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「そうか。江里口エリイはフェスティバルのトリか」
あごを指で撫でながら何かを考えている様子の紫垣を見て
「紫垣主任、ダメですからね。セイレネスの子たち煽っちゃ」
と赤嶺がストップをかける。
「そうだな。また発砲されちゃたまらないもんな」
紫垣は肩をすくめて見せた。
「発砲?あなたたち銃で撃たれたりするの?」
アウロラが目を丸くするのに赤嶺が
「たまにね」
と苦笑いした。
「超危険じゃん」
「うん。気をつけないと時々マジで生命の危機がある」
「ヤバいねヤバいね。防弾チョッキとか着た方がいいんじゃない」
と赤嶺とアウロラがやり取りする女子トークに
「ああ、だから念のため、お墓参りに行こうって」
と紫垣が言葉を挟んだ。
「そうそう、聞こうと思ってたんです。お墓参りって、誰のですか?」
赤嶺が尋ねると紫垣は
「うふふ。俺たちが死んだら入る予定のお墓」
と笑顔を見せた。赤嶺とアウロラはやや引いた。
《 第16話 花の咲く道と歌う乙女 おわり 》




