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6-4

「それは…なんと言っていいやら」

赤嶺が返答に困っていると、紫垣が

「それで奥さんから離婚を突き付けられて家を追い出されて、路頭に迷っているところを組織に拾われたらしい。息子さんが一人いて今でも養育費を払っている。青島さんは、ニジヘビ団の誇るダメ人間欲張りセットだ」

と補足説明した。

「紫垣ちゃん、容赦ないね」

と青島は少し泣きが入った。そして彼は

「パパ、悪の組織で頑張ってるんだよぉ…」

と独り言を言いながら焼酎をちびちび口に運び、仲間たちの会話から離れ自分の世界に耽っていった。そんな青島に代わって、今度は緑川が赤嶺に話し始めた。

「まあ紫垣くんが言わなくても、バツイチで息子さんがいるまでの話の流れは青島さんが自分で語るのがお決まりのパターンなんだけどね。なんだか自己紹介みたいな流れになってるから、俺も語っとくよ」

緑川は手にした缶ハイボールを赤嶺の缶チューハイにコツンと当てて乾杯した。

「俺はバンドマン崩れでここに入団したんだ。ギタリストでね、頑張ってはみたけど箸にも棒にも掛からなくて」

そういうと緑川はハイボールを一口飲んで、続けた。

「そろそろきちんと就職しないとヤバいかな、と思ってたらライブハウスにここの求人が張られてたんだよ。ロックと悪の組織って、なんか合うだろ?音楽は今でも趣味程度にやってるよ」

「いいですね。夢があって」

「でもそんな夢を持った奴がゴロゴロいるんだよね。成功するのは、才能と運を持っている一握りの奴だけさ」

「そうなんですよね、僕も…」

赤嶺は何か言いかけたが止めて、代わりに酒を口に運んだ。そんな赤嶺をちらりと見た緑川だったが、あえて聞き返すこともなく自分も黙って酒を飲んだ。

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