見たことがある、
なんか唐突になっちゃうんだ
練るって大事だなぁと思う日々
僕は毎年自分の誕生日にそれでいいの?って言われながらいろいろなものを貰ってきた。
でもどれも凄く今の状況で役に立つ、お父さんに貰った殺気もそうだ。あの時貰ってなかったら指一本動かせないまま死んでたんだと思う。
物理的な物だってもちろんある、
戦場で使われてるものと遜色がないレベルの防具一式、皇のお爺ちゃんお手製だ。
時間が無いので手足の防具だけをつける、フル装備にできればしたかったけどもう時間が残ってない。玄関が吹き飛んでいくのが僕の部屋に入るときに見えたんだ。
妹達を部屋の隅に纏めて、布団をかぶせる。大丈夫僕が守るからって笑いかけて怖いものが見えないようにする。
奈央には四神のお爺ちゃんに貰った式神を握らせる、この式神は優れもので気配を限りなく薄くしてくれて見えづらくもしてくれる。
ただ僕の魔力量だと維持が難しいんだよね、時間稼ぎで使うにしても僕には無理。
奈央の得意魔法は防御魔法だから何重にもかけてもらった後に、式神を使わせる。
これである程度は持つと思う、でもある程度じゃダメなんだよねぇ。
「じゃあ僕は行ってくるね、大人しく待ってるんだよ。あ、危なくなったら窓から逃げてね」
「何言ってるの、一緒にここで待ちましょう。瑠璃が行って何が出来るのよ」
「時間稼ぎ位出来るといいね、1秒でも持てばいいしもっと長ければもっといいね」
「やめて、行っちゃダメ」
「それは出来ないよ、だって僕はお姉ちゃんだからね。妹を守らないといけないんだ」
「そんなの誰が決めたのよ、瑠璃がそんなことする必要なんてないわ。一緒にいましょう、私の魔法だってあるし当主様が来るまで耐えられるから」
「多分無理だと思うよ、お母さんの結界を破るくらいだもん。僕は僕の決めたルールを守るね、じゃいってくるねぇ~」
なるべく気楽な感じでひらひらと手を振って部屋を出ていく。
体が震える…武者震いがするのう
なんて馬鹿なことを考えられる余裕はある、しかしこれ僕死ぬね。
お爺ちゃんが間に合うとは思えないしなぁ今日のために色々準備してきたのになぁ
あれ?なんで今日のために準備ていたんだったっけ?
廊下をじりじりと進みながら考える、準備をしっかりしないと大変なことになるって何となく心のどこかにあった。でもなんでなのか全くわからないんだ、翡翠が可愛いから守るために力がいるって思ってたんだけどここに至って何か違うと思える。
気配に向かって進んでいくと、リビングにあいつがいた。
あいつを見たら僕は答えを見つけられた
「神様って言うのがいるんだとしたら、随分と嫌な性格をしてる。この瞬間まで記憶に制限をかけて僕がどう動くか見て笑ってたんだろ、いいよやってやろうじゃん。四神瑠璃の運命を変えてやる」
後に「貪り食い」と言われる大鬼に向かって僕は向かっていく。
世界設定
この世界の平均寿命は60年
常に戦争してれば長生きは難しい。
長生きしてる人はお金持ちか、家柄が良い




