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「別にいいけど…でも見えるかしら?心が純粋な地球人じゃないと私たちの船は見えないみたいよ」
「どういうこと?」
「言葉通りの意味よ。多くの地球人は私たちの船を認識できない。認識できる事象を狭めているのは常識という名の偏見よ。でも、あなたたちは平均的な地球人と、ちょっと違うみたいね。ニジヘビ団、って言ってたかしら」
ラムーバはそこら辺に置いてあった彼女たちのバッグからソフトボール大の水晶玉を取り出して覗き込んだ。
「なるほど。あなたたちは特殊な組織なのね。悪の組織?そんな悪い人たちには見えないけど。ニジヘビ団、登録上の代表者はジェネラル鍋島。相反する勢力が同一規則で管理されているのね。変なの」
ラムーバは左手で水晶玉を持ち、右手でビールを口に運びながら淡々と話した。赤嶺はラムーバの言っていることがわからず首をひねりながら
「なにその水晶玉。占い?」
と聞いた。
「こちらの星で言うパソコンとかスマホね。いろんなことを調べたり、効果をもたらしたりできるの」
「どうやって操作してるの、それ?何も見えないけど」
「意識でアクセスするの。何も見えないのはあなたたちが無権限者だから。あなたにだけ、一部権限を付与してあげるわ」
ラムーバが言うと、それまで透明でしかなかった水晶の中に、奇妙な模様のような、図形のようなものが浮かび上がるのが赤嶺の目に映った。
「なんか見えた」
「私たちの言語よ。地球人にはわからないでしょうけど」
ラムーバが赤嶺と話している間、メーナカはマーモット橙木と手を取り合いラジオから流れる音楽に合わせてクルクルとダンスを踊り続けている。
ラムーバは水晶をわきに置いてから
「私たちが旅行で地球に来たというのは本当だけど他にも理由があるの。なんだと思う?」
と空を見上げながら聞いた。




