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楽しく釣りをしていた小学生やおじさん連中が「なんだよー」「せっかくヘラブナ釣ろうと思ったのに」など愚痴をこぼしながら釣り堀を後にする。
悪の組織が市民の憩いの場を不法占拠していく様子を、相模国ヴィクトリアテレビのクルーたちは撮影した。
「まて、悪党ども!釣り堀をお前たちの好きにはさせないぞ!」
ニジヘビ団の前に、仮面をかぶった上下黒のタキシード姿の男が現れた。かぶっている仮面は『ひょっとこ』だ。彼は、
「ひょこっと参上、ひょこっと解決!和洋折衷のヒーロー、ひょっとこタキシード!」
と名乗りを上げた。
「どういうコンセプトのヒーローだ?」
ポニー和田は困惑気味に聞いた。
「見ての通りだ」
「わからないから聞いているのだが」
「ひょっとこタキシード。ヒョッタキ、と略してもらって結構だ」
ヒョッタキとポニー和田がつまらないやり取りをしている間に、戦闘員たちが彼らを取り囲んだ。
紫垣はテレビクルーたちを振り返り
「今日は時間は何時までですか?」
と聞いた。
「安心してください、今日は戦闘終了まで大丈夫です。彼は格安だったのです」
ユナが笑顔で請け負った。
そして、ポニー和田の
「本当にわけのわからん奴め。みんな、やっつけろ!」
の合図で戦闘員たちがヒョッタキに襲い掛かった。
ヒョッタキは少し腰を落とすと、左右の手で手刀を作り、左を前に右を胸の高さに構えた。
「あっ拳法使いですね、あれ」
赤嶺が紫垣にささやいた。
「中国文化までぶっこんできたか。本当にコンセプトがわからんな」
紫垣が困惑気味に返事した。




