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さくぼうかとくろまく

お読みいただきありがとうございます

えーい 致命傷

それー 致命傷

僕はさっきからわたわたと、あっちに行ったりこっちに来たりしてる。

だって、だって、翡翠とエリスちゃんが模擬戦するんだよ、怪我したらどうしよう。

ことの発端は、翡翠の発言だった。


「きょうはヒーはおねーちゃんといっしょにねるの、エリスはひとりでねたらいいの」

「エリスがねえさまといっしょにねるんです、ヒスイがひとりでねればいいんです」


という、僕の取り合いからどっちが一緒に寝るかお賭けた模擬戦に発展した。

危なくなったら、保護者達が一斉に飛び出すけど僕は心配位でしかたない。


「ねえさんおちついて、だいじょうぶだから」

「でもでもだって、僕は心配だよ」

「だいじょうぶ、どっちがかってもまけてももんだいない。けがもしないからだいじょうぶ」

「怪我しないとしても心配なんだよぉ」


里兎はおちついてるね、僕の服を引っ張って動かないように抑えてきた。

あぁ始まっっちゃったぁ


「いくよ!えーい」ドゴーン

「まけません、てい」ズガーン


ガシャーン、ドガーン、グワラゴワゴガキーン

って凄い音がしてる、二人はえーいとかそれーってかわいい掛け声なんだけど威力が可愛くない。

翡翠はアレで好戦的だから積極的に近接戦を仕掛け、エリスは中距離を保ちつつ戦おうと捌いていく。

ビジュアルだけ見ると美幼女が戯れてるんだけど、効果音というか炸裂音が攻撃的過ぎる。

これ見続けてたら脳がバグるかもしれない。


「うみゅーえいやー」

「む~こうです」


あ、やば、その威力は不味い。

って思った瞬間に翡翠はお父さんに、エリスはカイル様に抱きかかえられてた。

二人とも怪我はなかったけど、僕は寿命が縮んだよ。


「ねえさんにしんぱいかけたから、ふたりはなかよくなれるようにいっしょにねて。ねえさんとはりんとれんとわたしがいっしょにねる」


模擬戦が終わった後に里兎が爆弾発言。

狙ってたなこれは最初から。二人はおーぼーだーって詰め寄ってるけど、僕も少し反省してほしかったから「りと」の案に乗ることにした。

なるべく仲良くなってほしいんだけどなぁ。


「里兎、あんまりこういうことしちゃだめだよ」


こつんと頭に拳骨を落とす。

自分が前に出ないで、僕をかすめ取ろうとするんだよね。

今もふふふって笑って返事してこない、確信犯だなぁ


皆でお風呂に入って、ご飯を食べて寝るだけって状態になったところで恋が


「わたくしはエリスといっしょにねますわ、あまりあうことのできないおともだちですもの。ゆっくりおはなししますの」

「そうだね、行ってくるといいよ。僕と一緒に寝るのはいつでもできるからね」

「りんもいく、がいこくのおはなしききたい。れんのともだちはりんのともだちだからなかよくなる」

「リンは賢いなぁ、こうなるってわかてたでしょ」


こそっと聞くと鈴はニコって笑った。

鈴は、黒幕感があるね。皆が喧嘩しないように、喧嘩してもちゃんと仲直りできるようにいつも動いてる。単純な頭の良さであれば里兎のが上だけど、頭の回転だったら鈴のが上だね。

僕たち二人だけになった部屋で、お話してたけど里兎はそわそわして落ち着きがない。

僕を独り占めできたけど、皆がいないから寂しいんだろうね。


「どうする、このまま寝る?」

「あぅ」

「みんなと一緒に寝ようか、僕の左側は里兎が独占していいから」

「ねえさんがそこまでいうならしかたないですね、みんなのところにいきましょう」


手を引かれながらエリスが泊まる部屋に向かう。



エリスの部屋でお話しながら、寝ていく。

ピタってくっついてきてくれるのが嬉しいね。

妹の呼び方

翡翠→おねーちゃん

里兎→ねえさん

鈴 →おねぇちゃん

恋 →ねぇさま

エリス→ねえさま

成長して活舌が良くなってきた感じ。


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