みんなでおでかけー7
寝違えと肩こりのダブルパンチはかなりくる
僕が泣き出したことで、二日酔いでグダグダだった両親と保護者達がやってくる。
お母さんが優しく抱きしめてどうして
「どうしたの、急に泣き出して。瑠璃はカッコいいお姉ちゃんなんでしょう、翡翠達も心配してるから落ち着いてお母さんにお話してみて」
「うぅ、奈央ちゃんに無視されて、何時もはちゃんと謝れば許してくれるし怒った理由も教えてくれるのに、今日は何もいってくれなくて」
「そうね、ちゃんと仲直りしてるわね。何も言ってくれないから怖くなっちゃったのね」
「もぅ一緒に遊んだりできなったらっでおっぼだら」
お母さんにあやされながら、またぼろぼろと泣いてしまう。
前世の記憶を通してもここまで泣いたのは初めてだ、
「確かに瑠璃は妹が絡むことだと奇行が目立つからなぁさすがに愛想をつかされたか」
お父さんがそんなことを言う、もちろん僕はそれを聞いてギャン泣きだ。
「大丈夫よ、そんなことは無いわ。お母さんから見てもとっても仲良しの二人だもの。きらりちゃん、話の邪魔だからソレはどこかに捨ててきて」
「まかせてぇ、すぐに捨てて戻って来る・わ・ね」
お父さんの発言にとどめを刺された僕の落ち着きを取り戻そうとしてくれるけど、僕は涙を止められない。年齢に精神が引っ張られることは転生してから何度もあったけど、ここまでコントロールできないのは初めてだ。
「なおおねーちゃ、おねーちゃがわるいのわかるけどゆるしてあげて」
「ち、ちが瑠璃は悪くないの」
「おねーたんはちょっとおかしくなることあっても、なおおーたんのことだいすきなんだよゆるしてあげて」
「すす好きって」
「おねぇちゃんたちがなかよしさんじゃないとりんたちもたのしくないの、おこっちゃや」
「私は別に怒ってなんか」
「ねぇしゃまがへんなのはまえからですわ、へんでもとってもやさしいねぇしゃまですわ。ねぇしゃまたちがいっしょにわらってないのはいやですの」
「そ、そんなの私だって嫌よ。ずっと一緒にいたいわ」
妹たちが奈央に僕のことを許してあげてって言ってくれてる、こんな状況でもそれはうれしくて仕方がないんだけどさ、みんななの中では僕が悪いことと僕がへんなことが確定してるっていうショックも同時に味わう。日頃の行いってやつかぁ
でも奈央も僕と一緒にいたいって言ってくれてる、避けられる理由を知りたいよ。
喧嘩してるわけじゃないってわかった保護者達は一安心って感じだけど、じゃあなんで避けるんだろうって頭にはてなマーク浮かべてる。
「あ、あの、昨日お風呂に入った時に初めて好きって言われて。そ、それに呼び捨てにされて恥ずかしくなって瑠璃をまともに見れなくて」
「ふぇ、そんな理由で僕避けられてたの?」
「そんな理由ってなによ!翡翠達にはいつも好き好き言ってるのに私は言われたことなかったんだから。それに急に呼び捨てにされたらびっくりするじゃない」
そうだっけ?奈央には好きって言ったことなかったっけ?いつも思ってたから言ってるもんだと思ってた、これが世に聞く恋人とのすれ違いとかそんなやつか!
「頭の中ではいつも呼び捨てだったんだけど、あの時はのぼせてフワフワしててそのまま声に出ちゃったんだと思う」
「なんでいつもはちゃん付けで呼んでたのよ」
「うぇ、それはあのえーっと」
「何か変な理由でもあるんじゃないでしょうね、私だって恥ずかしかったけどみんなにちゃんと言ったのよ。瑠璃も言いなさい」
「僕ってば話し方とか趣味とか女の子らしくないし可愛くないから。せめてちゃん付けで呼んだほうがいいかと思って。それで」
僕にしては珍しく消え入りそうな声が出た、顔が熱いし恥ずかしいよぉ
「あらぁ瑠璃もちゃんとそういった感情があってお母さんうれしいわ。でもでも瑠璃はとっても可愛いいわよ」
お母さんの抱きしめる力が強くなる、奈央と仲直りできたけどこの状況は恥ずかしいから逃げたい
「奈央好きだから、大好きだからたすきだからたs「嫌よ、偶にはそうやって甘やかされる立場になってればいいのよ」
奈央の薄情者― ぐわぁやめてぇそんな微笑ましい物を見る目でみんな見ないでー
瑠璃設定
脳内では妹や友達を呼び捨てにしていたものの、声に出すときはちゃん、君で呼んでいた。
流石に少しは可愛げがあった方が良いかなぁと考えたのが理由。
前世が男でも12年も女の子生活してたら可愛さって重要だよねと気が付く




