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ハウスシリーズ

玄関が動く家

作者: リィズ・ブランディシュカ



 その家に入った時に、気が付くべきだった。


 引っ越して一日で、まさかこんな事態になるとは。


 紹介された家の中で異常に安い家だとは思ったが、まさか人を閉じ込める家だったとは。


 何か昔、人が死んだとか、事件でもあったのか?


 それで怨霊がとりついて、新たな住人を家から出さないようにしているとかだろうか。


 俺は、玄関があった場所を見た。


 そこに今は玄関はない。


 あるのは壁だけだ。


 色々な部屋を調べてみると、浴室やリビングの壁に玄関が一瞬だけ現れる事があったが。


 目が合った(?)とたん玄関は消えてしまった。


 別の場所に移動しているのだろう。


 このままでは俺はこの家から一生出る事ができない。


 普通なら恐怖で発狂してもおかしくないだろう。


 しかし。


「玄関はっ! 自分でつくるものっ!」


 俺は武道の世界大会の出場者。


 拳を作って気合を入れる。


 そして、手ごろな壁に向かってパンチ。


 壁は見事粉砕されて、穴があいた。


 特殊な力で空間がねじれているとかではないらしい。


 歩くと普通に外に出られた。


 俺は拳についた、壁の建材に息をふきかけて吹き飛ばした。


「ふぅ、俺を閉じ込めたかったら鉄筋コンクリートの壁にでもするんだったな」


 さてこれから、家を紹介してくれた人間には、どうやって説明しようか。



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