こようけいやく
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瑠璃もついに…
卒業式、それはわかれの・・・なんて思ってたけどあっさりハーちゃん先輩は去って行ったよ
戦場で会えるしね、まぁ振り切れたハーちゃん先輩が式場出ていくときに
「兵役終わったら結婚だーーーーいやっふーーーーーー」
って叫んでたのは流石の僕もドン引きだったね
彼氏さん顔真っ赤にしながら追いかけていってたよ、あれでもついていけるって凄いね。
ただ他人から見た僕と奈央ってあんな感じなのかなって不安になった
僕はよく何も考えずに走り出すから、気をつけなきゃね
ハーちゃん先輩のおかげで賢くなれたね、ありがとうハーちゃん先輩、フォーエバーハーちゃん先輩
そしてサクッと新学期、生徒会にも関わらなくなったし割と暇だね
「ねぇ奈央ねぇ~ってば」
「なによ、新学期早々」
「僕ってさ友達いないじゃん?」
「そうね」
「ちょっと今のは否定するところでしょ!」
「嘘は言えないの、それで?」
「む~新入生となら友達になれるかなって」
「無理ね」
「酷い…なんでさ」
「だって瑠璃の噂って中学まで広まってるのよ?中高一貫のこの学校で瑠璃のこと知らない人なんていないわよ」
「忘れてた…僕の学園生活はお終いだ」
「はいはい、それより早く帰りましょ。奥様が大事な話があるって言ってたでしょう」
「そういえばそうだったね、何の話だろうね」
家に帰って、琥珀を抱っこしてなでなでして、翡翠をギューッとしてなでなでしてたらお母さんに呼ばれた
「瑠璃いい?真面目な話だからねちゃんと聞くのよ」
「うん、何かあったの?」
「瑠璃が二つ名持になる事が決まりました、候補から選ぶわよ。雫ちゃん持ってきて」
「な!ん!で!僕が二つ名持なの!?なんで国森さんいるの?」
「いや、普通に仕事だけどね。方面司令官の役職内なのよ、通達って。それと功績だけで言えば瑠璃ちゃんは十分すぎるほどなのよ、功績だけで言えばね」
「へぇ~そうなんだ」
「嫌味ってわかる?まぁいいわ、瑠璃ちゃんの候補なんだけど1つ目が「紙一重」」
「まってそれってなにと紙一重ってこと?」
「二つ目が「妹狂い」」
「うん適切に僕の事を表現してるね、そうじゃなくてさ!」
「三つめが「要人のお気に入り」」
「それ嫌味じゃない?ねぇ嫌味だよね?」
「あら、なんだ解るんじゃない。最後が「叡智の義腕」さぁ好きなの選んでね」
「知識を振り絞って作ったからね、まともなのが一つしかないね」
「いいじゃない、私の時なんて全部酷かったんだから!どれもこれも碌なもんじゃなかったんだから!!」
「あ、そっか国森さんも二つ名持だったね。聞いたことなかったけどそんなに酷いの?」
「…よ」
「え?」
「舞い散る酒瓶よ!!なに、文句あるの!?」
「あ、うん、はい」
「良いわね瑠璃ちゃんはまともなのがあって、私なんて私なんてぇ」
国森さん…
「妹狂いは捨てがたいけど、家族が恥ずかし目に合うから叡智の義腕でお願いします」
「はい、じゃあ提出して来るからまたね」
「はーい無理しないでよ」
「あはは、前よりも楽だしこの子の事もあるからね」
国森さん妊娠4ヶ月目だって、お酒飲めない分は旦那さんに甘えてるんだって
本当に無理はしないで欲しいね
「さて、それじゃあ本題よ」
「二つ名決めるのが前振りなの!?お母さん僕また何かやっちゃってたの、ごめんなさい」
「違うわよ、怒ってるわけじゃないのよ」
「僕無実?」
「今回は無実ね。で、話は奈央の事よ」
「奈央の?何かあったの?もしかして、僕の側付きじゃなくなっちゃうの」
「違うわよ、ちゃんと話を聞きなさい。もぅ泣きそうにならないの、大丈夫よ。前は翡翠に付けようとしてたのに」
「だって、それでもさ」
「お給料の話よ」
「???」
「今まではお父さんとお母さんで払っていたけど、今後も側付きで居て欲しいならちゃんと瑠璃が払うように変えようと思ったの」
「うん、別にそれは良いけどなんで今なの?」
「瑠璃が勢いで作った会社も上場して安定してきたし、そろそろだと思ったのよ」
「なるほどわかったよ、僕が払う。親友だけどそこはしっかりしないとね」
「月に500万だから、ちゃんと払うのよ」
「まって、ちょっとまってそんなになの!」
「何言ってるのこれでも安いわよ、奈央の持ってる技能は一流の域に達しているのよ。それに戦闘力もかなりのものだし、新規に同レベルの人を採用しようとしたら10倍だしても見つけれないわ」
「5千万でも足りないの…」
「奈央が瑠璃の側に居たいっていうのと瀬場須家が代々仕えてくれている家だから500万で納得してくれてるのよ。もっと感謝しなさい、それだけの逸材なのよ」
「うん、わかりました」
奈央って凄かったんだね
僕に辛辣なことを言ってきたり、暴走する僕を叩いて止めてくれる親友って認識だった
「大体ね、瑠璃が暴走してついていけるだけでもすごいでしょう。資格だって一杯持ってるわよ、後で見せてもらいなさい」
「うん…」
資格持ってるんだ、僕知らなかった
一番一緒にいるのに、知らないことあったんだ
なんかショックうけちゃって、フラフラと部屋を出て自室に向かう
「あ、瑠璃どうだった、何の話だった?」
「僕が二つ名持ちになるって話と、奈央の雇用契約の話だったよ」
「おめでとう!凄いじゃない、瑠璃の事が評価されて嬉しいわ」
「うん、ありがとう」
「どうしたのよ?もっと喜んでも良いんじゃない?変な二つ名なの?」
「割とまともだと思うよ」
「そう、ならなんで?」
「僕が奈央の事を本当は良く知らないんじゃないかって」
「はぁ?何言ってるの?全部知ってるわけないでしょう、私だって私の時間があるんだから」
「でも、ずっと一緒にいるから」
「そうね、ずっと一緒にいるわね。だからって全部知ってるわけじゃないでしょう」
「でも」
「でもじゃない、そんなものよ。私だって瑠璃の事で知らないことだってあるし、わからないこともあるわよ。でも好きだから一緒に居たいの」
「なお~」
やだぁ奈央かっこいい好き
「はいはい、私の事をチョロいって言うくせに瑠璃だってチョロいじゃない」
「チョロくても良いから一緒にいて~」
「言われなくたって居るに決まってるでしょ」
後で奈央に資格を見せてもらったら、300種類くらい持ってた
何時の間に…
その資格いるの?って言うのも持ってたんだけど
「瑠璃が何するかわからないから、対応しようと思ったらこうなったの。仕えるのが大変なご主人様よまったく」
何て言われちゃった、反省します
二つ名
軍部が主に決めているが、たま~に政治家が口をはさんでくる
国森さんは被害者、政治家の利権を引き千切って現場に還元したからね
横やりを入れてきた政治家は、陛下の逆鱗に触れて…
国森さんのおかげで綺麗な国になったのであった、犠牲は無駄になってない




