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これはだめ

お読みいただきありがとうございます。

セーラー服って何時から海兵さんの服から、女学生の服になったんでしょうね?

さて問題です、僕の得意魔法は何でしょう?


お父さんみたいに風を操って陽炎を起こす

お母さんみたいに朱の巫女パワーの入った結界を張る

翡翠みたいに圧縮した魔力を拳に込めて叩き込む

里兎みたいに氷魔術で敵を凍らせる

鈴みたいに回復魔術の応用で攻防一体に動く

恋みたいに影を操り移動や攻撃に使う

奈央みたいに防御魔法を変幻自在に使う

きらりちゃんのように筋肉…重力魔法で戦う


残念!どれも違うよ!!

そんな魔法仕える様な魔力が無いからね!…ぐすん

僕が得意な魔法はそう、付与魔術さ

これしかできないんじゃないよ、得意なんだよ

実績あるもん、自分の体を爆弾にしてとんでもない威力出したことあるもん

ほら、得意だよね?

まぁなんでこんなこといきなり言い出したかというと、この前取ってきた原石に付与魔術をほどこそうと思ってね

でも実際にやろうとしたら、止められたんだ勿体ないって

プンスカプンだよまったく、僕の所有物なんだからどう使ったって勝手でしょ

最高のものが手に入ったんだから、四神のお爺ちゃんにしてもらいなさいって言われたんだ

正論過ぎて何も言えなくなっちゃったよ…

お爺ちゃんに来てもらってお願いしたんだけどね、僕が付与するように言われたんだ

付与って高度に洗練して構築しなおした呪いなんだって、思いが強ければ強いほど効果が高くなるんだってさ

「わしは瑠璃の思いには勝てないんじゃの、量産品作るのにはわしは向いてるけど1点物は苦手なんじゃの。時に想いは業を凌駕するんじゃの」

だってさ

すかさずお祖母ちゃんのはどうなの?って聞いたら

「なにいってるんじゃの?この世もあの世も来世も前世を見回しても、わしより愛してる奴なんていないんじゃの。だからわしの作るものが一番いいんじゃの」

だってさ、ひゃーかっこいい!

一緒にいたお祖母ちゃん照れて真っ赤になってた

そんなやり取りをして数日、僕は暇さえあれば付与してたんだ

そしたらね


「やだーたすけてーおねーちゃーーー」


って声が家に響いたんだ、琥珀の声にこたえて僕はすぐに駆け付けるとそこには


「ね、琥珀。一回だけだから、これ着てみて」

「お願いよ琥珀、お母さんのお願い。この一着だけでいいから」


ギャン泣きして嫌がってる琥珀と、フリフリな服を着せようとしているお母さんと翡翠がいた

僕の中で何かがブチっと切れた


「ボブは四神のお爺ちゃんに連絡して、しばらくそっちでお世話になるって。奈央は僕と琥珀の荷物纏めておいて」

「承りました」

「ちょ、ちょっと瑠璃何言いだすの」

「はやくやって!」

「ひぅ…わかったわよ」


指示を出し終えたら、僕は琥珀を救う

さっと抱き上げて魔の手から逃す


「僕が来たからもう大丈夫だよ、さぁあっちに行こうね」

「お姉ちゃんも琥珀を説得して、一回着てくれるだけで良いの」

「嫌だよ、そんな酷い事は僕にはできない」

「お、お姉ちゃん?何でそんなに怒ってるの?」

「わからないならいいよ、僕は琥珀のみかただから」


別に僕を着せ替え人形にするのは良いんだよ、疲れるし大変だけど二人が満足するならさ

琥珀にそれをするのは違うよ、それも女の子向けの服だなんて酷すぎる


「もぅ瑠璃ったら邪魔はしないで欲しいわね、琥珀に似合うと思うの。顔だちも綺麗だから着てもらいたいのよ」


あぁこんなに感情が制御できないのは久しぶりだ、初めて入院した時以来だね

怒りがどんどん湧き上がってくる、コレは見逃しちゃダメだから許しちゃダメだから


「こんなに嫌がって泣いてる琥珀に何させようとしてるんだよ!琥珀は優しい子だって知ってるでしょ、良い子だって知ってるでしょ。苦手なことだって、嫌いな食べ物だってこんなに嫌がることなんてなかったでしょ!琥珀は男の子なの、そんな格好したいわけないでしょ!」

「ちょっと瑠璃どうしたの、そんなに怒るようなことじゃないでしょう」

「何言ってるの!お母さんと翡翠は酷いことしてるんだよ!なんで琥珀を傷つけるようなことするの!」


暫くお母さんと口論してたら


「あらぁ~どうしたのかしらぁ~」

「なんだいなんだい、いったい何があったんだい」


お祖母ちゃん達が揃ってやってきた

何で皇のお祖母ちゃんもいるの?って周りを見回したらボブが一礼してきた

ボブが呼んだんだね、おかげで少し落ち着いたかも

お爺ちゃん達もやってきたので、事情を説明する

お母さんは別にいいじゃないって態度を崩してないけど、翡翠はあわあわしてる


「このこったらぁ~いけない子ねぇ。ちょっと下借りるわよぉ~お話して来るわねぇ~」

「はぁったく、気持ちはわかるけどね。やって良い事と悪い事はちゃんと分別しないとだめだね」


お祖母ちゃん達にお母さんは引きずられて鍛錬場に連れていかれる

そんな状況を見て翡翠は何か悪いことしちゃったったんだって気づいたみたい


「あ、あのね…お姉ちゃんごめんなさい」

「なんで僕に謝るの、理由もなく謝れても僕わけわかんないよ」


理解してない謝罪何て受け入れないし、そもそも謝る相手が違うよ


「おっとそこまでなんじゃの」

「翡翠にはわしらから話しておく、瑠璃も少し落ち着きなさい」

「そうなんじゃの、普段怒らないから怒り方を知らないんじゃの」

「何でもできる不器用な娘だ、琥珀も心配しておるぞ」


あぅ…そうだね僕も落ち着かないと


「あ、あれ?ご当主様方どうして此方に?え、何どうなってるの???あの、えっと、瑠璃一応準備できたわよ?」


狙ってるの?奈央ってば普段すまし顔なのに、ここでそんなポカーンとした顔して

はぁ~なんか力が抜けたよ

え?え?ってしてる奈央見たら落ち着いてきた

ふふ、ありがとね

瑠璃おこおこのおこ

写真をバリバリにとる気だったお母さんと翡翠の悪行にプッチンと切れてしまいました。

今の琥珀の心と、未来の琥珀の心を守るために立ち上がったのだ


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