めでたい、めでたい
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蘇る美貌とタジタジになる男
最近お母さんの体調が悪いんだ、病院に行こうって言っても大丈夫って言うんだ。
大きな病気だったらどうするんだってことで、奏さんが鈴と一緒に来たときに相談して診てもらったんだ。
そしたら直ぐに病院に行くように言われてさ、慌てて向かったんだ。
お父さんも僕も翡翠も心配でアタフタしてるんだけど、奏さんに大丈夫だと思うから落ち着きなさいって叱られた。
検査室から出てきたお母さんは困惑顔で、大変な病気なのって聞いたら
「まだ確定じゃないのだけれど、赤ちゃんが出来たみたい」
「おめでたい事なのに何でそんな顔してるの?」
「あ、違うのよ。とっても嬉しいのよ、でもなんで急にって思いが強くってね」
「急ではあるが授かりものだからな、とにかく美彩と子供が無事であれば俺は何でもいい」
僕と翡翠はわぁぃって感じでクルクルと回りながらはしゃぐ、もちろん看護師さんに怒られたよ。
赤ちゃんの成長具合からあることが分かったんだ、間違いなくあの美味しすぎるご飯の影響だって。
あの時食べたご飯で細胞レベルで元気になってたみたいでお父さんが
「あぁあの時のご飯か、あの日の夜は搾り取られたもんなぁ」
「貴方、娘の前で何言ってるの!!」
バチィンって滅茶苦茶いい音の平手打ちを顔に貰ってた、変な事言うからだよもぅ。
「お姉ちゃん搾り取るってなぁに?」
「ん~翡翠にはまだ少し早いかな」
「教えて、ヒーだけ知らないのやだよ」
「そっかぁ、お母さんに聞いたらいいと思うよ。僕も詳しくはわからないからね」
とてとてーっとお母さんに近寄っていく翡翠を見送りながら、僕はその場をそっと離れる。
逃げたんじゃないよ、ホントダヨ?お爺ちゃん達に誰も連絡しないから僕が連絡するだけだよ。
連絡したら皇のお爺ちゃんとお祖母ちゃんは飛んできた、式神使って本当に飛んできたんだ。
四神のお爺ちゃんとお祖母ちゃんは必要そうなもの買いながら、家に向かうってさ。
確かに、入院するわけでもないし家に来てもらえばよかったね。
「どっちだ、次の孫は男か?女か?」
「お義理父さんまだ流石にわかりませんよ、まだまだ小さいんですから」
「そうよぉ~それにどちらでもいいでしょ~可愛い可愛い孫なんだものぉ~」
「そうか、そうじゃな。気が急いていたようだ」
「お家の防衛力だけはしっかりと~強化しましょうね~」
翡翠は結局教えてもらえずプンスコしてたけど、お母さんのおなかの中に新しい命が生きているってことわかったみたい。
おっかなびっくりお腹を触ってる、きゃわいい
満足した翡翠が何かに気が付いたみたいで、僕の方を見てくる。
何だろうって思ったら
「お姉ちゃん、ヒーもお姉ちゃんになるの?」
「そうだよ、翡翠もお姉ちゃんになるんだよ」
「ヒーより新しい子の方が好き?」
「え、どうしたの。どうしてそう思ったの?」
「お姉ちゃんは小さくてかわいい子が好きなんでしょ?ヒーより小さくて可愛い子だったら、ヒーより好きになるんじゃないの?」
「なんでそうなるのさぁ僕が好きなのは翡翠であって、小さい子が好きなわけじゃないよ」
「本当に?」
「えぇ信じてよ…これが日ごろの行いってやつかな?僕の一番は翡翠だよ」
翡翠の発言をなる程って感じでみんなが聞いてる、何がなる程だよ!失礼しちゃうね。
僕はシスコンであって、ロリコンじゃないの。
あぁでも翡翠にはちゃんと言っておかないとね
「今までとは少し変わるとは思うよ、翡翠中心から生まれてくる子中心にどうしてもなるからね。お父さんもお母さんも一緒にいれる時間が減るかもしれないね」
「ヒーが生まれた時もそうだったの?」
「そうだよ、赤ちゃんは一人じゃ何もできないからみんなでお世話するんだよ」
「お姉ちゃんは寂しくなかったの?ヒーは考えただけで少し寂しいよ」
「ちょっとは寂しかったよ、でもね翡翠が可愛くてそんな気持ちどっかに行っちゃったんだ」
「ヒーもお姉ちゃんみたいにできるかな、すっごいお姉ちゃんになりたい」
「翡翠だったら僕より凄いお姉ちゃんに気っとなれるよ」
不安がってる翡翠を抱きしめてナデナデする。
赤ちゃんが増えても、この時間だけは絶対確保するもんね。
「瑠璃は相変わらず強いというかぶれないな、家族で力を合わせていこうな」
「もちろんだよ、無事に生まれてお母さんも元気いっぱいで居られるように頑張らなきゃね」
がんばるーって翡翠も気合を入れてる、寂しくならないようにスキンシップ大目にしちゃうぞ。
ルンルンでお家に帰ると待っていた四神のお爺ちゃんとお祖母ちゃんも合流して、お祭り騒ぎになる。
田中さんも尻尾をパタパタさせてる、嬉しそうだけどなんか少し元気ないかな。
どうしたんだろう、どこか体が悪いのかな。
前世で犬を飼った事なかったけど、かなり高齢なんじゃないっけ?
