でイラスト、というか水墨画みたいなの描いてましたけど


車が走るとその部分だけ伸びちゃうので、あんまりいい案ではなかったと思います



そういうことをやってたら、偶然あなたが通りかかって


今ここにいるわけですね



***



今の生活はいいですね!


この部屋は今まで自分が見てきた部屋よりすごく大きいし


白いし


窓から庭のオレンジ色の絨毯が見えますよ


今年でもう26になりますけどもうほんと感謝しかないです



ところで


私がここに来てからもう長い日が流れましたけど


毎回殺してもいい人間が来るじゃないですか


ああいうので喜ぶと思ってるんですか?


まあいいですけどね


……

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