じつりょくさとしゅじんこうりょく
お読みいただきありがとうございます
後書き連載いったん終わり
さてやってきました入学式
生徒会長と一緒に壇上に登って目的の人物を探す、探すつもりだったけど一発で分かったよ
一人だけ作画レベルが違う奴がいる、呑兵衛と同じくらいのイケメンだ
け、どうせ女の子をとっかえひっかえあんなことやこんなことをしてるんだろう、ろくでなしに決まってる
僕が壇上に上がってるのは別に挨拶するためじゃない、模擬戦するんだ
入学式で模擬戦?って思うだろうけど、高校で学べばこれくらい強くなれるぞってアピールするため
在校生で攻撃よりで一番強いのって僕なんだよ、翡翠達の防御魔法熟練度上げ役は僕だからね
サンドバック役は奈央だよ…
新入生代表は主人公だ、ボッコボコにしてやるからな
事故を起こしてやるからなぁ
「四神先輩宜しくお願いします」
ちっ礼儀正しい振りしやがって、イケメンスマイルで僕を篭絡しようたってそうはいかないぞ
「ほら、始まるよ。構えを取らないと一瞬で終わるからね」
「これでも結構強いんですよ、中学では誰も俺に勝てなかったんですから」
はぁっなんだかなぁ殺気がそがれるよ
さぁ戦闘が始まった
僕は特にフェイントをかけずに挨拶代わりに正拳を打ち込む、鳩尾にズボっと突き刺さった
「え?うそ?普通にあたるとかないでしょ」
「ぐぅ油断してただけだ!これからだ!!」
やっばい、弱すぎてやばい
これはマジで事故起きるね、やったぜ!
一方的に蹂躙していく
確かに初動を消すように努力はしたけど、面白いように蹴れるし殴れる
いやぁこれ楽しいね、奈央だと防がれるから爽快感が違うね!
「く、くっそぉ俺は神人の力に覚醒してごぁっ」
「馬鹿なの?戦闘中に喋るとか」
「な、なめるなぁ」
馬鹿正直に直線的なパンチを打って来るもんだから、バシッと掴んでそのまま間接決めながら一本背負いのように投げてやった
勿論腕の骨は折ったよ
「嘘だぁこんなに弱いのが代表なの?中学のレベル下がりすぎじゃない?」
「あぁああ腕が、うでがぁあぁああ」
「すぐ立ち上がらなきゃダメでしょ」
蹲ってるので、頭を蹴り飛ばす
なんだかなぁ弱すぎて事故を起こす気もなくなっちゃった
気絶したみたいだけど、どうしようこれ
まだやる?って教師陣に目を向けると慌てて終了させた
なんか一方的過ぎて、止めるタイミング逃してたみたいだね
保険の先生が魔法をかけて治してるけど、意識は戻って無い
他の在校生に、これからよろしくって笑いながら声かけたんだけど
なんか女生徒は泣いてるし、男子生徒も顔色悪い
首を捻りながら奈央のいる方に近づくと、バチコーンって頭はたかれた
グーでだよグーで!
「なにするのさ!痛いじゃないか」
「やりすぎよ、やりすぎ!実力差なんてすぐにわかったでしょう、あそこまでする必要なかったでしょう」
「最初は殺っちゃおっかなぁって思ってたんだけどさ、弱すぎたから天狗の鼻を根元から引き千切るだけで許してあげたんだよ?」
「折るくらいにしなさい」
あっはっはと笑ってたら、国森さんに襟首掴まれてドナドナされる
何でいるの国森さん!って顔してたら、私も来賓で挨拶してたでしょって言われた
記憶にないね、興味なかったんだと思う
「瑠璃ちゃん良い、神人なのよあの子は」
「うん、しってるよ。それで?」
「しっててあんなことしたの?国の重要人物なのよ」
「もうちょっと戦えるのかと思ったのに、弱くてビックリだよね」
「反省とかそういう気持ちは無いの?」
「なんで反省しなきゃいけないの?止めなかった教師陣は反省がいるだろうけど、僕は模擬戦が続いてるから止まれないよ?」
「…そう」
「大体さぁ国森さん、僕が模擬戦の相手だってわかった時点で変更しようとしなかったのが悪いよ。比較的年齢の近い人で将来は神人動くんでしょ?僕の妹に近寄るかもしれない虫に容赦するわけないじゃん、反省してよね」
「なんでぇなんで私が言われてるのぉ」
ガックリきてる国森さんを置いて、元の位置に戻る
砕木先輩はおろおろしてるね、ハーちゃん先輩はケラケラ笑って先生最高って言ってる
対照的だね~
皆さんも鍛錬に励むようにっていう校長のありがたいお言葉で解散になった
ふはは、これでゴミ虫も僕を怖がって四神の名前に近寄りにくくなるだろう
翡翠も守れて僕もすっきりしてる、完全勝利だね!
