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やっぱりこれがいちばん

暗い話からの掘り下げ回でナデナデ成分が不足してきています。

ダークサイドがいったん消え去ったので、まったりした話をこれで書いていけます。

あの後予後観察のために病院で一泊した。

そんなに大きくないベッドに3人で寝たんだけど、夏で熱いから別のところで寝てって言っても二人は放してくれなかった。

抱き着いてくるから寝返りも打てないし、しんどかった…


退院してお爺ちゃんの家に着いたら、翡翠ロケットが突っ込んできた。

当社比1.73倍の勢いだったので、これはまた入院か!と覚悟したけどさらっとお父さんが支えてくれた。

お父さんめ、偶にイケメンムーブするからって、何でも言っていいと思うなよ。


僕がやべぇ奴ってことは、親戚一同や交友関係のある人たちに連絡がいきわたったそうです。

里兎や鈴や恋が離れていったら寂しいなぁ


ロケットと化した翡翠が


「すーのおじいちゃんのところや、しーのおじいちゃんところいこ」

「どうしたの、お爺ちゃんの事もお祖母ちゃんの事も翡翠は大好きじゃないか。急にそんなこと言うなんてなにかあった?」

「おじーちゃんもおばーちゃんもだいすき。でもまわりのひとがおねーちゃんのことをわるくいうの」

「それはまぁ僕ってば結構たがが外れてるみたいだし、しょうがないと思うよ。僕は気にしてないからさ」

「おねーちゃんがやじゃなくても、ヒーがやなの。おねーちゃんはとってもとってもすごいの」


僕はそんなにすごくないと思うんだけど、昨日なんてあっさり入院したし。


「わしが目を光らせておったが、足りなかったようですまん。四神の、四神のところに行くというのは悔しいが仕方なかろう。」

「そうね~暮らす皆が楽しくなければだめだもの~、お掃除はちゃんとしておくからまたきてほしいわぁ~」


お爺ちゃんは本気で悔しがってるし、お祖母ちゃんの言うお掃除が怖くて仕方ないよ。

わちゃわちゃと敷地の入り口でしてたら


「たのも~ですわ。るりねぇさまにあいにきましたの」

「ここにいるってしってりゅ、おねぇちゃんをはやくだして」

「ふたりとも、べつにるりねえさんはつかまってるんじゃないよ」


妹ご一行が到着した。

僕を視界に入れたとたん、皆ロケットになって突っ込んでくる。

成長期の肉体でこの勢いを支え切れるのか?否!支えて見せる!!

僕は気合を入れなおして、迎え入れる覚悟を決める。

肋骨位は折れるかもしれない、そんなガチダッシュと向かい合う。

さぁ何時でも来るがいい、お姉ちゃんが受けて立つ。


「おっと、そこまでにしてくれな。瑠璃はまだ退院したばかりだから、あんまり勢いよく行き過ぎると倒れちゃうぞ。」


ロケットをひょいっと抱えて、勢いを減衰させて僕に渡してくれる。

どうしたのお父さん、カッコいいよ?

残念イケメンのお父さんはどこにいったのさ、さては偽物。


「瑠璃、父親に向かってそんな疑惑の目を向けないでくれ。へこむ!」


あ、本物だった。


妹達はお姉ちゃん大丈夫?守ってくれてありがとうって言ってくれる。

翡翠と奈央も混ざってきてパラダイスが出来上がる。


「いいか、これだけ瑠璃を慕ってくれているんだ。これで自分に価値が無いっていうなら、それは翡翠達を馬鹿にしてるのと同じことだぞ」


ぐぁぁお父さんの言葉が僕に突き刺さる。

そっか、僕もそんなに捨てたもんじゃないのかもしれない。

でも、妹達の笑顔が曇るようなことが起きそうだったとしたら僕は何でもするからね。


それはそれとして


「お母さん、このお父さん偽物だ。本当のお父さんはここまでカッコよくないよ」


崩れ落ちるお父さん、それを見て苦笑いするお母さん。

やっと日常が返ってきたって気がするよ。


皇家の叔父さんたち

本家周りでまったく見かけなくなった。

瑠璃が必死に説得したので生きてはいるらしいが、どこにいるかわからない。

お祖母ちゃんは綺麗好きだから仕方ないね。

戦時下に名家が内部分裂とかしてる余裕もないですし。

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― 新着の感想 ―
[一言] きれい好き、、、意味深すぎる(笑) げ、元気出せよお父さんそういう日もあるって(白目)
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