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9-10

赤嶺とシャーロック・アキオの会話に紫垣が

「赤嶺。知り合いか?」

と口をはさんだ。

「幼馴染と言うか、子供の頃に近所に住んでいた人なんです。僕にとってはお兄ちゃんみたいな存在で…」

「そうか。じゃあやりづらいな」

「でもお仕事だから」

赤嶺は拳法の構えをして

「アキオ兄ちゃん、僕、攻撃するね」

と蹴りや突きをシャーロック・アキオに繰り出した。

「手伝おう」

紫垣も加勢してシャーロックアキオにパンチを繰り出す。

シャーロック・アキオは赤嶺や紫垣の攻撃を器用にさばきながら

「知り合いを倒すのは気が引けるが、止むを得ん」

と意を決して、鋭い掌底打ちを赤嶺と紫垣に連続で繰り出して二人を撃退した。

薄暗いライブハウスの床の上、他の戦闘員たちと同じように紫垣と赤嶺が横たわる。赤嶺は横の紫垣を見た。紫垣も赤嶺を見ていた。

「大丈夫か?」

紫垣が聞いた。

「大丈夫です、はい。紫垣主任は?」

「打たれたところが痺れてるけど、大丈夫。俺たちはこのまま休憩しよう」

紫垣は目を瞑った。赤嶺は黙って紫垣を見つめながらすうっと鼻から息を吸って一瞬息を止めた。そしてもぞもぞと体を動かして紫垣の方に近づいてもう一度鼻から息を吸って、頷く様に顎を引いて目を閉じた。

戦闘員が全員倒されたところで、怪人のカモノハシ室井がヒーローの前に進み出て

「忌々しいヒーローめ。犯人も分かっていないというのに我々をやっつけるのはズルいがズルいぞ」

と言った。


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