11-10
ニジヘビ団団員も野球場を出てそれぞれの帰路についた。
「赤嶺、よくハルカちゃんって子がクラスにいるって知ってたな」
紫垣が赤嶺に言うと
「あてずっぽうです。もしハルカちゃんって子がいなかったら、サキちゃんとかカノンちゃんとかヒナタちゃんとか、ヒットするまで女の子の名前を言うつもりでした」
「うまくいったな」
紫垣たちは談笑しながら基地に向かって歩いて行った。彼らが駅近くまできたとき、自転車に乗っているトラノスケ少年に出会った。彼の自転車のカゴの中、小さな一輪のヒマワリが可愛らしく包装紙に包まれている。
「あっ!お姉さん」
トラノスケ少年は赤嶺に手を振って走り去っていった。
「告白、うまくいくといいね。ヒマワリの花言葉は『あなただけを見つめる』だよ」
アウロラが言う。他のメンバーも優しげに笑って少年を見送った。
トラノスケ少年は緊張と興奮で頬を赤くしながら自転車を漕いでいる。息が上がり胸の鼓動がヘビメタのドラムのように激しく打っているのが少年自身のこめかみに響いた。
少年の心は、お花をハルカちゃんに届けることだけで精いっぱいだった。
《 第11話 青春は1.2.3ジャンプ! おわり 》




