みんなでおでかけー5
暫く旅行に出たい
質問大会もそろそろ終わりにして、飲んで騒いでる大人たちは放っておいてみんなで寝ようとしてたらたまちゃんも付いてきた。
なんでだろって聞いたら
「ぬしらのようにわらわに怯えぬ童は珍しい、故にもう少しそばにいるのじゃ」
だってさ。まぁ優しいたまちゃんの事だから、僕たちが危ないことしないか見ててくれるんでしょう。
お布団でゴロゴロしながらうつらうつらとしてると、恋がたまちゃんに質問した
「たまちゃんしゃま、おつけになってるほうせきわたくしみたことがありませんわ。はじめてみますの、きれいですわぁ」
「あぁこれのことかえ、見たことが無くて当然じゃ。これはわらわが自分で作ったものじゃ、他のどこにも有りはしないのじゃ」
「たまちゃんしゃまやっぱりすごいですわぁじぶんでほうせきをちゅくれるなんて」
「ふふ~んわらわは凄いのじゃ」
胸を張って自慢げにしてる、大きい。
たまちゃんの自作宝石はイヤリング、ネックレス、ブレスレッドについてて確かに見たことのない色合いで綺麗だった。
「たまちゃんさんは、なんでじぶんでほうせきをつくったの?もらったものもおおそうだしいらないとおもう」
鈴はたまにズバッというからびっくりするけど確かにそうだよね、たまちゃんぐらい綺麗だったら街を歩いてるだけで色々もらえそうだもん。
「これは綺麗なだけではないのじゃ、わらわの力を抑える道具でもあるのじゃ。これを砕くと本来の力を出せるのじゃ、こうでもしないと人間はもろすぎて壊してしまうのじゃ」
ひぇ普通に怖いじゃん壊すとか普通に言うって、やっぱり人と違うところがあるんだね。
「京におるあれは、こういったことも碌にせんからこまるのじゃ。女子に生まれてよかったと思うのじゃ、男はガサツなのじゃ」
「はぇ?鬼って性別無いの?」
「元々は無いのじゃ、成長していくに従いどちらかになっていくことが多いのじゃ」
へ~そんな感じなんだ、翡翠達がいるから濁してくれたけど鬼の成長って人を食べることだからなぁ。どっちをより多く食べたかで変わるっぽい。幼女に自分が食べた人の性別の量で変わるって伝えていいか悩んでるたまちゃん可愛い。
「はい、しつもんがあります」
「なんじゃ童こたえてやるのじゃ」
「たまちゃんさんはあやつさんのことがいまもすき?」
「ませたことを言うの童、なぜそう思ったか聞きたいと思った理由を言うのじゃ」
僕は布団から跳ね起きる、恋バナに興味あるからとかじゃなく周りの雰囲気が変わったから。たまちゃんの発する圧が上がってる、踏み込んじゃダメな部分っぽい。鈴を止めなきゃ。
「いろいろしつもんしたときに、あやつさんのことをいうときはおかぁさんとおんなじだったから。おかぁさんのすきとリンのすきがちがうきがするから」
「なるほどのぅ、親の名前を言うのじゃ」
「おとぉさんはきらりで、おかぁさんはかなでです」
がくっと周囲の圧が下がる、なんか許してくれたらしい助かったぁ
「あの二人の娘かえ、もう一度名前を言うのじゃ」
「リンです」
「覚えたのじゃ。鈴よ質問に答えるのじゃ、あ奴の事はまだまだ愛しておる。あ奴以上の男に出会うことは無いのじゃ。本気で暴れておるわらわを防ぎながら口説いて、暴れるわらわを抱きしめて周囲に嫁にすると言い放つような益荒男にはもう二度と会えんのじゃ」
「たまちゃんさん、おかぁさんとおんなじおかおしてる」
僕もそこまで本気で異性を好きになったことって前世を含めてないから、よくわからないんだよね。でもとりあえず、たまちゃんが今一番きれいな表情だっていうのは分かる。
恋ってどんな感じなんだろうねって奈央に話しかけようとしたら距離を取られた。
え、なんで僕理由がわかんないんだけど。
たまちゃんせってい
傍若無人に暴れ、食らっていたところにあ奴が現れ激戦を繰り広げる。
本気でいくら殴っても意に介さない男に驚いていると、
「ぬしに惚れた!余の妃になれ!」
と言われ困惑、何言ってんだこいつ状態だったものの一週間休まずに殴り合いをしながら口説かれ陥落。
周囲が反対したものの、あ奴さんは
「余と、玉藻に逆らう気概があるなら反対して見せよ!」
って暴君ムーブをかまして黙らせる。
5男2女をもうけ、あ奴没後は4男をつれ下野国へ下った。