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14-13

「まいったわ、本当に臭い。戦闘員の攻撃も予想外だし、セイウチも強かったし。さすが雨海博士ね。品川さん、窓全部開けていただける?」

プリンセス五月雨は運転席の中年の男に話しかけた。そこにいたのは、先日セイレネスから天狗兄弟の身柄を引き取った管理局の職員の一人、品川だった。

プリンセス五月雨は被っていた金髪ロングのウィッグを外して本来の黒い肩までの髪をあらわにすると、プリンセス五月雨から管理局本部の戦闘武官・三雲ミヤコに戻った。

「やだ、ウィッグ突き抜けて髪の毛までいっちゃってそう」

ミヤコは自分の髪の毛を掴んではその手を嗅いで確認した。

「たまたま私が潜入してたお店に半沢市長が来てるってことでご指名頂いたけど、ババ引いちゃった感じね」

「しかしまさかミヤコくんが負けるとは…」

運転席の品川が口惜しそうに言うと

「あら?私、ニジヘビ団と戦えとは言われたけど、勝てなんて言われてないわ」

と、とぼけたように言った。

「冗談だろ⁉」

「私、冗談なんて言ってないわよ。雨海博士はいろいろ隠しているはずだから、できるだけ相手の持っているカードを引き出せって本部の指令よ。まさかこんな臭いのを食らうだなんて思いもよらなかったけど」

「…尻拭いするこちらの身にもなってほしいもんだ」

「おつかれさまですねぇ。第3管区管理課係長」

ミヤコはわざとらしい優しい声で言った。品川がふうー、と長い溜息をつく。

「本部がレインを派遣したのは雨海博士の監視じゃなくて、我々の監視だったってわけか」

と品川は苦い顔をした。

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