「お母さん田中さんがちょっと元気ないんだけど大丈夫かな」
「普通の犬と違って、人と同じくらいの寿命があるはずだけれどどうしたのかしら」
大事な家族だからね、皆で心配してるとナデナデしてた翡翠が
「お姉ちゃん、田中さんも赤ちゃんできたの?お腹からあったかい力感じるよ?」
まず驚いたのは、翡翠が生命の力を感じ取れるってこと。
そして田中さんが妊娠してるかもしれないってこと。
僕とお父さんで田中さんを連れて獣医さんの所に向かう、翡翠も付いてきたがったけどお祖母ちゃん達のお手伝いをして待ってることになった。
「いったいどこのどいつが田中さんにそんなことしたんだ、責任取らせなきゃ」
「おいおい瑠璃、そんなに熱くなるな」
「お父さん何言ってるの、もし僕が知らないうちに子供出来てたらお父さん冷静でいられるの」
「何言ってるんだ、そんなことした男にきっちり責任取らせるにきまってるだろ。いや、消し去ってしまうのもありかもしれないな」
「ほらぁお父さんだって同じじゃないか、僕にとって田中さんはペットじゃないんだ。お姉ちゃんなんだよ、綺麗で素敵なね。飼うって表現よりも養うッて表現のが良いね、むしろ田中さん二つ名持だから稼いでるんじゃない?」
「言わんとすることは分かる、確かに瑠璃の言う通りかもしれないな。それと田中さんは結構稼いでるぞ、ご飯とかブラシとかに物凄い額かかってるからな」
病院で検査したら、やっぱり妊娠してた。
くぅーんなんて鳴きながら僕に寄ってきたので、撫でながらお父さんは誰なのか聞いてみた。
ワン、ワン、くぅんって返事をされた、妹語検定2段の僕でもわからなかった。
生活圏に暮らしてる犬たちは、完全に田中さんをボスだと思ってるから違う気がするんだよね。
お家に帰ると四神のお祖母ちゃんが、四神で飼ってるやつかもしれないねぇって教えてくれた。
お赤ちゃんのお父さんッて、四神のお家の犬?
って聞いたらワン!って鳴いて首を縦に動かした。
さっすが賢いなぁ、さてと僕は四神の家に討ち入りに行かないと。
準備をしようとしたら、お祖母ちゃんに止められた
「田中さんわぁ皇の業の結晶でもあるのよぉ~瑠璃一人じゃなくてお祖母ちゃんもいっしょに行きますからね~」
「まてまて、明日にでも連れてくるから。あたしの家を壊そうとするんじゃないよ」
その場は一旦収まったけど、連れてくる犬の態度によっては許さないからな。
翌日連れてこられた犬は中型犬で、毛並みが黒でつぶらな瞳をしていた。
田中さんを見つけると、走り寄ってスリスリし合ってた。
これなら許してやらないことも無い、四神のお祖母ちゃんが血統書を皇のお祖母ちゃんに渡して確認してる。
内容に満足したのかうなずいている、チッ仕方ない認めてやろう。
「お祖母ちゃんこの子はなんてお名前なの?」
「ポチだよ」
僕はポチを見てたんだけど、首がねじ切れる勢いでお祖母ちゃんを見る
「なんだい瑠璃。いいかい名前なんてものは覚えやすいほうが良いんだよ、人も犬もね」
「猫を飼ったとしたらなんて名前つける?」
「そうさね、猫を飼うんならタマで良いんじゃないかい」
「あ、そうなんだね。お父さんの名前は凝ってるけど、お祖母ちゃんが名付けたんじゃないでしょ」
「良く解ったね、あたしは一で良いって言ったんだけどねぇ」
「当主になる予定だったんじゃの、それなりに受け継いできたルールがあるんじゃの」
「十って名前まで頑張るつもりだったんだけどねぇ6人産んだところで医者に止められちまったよ」
お爺ちゃんがため息ついてる、四神のお祖母ちゃんも僕のお祖母ちゃんだけあって変なところあるね。
色々と確定したので、改めてお祭り騒ぎを行う、美味しいご飯と大好きな家族に囲まれて幸せだね。
田中さん
寿命は人と同じくらい、皇の全力で持って作ってきた犬の一族
仮に人であれば、翡翠やエリスと同じレベルの美女
ポチが人であったなら、幸薄可愛い系
お姉ショタ系犬である




