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ユナは得意そうな顔をして
「なんと、このたび新しいスポンサーさんがつきました!神奈川県に展開するお弁当チェーン店のグリフォン弁当さんです。なので予算にちょっと余裕ができました。今日のヒーローは1日OKです。ちなみに、私のお勧めは餃子付き野菜炒め弁当です」
とグリフォン弁当Z市店のチラシを紫垣に手渡した。
紫垣の横から赤嶺もチラシを覗き込む。
「お弁当いいですね。紫垣主任、今度みんなでお弁当買ってお出かけしましょうよ」
「そうだな。お墓参りの時、お弁当にするか」
とのんびりした会話が行われている間にも戦いと撮影は続いていた。
「はいカーット!じゃあ場所変えるので、水谷さんヒーローさん、いったん戦い止めてください!」
緑川はアウロラの歌と踊りだけでなく怪人とヒーローの戦いをも止めさせると
「次は水谷さんが子供たちの花壇を破壊するシーン撮りたいと思います」
と全員に伝えた。
「ちょっと何言ってるのよ!怪人が花壇壊すのをヒーローが阻止するために戦っているのよ。なんで決着もついていないのに花壇壊すのよ!」
ユナが緑川に言うと
「いや、怪人が物を破壊する映像がギターソロのところにちょうどいいかなーと思って…」
と言い訳のように言った。
「ねえねえ、私がお花を愛でているところを撮影するのはどう?」
アウロラが緑川に提案する。
「むうっ…ありきたりだが、いいだろう。じゃあアウロラがお花を愛でているバックでみんながヒーローと戦っているという、愛と戦いが入り混じる映像を撮ろう」
緑川はそう言うと、黄瀬と目を合わせて頷き合った。
彼らは場所を移し、花壇のあるポイントまで行った。