なーんて思った時期が僕にも有りました
1週間後の体育の授業で、神人が僕に頭を下げて
「先輩、俺に戦い方を教えてください」
「え!?マゾなの?」
「ち、違います!」
「じゃあ最後の蹴りで頭おかしくなった?」
「なんでそうなるんですか!」
「だってボコボコにした相手に頭下げるとか、おかしいよね。漫画の主人公か何かだと思ってる勘違い君かな?」
「ひ、ひどい…でも確かにそういうところはありました。神人の力に目覚めて、そこから人生が変わったような」
「うわぁ唐突な自分語りとか、きっつ」
周りで見てる生徒が引いてたけど気にしない
だっていきなり言われたら困るじゃん、しかも自分語り付だよ
当事者がはっきり言ってあげないとね、僕ってばやっさしー
「そ、それで戦い方を教えてもらえないでしょうか」
「やだ、無理、ありえない、お断り、視界に入らないで」
きっぱりと断って僕はスタスタと別の所に
付き合ってらんないよね~
難を逃れたと思ったら、それから毎日毎日言ってくるようになったんだ
ウザイし先生にどうにかしてって言っても、教えて上げたらいいじゃないって言われるし
今日もお昼休みに教室に突撃してきてる、上級生の教室には入れるとか心が強いね
「あまぎくぅん助けてぇ、変な下級生がぁ僕に絡んでくるのぅ」
「いや、なんだその言葉遣いとその動きは」
「か弱い乙女っぽいでしょ?」
「普段のが良いと思うぞ、後か弱そうではなかった。裏で色々計算してそうだったな」
「うっは、ばれてーる」
とりあえずいい加減面倒なので、甘木君に対応してもらう
雑魚の面倒なんて僕は見る気は全くないけど、甘木君は面倒見良いからね
厄介払いさせてもらう
「なんで、なんで教えてくれないんですか」
「え、君に興味が無いから。甘木君に教えてもらいな」
「おい、四神!俺に回してくるな!」
「僕そろそろストレスの限界なの、僕を殺人者にしないためだと思ってお願い」
「くぅ、今回だけだぞ」
よっしやったぜ!上目遣いでお願いしたらしゅんころだった
「それは他の人にやったらだめだからな、破壊力が凄い。おい瀬場須こんな事させる前に止めないとダメだろ」
「私にも、私にもしてくれないことを駄犬に…なんで、なんで私が最初じゃないの」
「あ、これはダメだ。ったく、おい暫くは俺が教えてやる。基礎が出来てないのに四神に習うのは無駄が多すぎる」
よしよしなんやかんや引き受けてくれたね
自由になったしめでたしめでたしだ!
負けるなメリーさん、挫けるな口裂け女
私達は何処かの部屋にいるみたいです、隣にはメーちゃんが居ます
目を覚ました私達は、目が覚めた=生きているということに喜び合いました
良かった生きてると喜んでいたら、部屋のふすまがスパーーンと開いて玉藻の前が入ってきます
おぬしら腹が減ってるとおもって料理を持ってきてやったのじゃ、よく噛んで食べるのじゃ
そう言ってテーブルに置かれた料理は見たことも無いくらい綺麗な物でした
おずおずと食べ始めた私達は、初めて食べる料理に魅了されてしまいました
人間より美味しい、色々な味がるんだって初めて知ったんです
これを食べたら人を喰らうのが馬鹿らしくなるのじゃ、本能で動く木っ端とは欲の使い方が違うのじゃ
玉藻の前が言うことが良く解ります、世の中は想像していた何倍も広いみたいです
これから一般常識と、欲の使え方を教えてやるのじゃ
よ、よろしくおねがいします
どんな生活が待っているんでしょうか、メーちゃんと一緒なら大丈夫だと思うけど不安です




