ぷんすこ
お読みいただきありがとうございます。
誰が一番やばいかって話
「姉さま大変ですの!!」
「恋どうしたの?そんなに慌てて?」
「翡翠姉さまと里兎姉さまが、滅するって怒ってますの」
「え!?二人が「めっ!」ってしてくれるの!!??僕されたい!週7でされたい」
「違いますのぉ!滅亡の方の、滅殺の方の滅するですのぉ!!」
「えぇ何にそんなに怒ってるんだろう、とりあえず二人の所に行かなきゃだね」
僕と恋は慌てて二人の所に向かうと…
わぁすごぉいあんなに目が極まってる二人見たことなぁーい
僕が現実逃避するくらいの二人がいた
「ちょっとどうしたの二人とも、なんでそんなに怒ってるか教えて」
「滅する滅する滅する」
「許さない許さない許さない」
「え、怖い…」
「姉さま!負けないでくださいまし!」
「っは!二人に無視されると僕悲しいな、お話してくれないのかな?」
「あ、お姉ちゃん」
「姉さんごめんなさい気が付かなかった」
恋は僕にしがみ付いてガクブルしてる、僕もちょっと震えてる
り、鈴は大丈夫なの?
「あ、お姉ぇちゃん来たんだ」
「普通にくつろいでれぅ」
「だって鈴に怒ってるわけじゃないもん、気にするだけ面倒だよ?」
鈴はすごいなぁーなんでソファーに座ってお茶を普通に楽しめてるんだろう
魔力をバシバシ垂れ流してる二人は、人の本能に訴えかけるぐらい怖いよ?
何でそれを面倒で片付けられるの?
「お姉ぇちゃんたちは鈴が怒らせたわけじゃないから、何もされないよ?怖くないよ?」
うん、鈴もちょっと怖くなってきたよ
でもとりあえず二人に事情を聴かないとね
「何をそんなに怒ってるか教えて欲しいな、僕が初めて見る位の怒り方だもん」
「学校でね、お姉ちゃんの事を悪く言う子が多いの」
「奈央姉さんの悪口も言ってる」
「そうなんだ、どんなふうに言われてるの?」
「お姉ちゃんは、大した実績もないのに生まれとコネで二つ名貰った最低の人って」
「奈央姉さんは、仕えるべき人も見抜けない間抜けな人って」
「「後ね、二人のせいで悪口言ってる人の家族の修学旅行滅茶苦茶にされたって」」
あ…それは…
これは仕方がない奴なんじゃないだろうか…
僕は過去は振り返れないんだ、苦しむからね僕が!
「えーっとね二人とも、多分本当の事だからそんなに怒っちゃダメだよ」
「本当だからって悪口言っちゃダメだよ!許せないもん!」
「姉さんは私達の悪口聞いても怒らないで居られるの!?」
「え?怒らないよ?」
「「えっ??」」
「それが嘘だったら、それは怒るけどね。事実ベースの話なら怒るより話をするかな?」
「なんで?私はお姉ちゃんの事悪く言われたら怒っちゃうもん、やだもん!」
「僕は聖人君子でも何でもないからね、翡翠達には良いお姉ちゃんでも他の人から見たら悪人かもしれないでしょ」
「なんでお話するの、悪口言う方が悪いよ」
「僕が話をして皆を理解してくれればいいからね、それで翡翠達が楽しく暮らせるなら問題ないよ」
「でもでも」
「大体ね、僕と奈央が学校でハジけてたのがいけないんだし。僕も戦場での功績なんて大したことないし、義手とかの事は知らない人は知らないからね。奈央だって普通に考えたら僕より翡翠に仕える方が賢いもん」
「だからって私達は嫌なの!」
「嫌だからって直ぐに暴力に訴えるんじゃ鬼と変わらないよ、なんでそんなこと言うのかちゃんと話し合わなきゃ。いろんな意見があるから世の中はまともになるんだよ、二人だけが暮らしやすい世の中なんておかしいでしょ」
「「うぅ…」」
「恋、良い人選だった」
「鈴わちゃくしこわかったですわぁ」
「落ち着いて、叔父さんや美彩さん連れて来てたら大事件だったよ」
「脅かさないでくださいまし!」
「事実だから、お姉ちゃんたちを止めれるのはお姉ちゃんだけだよ。お姉ちゃんたちは沸点が低すぎるから、もっと誰にもばれないように長い期間で考えないとダメ」
「嫌ですわ嫌ですわ、鈴がこわいですわぁぁぁぁ」
「やるからには勝たなきゃ、邪魔されないようにしなきゃね」
僕が落ち着いた翡翠と里兎を抱きしめてナデナデしてたら、鈴が恐ろしいこと言ってる
恋は錯乱状態だよ
僕わかった、翡翠・里兎がお姉ちゃん原理主義過激派で恋が穏健派だ
鈴はやべぇよ言ってること、穏健派に見せかけた過激派だよ
「大丈夫落ち着いて、恋は慌てすぎ」
「落ち着ける要素がありませんわ!」
「実際に行動には起こさいから、誰かを傷つけたらお姉ちゃんに怒られちゃうもん。それでお姉ちゃんは僕のせいだってずーーーーーーーと悲しむんだよ、そんな事出来ないよ」
「そ、そうですわね!姉さま悲しみますもの、悪いことしませんわよね」
「そうそう、だから落ち着いて(バレなければいいんだよ?)」
「何か言いましたの?鈴が怖いこと言うから行けないのですわよ」
「慌てる恋可愛いから仕方ない」
てぇてぇってやつでは断じてない!聞こえたよ!聞こえたからね!!
バレなきゃいいって言ったよね!?翡翠達より怖いよ!!
ほら、二人もなんか震えてるよ
おかしいなぁ二人を止めに来たはずなのに、怯えた二人を慰めてる
でも負けない!僕お姉ちゃんだから!
「だいたい鈴たちがこうなったのはお姉ぇちゃんのせいだから、鈴たちが気にしても仕方がないよ」
「え、僕のせい?」
「お野菜だって、毎日お水あげて大きくなるでしょ?お姉ちゃんが鈴たちの事を大好きって言ってくれてこうなったんだよ。ほら、お姉ぇちゃんのせいでしょ。幸せだから悪い事じゃないけど、怒りやすくなったのはあると思うよ」
正論パンチが痛い
負けそうだけど負けない!お姉ちゃんは妹達の前では無敵なんだぁ
溢れんばかりの愛情を注ぎ、むしろ溢れさせた結果
基本的に一番やばいのは瑠璃
キレやすいのは翡翠と里兎
誰にもバレない様に処理しようとするのが鈴
慌てふためくのが恋




