第19話 いつかあなたと長野県
ニジヘビ団秘密基地4階会議室。ホワイトボードには『特別作戦会議』と書かれている。『特別』ではあっても作戦会議だからか、いつも通り雨海博士は参加していない。反面、戦闘員でもないアウロラや事務員のタカコはしっかり参加しているのがこの組織の不思議だった。
ジェネラル鍋島が作戦の説明を始める。
「今回はちょっと特別なお仕事だよ。全国クラスの悪の組織である『悪魔星教団』から同盟を結ぼうという申し出が来た」
ジェネラル鍋島はいったん言葉を止めて会議室内を見回した。誰からの質問などが無いことを確認して、話を続ける。
「この同盟が成立することで、お互いの科学技術の情報提供や共同作戦の実施などが可能になる。うちはこの同盟、受けることに決定したよ。ただし、先方の組織は全国クラスのヒーローと交戦中らしい。おそらくそのヒーローが同盟を邪魔しに来るはずなので、みんな怪我しないよう気をつけてね。同盟調印式には幹部の宇田川くんに行ってもらうね」
ジェネラル鍋島の指名を受けて、幹部怪人であるリャマ宇田川が
「お任せください総統。悪魔星教団との同盟、必ず成功させて見せます」
と力強く返答した。
会場から手が上がる。ユナだった。ジェネラル鍋島に
「はいそこ、どうぞ」
と促され、ユナは立ち上がった。
「悪魔星教団と戦っているのは正義の配信者・黒鉄カリギュラという全国放送の番組を持っているヒーローですが、みなさんはご存知ですか?」
ユナが団員たちに尋ねる。ジェネラル鍋島以下ニジヘビ団の面々はそろって首を横に振った。
「よかった。他局です」
ユナは職業的事情なのか少し表情をやわらげた。そして
「黒鉄カリギュラが出動することが決まっているので、私たちからのヒーローオファーは必要ないと管理局から連絡がありました」
とニジヘビ団にヒーロー情報を伝えた。
「その黒鉄カリギュラと言うのは、どういうヒーローかね?」
出撃予定のリャマ宇田川が尋ねる。




