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「いえいえ、そこまででは。あの人を型にはめようとすると機嫌を損ねてしまうので、ある程度は好きにさせておいたほういい、って上の判断。研究結果を出してくれなくなっちゃうと、本部としては困るのよ」
「だとしたって、まかり間違って怪人に市長になられたらやっかいじゃないか。さすがに票は入らないだろうが」
品川が言うと、ミヤコは先程の自分の行動を思い出してクスクス笑いだした。
「当選するかもよ。私ったら半沢市長が不利になる情報をテレビ局にリークしちゃった」
「ええ?なんでよ?」
「だって…半沢市長よりセイウチの方が好みだわ。私、ワイルドな男好きなの。臭い息はキライだけど」
ミヤコは笑いながらも自分の手や胸元を嗅いで
「臭い。次会ったらボコボコにするわ、あのセイウチ。ところで、シオンちゃん、博士に化粧水頼んでくれたかしら?聞くの忘れてたわ」
「頼んでたよ。ついでに消臭剤も頼んでおいたらどうだ」
品川はムスッとしながら車を走らせた。
投票日の夜、セイウチ三好候補の事務所と化したニジヘビ団秘密基地一階の食堂に、ジェネラル鍋島、雨海キマイラ博士、事務員タカコ、アウロラ、怪人たち、戦闘員たちが勢ぞろいしていた。
彼らの選挙戦の行方を取材しているテレビクルーたちも来ている。
全員で相模国ヴィクトリアテレビのニュース番組内の選挙特番で結果を待った。
『Z市長選開票速報です。現職の半沢ダンプ氏が1万1504票、新人のセイウチ三好氏が3万5677票と新鮮な魚42尾を獲得。セイウチ三好氏、当選確実です』




