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ユナの脳裏に、先日まで続いた謝罪行脚の光景がよみがえっていた。今回のセイレネスの不祥事を受け、彼女はニュース番組で『この度、当テレビ局の撮影におきまして、法令に反する行為があったことをお詫び申し上げます』とテレビの向こうの人々に向かって謝罪を行っただけでなく、野々村に連れられてお偉いさんや各関係者のところに行っては頭を下げて下げて、下げまくったのだ。
「誰かの代わりに謝りまくるのは、もう嫌なのッ!きいいいいッ!」
ユナは湧き上がる怒りを抑えきれずにヒスった。
「なので、局で緊急会議を開きまして、悪の組織であれば不祥事起こすことがあたりまえなのだから謝罪とかしなくてよくなるじゃない?との結論に達しました。どうぞこれから、よろしくお願いします」
とのユナの言葉に合わせ、野々村も一緒におじぎをした。
「質問いいですか?我々が番組を持つのだとして、毎回誰と戦うことになるんですか?」
ダチョウ怪人のダチョウ水谷(36歳)が手を挙げて質問した。ダチョウ水谷はダチョウの怪人だけあって両腕の下に振袖のように翼を備えていた。
これに野々村が
「それはですね、各地からローカルヒーローを毎回呼び寄せますので、そちらと戦っていただきます。さすがに全国レベルの有名どころは無理なので、かなりマイナーなヒーローも呼ぶかもしれません」
と説明した。
「もし我々が敗北したら、番組はどうなります?」
ダチョウ水谷が質問を続ける。
「勝ち負けは問いません。これまでも勝敗に関わりなく、毎週出演頂いていたのと同じです。これからはヒーロー側が日替わりになるというかたちです。もちろん、ニジヘビ団さんがどの怪人さんを出されるかはお任せします」
との野々村の説明を最後に会議は終了した。




