じばくとひっさつわざ
瑠璃がこそこそやってたことおひろめ
うえぇまだ動けてるのが奇跡的だ、血反吐を吐くっていうけど本当に吐くほどボコボコにされるのはきついよ。
こいつと戦いだしてから結構時間がたってると思うんだけど、まだお爺ちゃんは到着しない。
僕ってば結構頑張ってるんだけどなぁ。
僕は全力でやってるのに相手はまだまだ余力があるし、少しづつ力を開放して遊んでる。
ほら、また少し攻撃が早くなった。勘弁してよ、そろそろ僕の目じゃ終えなくなってきてるってば。
強化してる体もミシミシ痛いし、避けきれないと体を抉られるしで血みどろだよ。
不幸中の幸いだけど、いろんなところが痛すぎてどこかに1ヵ所に注意が行くってことが無いから今生きてられてる。
打撲、骨折のオンパレードだし、どんどん集中力も落ちてきてる。
「おまえ、面白い、よくそれだ避けれる、でもそろそろおわり、腹減った」
不意に寒気がして半歩横に動いた瞬間だった、右肩が急に熱くなる。
「これもよける、すごいすごい、でももうすぐおわり」
僕の右肩に触腕が食いついてた、そのままグチャグチャと言いながら骨ごと喰らわれる。
「あああぁあああぁあぁぁぁぁぁ」
今まで僕はどこかで、自分は死なないで生き残れるって思ってた。でも右腕が床にボトっと落ちるのを見て押さえつけてた恐怖が爆発する。
怖い、死にたくない、嫌だ、やだやだやだやだやだ
思考が塗りつぶされて反応が遅れる。
鞭みたいにしならせた腕に僕は吹っ飛ばされる。
バリバリっと音がして、自分で張った結界を突き破って奈央達が隠れてる部屋に突っ込む。
皆を連れて逃げてればよかった、無理だこんなの無理だ。
あいつが近づいてくる、このままだと喰われるって恐怖で体がこわばる。
起き上がる気力がどんどん無くなっていく、このままゲームと同じように死ぬんだそう思って思考を放棄しようとした時だった。
僕とあいつの前に、人影が動く
「おねーちゃんにひどいことしないでぇもうやめてぇぇ」
翡翠の絶叫が聞こえる。
出てきちゃダメなのに、僕が守らなきゃいけないのに。
あいつはニタニタ笑いながら、さっき食いちぎった僕の右腕を翡翠に見せつける。
そして大きく口を開けて、放り込んだ。
あぁそうだ僕のとっておきがあったんだ
おいしそうに食べてるところ悪いけど、これも追加であげるよ
「起爆」
世界設定
魔法の特殊性質は血に宿っている。
一般の家に高魔力な子供が生まれることがあっても、特殊な性質を持つ確率は限りなく0
特殊な魔法を使う家と家は家系図を調べると大体親戚
確率上げていかないと引き継いでいけない可能性があるため。