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「ええ。娘が大会に出るっていうから有休取ったの。うちの会社が出るのはわかってたけど、まさか娘のチームと当たるとはね」
タカコはノンアルコールビールを飲みながらおつまみのザリガニ揚げを頬張った。
「じゃあママ、この子と再婚して!」
タカコの娘・高岡タツキは無邪気に言い放った。
「ママ、毛深いのは好みじゃないの。ていうか怪人は嫌」
タカコは再び不許可を出した。
「そっかー。ごめんね、うちじゃ君を飼ってあげれない」
タツキは残念そうにマーモット橙木の胸のあたりの毛を撫でた。
マーモット橙木は母と娘のやりとりをあまり気にしていないようで
「クッキー食べたい」
と食べ損ねたおやつのことばかりを今も考えていた。
「クッキー?おせんべいならあるよ」
タツキはバッグから個別包装された煎餅を取り出した。マーモット橙木は無言で両手を差し出す。タツキが煎餅を渡すと、マーモット橙木は袋を開け、煎餅を両手で持ち、口に運んでボリボリ食べ始めた。その姿を見てタツキは
「上手にお手々を使うのね」
と感心した。
「えー、そろそろ試合始めますよー!」
審判員のナツコが両チームに声を掛ける。
試合が開始された。
女子高生チームは若く元気いっぱいだったが、ニジヘビ団の運動能力はそれをはるかに上回った。身体能力が人間のそれ以上である怪人二人と格闘技経験者の赤嶺の運動神経が高いのは当然のことだったが、地下アイドルのアウロラも仲間たちの予想以上に動きが良かった。




