16-10
夜、秘密基地食堂。入り口に
『営業終了 セルフサービスでお願いね』
との張り紙が張られている。
食堂の中では、怪人や戦闘員たちが各々のグループでかたまり飲み食いをしていた。紫垣たちはいつもの、紫垣・赤嶺・青島・緑川・黄瀬・マーモット橙木・アウロラのメンバーで酒を飲みながら談笑していた。
「俺と黄瀬で映像を編集してウーチューブにアップするから、皆にも視聴回数稼いでね」
緑川が仲間に言う。隣に座ったアウロラも
「いいねいいね、楽しみだね」
とビールを口に運んでいる。
「ところでさ、もっとこう、アップテンポな女の子女の子した歌を歌いたいんだけど」
アウロラが緑川に注文を付けると
「いや、それだと他のアイドルと差別化がさぁ…」
と緑川が反論する。
「いやいや、私は普通にアイドルっぽくやりたいのよ」
とアウロラが食い下がる。言い合いをする二人の距離が近い。
二人の様子を見て黄瀬が
「もしかして緑川さんとアウロラ、付き合ってる?」
と聞いた。
緑川とアウロラはきょとんとした顔をしてお互いを指さし
「だって…」
と同時に何かを言おうとして、止まった。アウロラが緑川に手を差し出し「どうぞ」とジェスチャーするが緑川は両手の人差し指をクロスして×を作り、逆にアウロラに「どうぞ」のジェスチャーをした。アウロラはビールをくいっと一口飲んでから
「改めてだけど、私、女の子が好きなの。いわゆるレズビアン」
とカミングアウトした。




