第12話 ワルツ・フォー・デビイ
ニジヘビ団秘密基地。洗面台で赤嶺が鏡に向かって化粧をしていると、隣の洗面台で事務員の高岡タカコも化粧を始めた。
「赤嶺ちゃん今日はガッコ?」
「お休みです。他のみんなはお仕事ですね。研修に行くって言ってました。僕はアルバイトだから免除されたみたい。カフェも今日はお休みいただきました」
「悪の団体なのに研修って、ふざけてるわよね。改めてだけど、赤嶺ちゃんって本当に可愛いわよね」
タカコは感心しながら男の娘を見た。
「えへへ。ありがとうございます」
「メイクも手慣れたもんね。なんだか楽しそう」
「お化粧してると、心が軽くなる感じがするんです」
「乙女だねえ」
タカコは笑った。
「デートの予定でもあるの?」
「ないですよぉ。一人でショッピングです」
「そっか。紫垣仕事だもんねー」
赤嶺は照れ笑いして
「いつか、一緒に行けるといいんですけどね」
と言った。
「うんうん、青春だねぇ。今を思いっきり楽しむと良いよ。…話は変わるけど、ついにうちの組織もこの問題に直面することになったか。時代だよねー」
「なんの話ですか?」
「ここ、女子トイレ」
二人がいたのは、秘密基地の1階の女子トイレだった。




