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「あ、本当にやるのね。じゃあおいらもギターで参加しようかな」
ここで緑川も予想しなかった人物が参戦してきた。マーモット橙木だ。
「橙木さん、ギター弾けるんですか?」
緑川の顔がぱっと輝く。
「弾けるってレベルじゃないけどね。簡単なコードくらいなら、昔ちょっとだけ練習したことあるよ」
「やったぜ!あとはドラムだな・・・よし、この前の歓迎会の流れもあるし、青島さんに頼もう」
と、ここにいない青島を指名した。青島が休日の朝は二日酔いで寝込んでいるのは団員たちにとって周知のことだった。
「青島さんはさすがに無理じゃないかな。休みの日は昼間っからお酒飲んでばっかりなんだし」
紫垣が手をクイッと飲むジェスチャーをしてみせる。
しかし緑川は
「だったら逆にバンドに誘って、健全な日曜日を過ごしてもらいましょう」
と青島にドラムをやらせることにいよいよ乗り気になった。
「あらあら、若いっていいわねー」
タカコが面白がる。
「タカコさんも若いですよ」
トナカイ上杉はさっきの汚名返上とばかりに言った。
「ありがと。ジビエ料理にしてあげる」
タカコは茶目っ気たっぷりにウィンクして見せた。
こうして緑川を中心に、ロックバンドの『ニジヘビズ』が結成された。彼らは音楽スタジオに移動し、練習もそこそこにレコーディングに踏み切った。
「ねえ、せっかくのお休みなんだからさ、お酒飲んでいい?」
若者たちに強引にスタジオまで連行された青島は彼らに飲酒の許可を求めたが
「ダメです。レコーディングが終わってからにしてください」
緑川におあずけを食らった。




