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「ええ?顔だけ?」
黄瀬が思わず聞くと、赤嶺は慌てたように
「別に顔だけじゃないよ!優しいとことか、しぐさとか。あと…」
と一度言葉を止めて、恥ずかしそうに両手で頬を包んでから
「におい」
と告白した。
黄瀬がすぐさま
「えー、スケベじゃん」
とつっこんだ。
「スケベだめ?だめ?」
赤嶺が手で顔を覆ったまま聞き返す。
「いや、だめじゃないけど…」
「だめじゃない、頂きました!スケベ許可オッケー、イェーイ!」
と赤嶺はトウコ、サクラ、カレンと次々にハイタッチを交わした。
「なんのノリなの、これ?」
黄瀬一人が困惑する。
今度はサクラが赤嶺に
「ちょっと聞きにくい質問だけど…アリスはまだ、男の子でしょ?その、どう言えばいいのか…」
と言葉を濁らせながら何かを聞こうとした。彼女の思いを察した赤嶺がサクラの耳元に口を寄せて、小声で話す。
「…ええ、ええ。…なるほど」
とサクラは相槌を打った。そして赤嶺のひそひそ話を一通り聞き終わった彼女は
「モナムール!」
と呟いてうつぶせになってしまった。
「サクラ、大丈夫?」
トウコが心配するが、サクラは体を小刻みに震わせながら
「愛デス」
と心の中で渦巻く何かに飲み込まれながら言葉を返した。




