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とうしゃしらべですべてのひとがかかるやまい

お読みいただきありがとうございます。

誰もがかかると思っております、勾玉とか九字とか魔眼とかとかとか


エリスが自分のチームメンバーを引き連れて来日したんだ、我が家に来てるんだけどキャラが濃いね

中でも一人凄いのがいる

指ぬきグローブをして左腕に包帯がまかれてて、眼帯をしていて真っ黒なフードをかぶってるんだ

僕の心にダメージが入る、くぅこの世界でもこの病を患ってる人っていたのか!

両目の視力は8.0で怪我なんてこの人全くしてないんだよ、でもカッコいいからってつけてるんだよ


「我こそは竜王ファブニール!我こそは聖女の剣である!」

「お名前を教えてください」

「竜王ファブニールだ!」

「お名前を教えてください」

「いや、だから竜王ファブ「お名前を教えてください」バルバロッサです」


里兎が全てを粉砕していく…

すっごいダメージうけてるっぽい、左手で顔を隠して右手でこっちを指さす香ばしいポーズまで取ってたのに今はシュンってなってる


「かっこいい」

「ふぇ?」

「バルバロッサさんカッコいい!」

「ダメだその道を進んじゃダメだよ里兎!数年後にうぎゃーって言いながらのたうち回って、その後も定期的に恥ずかしくなるそんな危険な道なんだよ」

「私は氷雪の魔女里兎!竜王ファブニールの化身バルバロッサと共に歩む者!」


ビシィっとポーズを決める里兎…


「我と共に行くと言うか娘!」


復活したバルバロッサさんと二人でノリノリで語りだした


「お姉ちゃんお姉ちゃん大変だよどうしよう里兎ちゃんがこわれちゃったあわわわわわ」

「姉さまどうしたらいいです、エリスのせいです?おかしくなっちゃったですあわわわわ」


余りの出来事に翡翠とエリスもパニックになってる、気持ちはわかるよ僕だって慌ててる

でも、妹の前だから大丈夫な風を装ってるんだ!

と、とりあえず二人の会話を聞いてみよう


「竜王たる偉大なる者よ私と共にこの暗闇の世を進みましょう」

一目惚れです、お付き合いしてください

「人の子よ焦るな、我らは互いの力量すらわかっていない」

落ち着いて、ね、落ち着いてついさっき会ったばっかりだよ

「人の時は有限!出会った瞬間(いま)を無駄には出来ません」

私は落ち着いてます!貴方みたいな素敵な人を逃すなんて出来ないんです

「我を望むとは…よかろう我と共に進むことを許そうではないか!」

そんなに俺の事を…わかったよ付き合おう


なるほどなぁ里兎ったら情熱的なんだから

僕は祝うべきか止めるべきか考えながら、パニックな二人をナデナデしてた


「異教徒はこの会話を理解できるのですか?」

「わかるよ、里兎が一目ぼれしてバルバロッサに告白してお付き合いすることになったみたい」

「なるほど?欠片もわかりませんね。ちなみに今は何を喋ってるんです?息吹がとか絶対零度の氷塊とか空を駆けるとか言ってますけど」

「好きな食べ物とか、今度デートしましょうとか言ってるね」

「なるほどわかりませんね」

「修行が足りないんじゃないの?」

「こんな言語を習得したら、説法がおかしくなりますよ。大体なんでわかるんです?」

「一定以上の素養があると解っちゃうんだよねぇ、わかりたく僕もなかったよ」

「オイ、タノム!ゴシュジンモトニモドシテクレ」

「雪華…これは僕でも難しい、そうとても難しい事なんだ。本人が気づかないとダメなんだよ」

「ソンナ!コノジョウタイノゴシュジントイッショナノツライィ」


雪華がもだえ苦しんでる、色々学習して感情が豊かになってるからこの病が刺さるんだろうね

可哀そうに…


「里兎ってこういうの好きだったんだね、僕知らなかったよ」

「私も知らなかった、里兎ちゃん大丈夫なの?」

「翡翠お姉ぇちゃん、心配しちゃダメなことってあるんだよ」

「里兎姉さまは落ち着いたときに苦しむと思いますわ、放置でいいのではないでしょうか」


心配1理解1放置1 うんバランスが良いね!


「アレでもエリスのチームメンバーなんだよね、強いんだ本当に」

「アレでも強いんですよ、カイルの防御を抜きますからね。魔法においては術者が出来ると思うことが大事ですが、アレは成功したうえでポーズまで考えてるので無駄に強くなってるんです」

「あぁ倒した後までイメージ出来てるんだ、それは威力出るだろうね」


しかし里兎が選んだのがこんな感じの奴かぁ

幸せになれるんなら僕は何も言わないけど、大丈夫か心配になるよ

中二病

病の深度は人それぞれでも皆かかるんじゃないの?

筆者は風使いになりたかったが、憧れは雷使い

指抜きグローブはカッコいい、これは真実

暗闇にならすために片目を閉じておくとか、たまにするよね?ね?

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