たのしいしゅうがくりょこう2
お読みいただきありがとうございます。
修学旅行1日目はまだ終わらない・・・
あの後は先生たちに酒呑童子に悪戯されたって説明した、突然出てきたビックネームに先生たちは驚いてた
信じられないって顔してたんだけど、ひょっこり現れた大鬼土蜘蛛がほんとだって言って皆納得した
そして移動するのにバスに乗ったんだけど、クラスメイトは僕からささって離れていった
ススって戻ってきた奈央と甘木君しか側にいてくれない…
補助席まで使って僕から距離取ってるクラスメイト達、涙が止まらない
バスの周囲では暴走族の軍団がパラリラーって鳴らしながら走ってる
やめて、もう許して
鬼神を子馬鹿にして、電話をめんどくさがった結果こんなことになるだなんて
自分の迂闊さでこんな目に合うだなんて、って違う!
呑兵衛が悪いんだ!何してくれてんだあいつは
もっかい電話をかける
「おいこら」
「はっはっは随分だな」
「当たり前だろ!!」
「落ち着け、京都内に入るまでは我慢せよ」
「なんでさ!」
「そこが一番危ういのよ、雑魚が来やすくてな」
「あぁそういうって、やりすぎでしょ」
「我に連絡せずにこちらの地を踏むのだ、それ相応の罰は与えんとな」
「そもそもなんで今日僕が来るって知ってるの?」
「瑠璃の部下から連絡が我の嫁に入ったのだ、変な鬼に絡まれやすい瑠璃を頼むとな」
「わっすれてたぁそんな繋がりあったねぇ」
僕の秘書から連絡いったのかぁ
社員の認識も、僕が大物に絡まれやすいって認識なんだね
やだもぅお家帰りたい
「我も瑠璃の行事に参加するゆえ、そのときに会おうぞ」
「え、来なくていいけど」
「はっはっは、よいよい瑠璃はそうでなければな。とは言えもれは仕事ゆえな」
「仕事?呑兵衛仕事してたの?」
「東の馬鹿鬼より我は働いておるぞ、嫁にいいところを見せるためだがな」
「わぁひどぉい」
「東から来たものに、我の姿を見せる。これも必要な事よ、愚かなことを考える輩を出さぬためにな」
「愚かな事?」
「帝が東におり馬鹿鬼もいる、西などどうなっても良いと考える馬鹿が出るのよ。少し威圧して、西を蔑ろにしてはいかんと教えてやらんとな」
「わぁ思ってたより愚かだね、ちゃんと自浄作用で消せてるのか不安だよ」
「案ずるな、消えておる。綺麗さっぱり現世からな」
「なんだぁじゃあ安心だね」
電話を切って周りを見ると、クラスメイトがさらに離れてる
バスの後ろの方から逃げようとしてる、現実から目を逸らすしかない
はは、そらすと暴走族の集団が見えるよ…
「なぉ僕寝るぅ現実とバイバイする」
「はいはい、そうしなさい」
「そうだな、これはちょっと今はどうしようもできないな」
「おやすみぃ」
ふて寝だうわーん
暫くすると、宿に付いたみたい
結構いいホテルだね、明日からのスケジュール説明を受けて解散になる
ホテルの外でたむろしてる集団に向かわないと
「おーい」
「うっす!」
凄いね、皆で綺麗に頭下げるの
「ちょっと迷惑だから解散してくれない?」
「そりゃないっすよ、折角姐さんに会えたのに」
「周りにも僕にも多大な迷惑かかってるから解散して」
「どこまででもついていくっす!」
「話聞いて!」
「おい小童ども姐さんの言うとおりにするぞ、あんまり騒ぐと兄貴が出張ってきそうだ」
「土蜘蛛の兄貴そりゃないっすよ」
「そうっす姐さんが想像以上にすげぇってわかったのに!」
「すげぇ姉さんが解散しろつってんだ、俺らがするこたぁ一つだろうが。頭だけ残れ、他はちっとけ。帰りにまた護衛すんぞ」
うぃーっすってパラリラ鳴らしながら散らばって行った
土蜘蛛頼りになるじゃん、良いやつじゃん
「ああっといけねぇちゃんとした挨拶がまだでしたね、おれぁ土蜘蛛って大鬼でさぁ。昔兄貴に挑んで木っ端みじんに吹き飛ばされたちんけなもんで、兄貴が最近上機嫌で話す姐さんに興味があったもんできやした」
「あぁそう」
「土蜘蛛って聞いてその反応たぁ御見それしやした」
「なんで僕のこと姐さんって呼ぶの?」
「兄貴のお気に入りっつったら、俺らなんか三下の姐貴分すからねぇ」
「あの呑兵衛どこまでも迷惑なやつだね」
「すげぇな兄貴にそんなこと言えるだなんて、京都は兄貴のおひざ元ですぜ。下手なこと言ったら全部兄貴の耳に入るってのに」
「別に入ったっていいよ、それで呑兵衛が怒って僕に何かしたら京都終わりだもん」
「そいつあぁどういうこってす?」
「僕は玉藻の前と仲良しの友達で、鬼神って名前を付けたんだよ。そんな僕に何かあったら京都なんか消えてなくなるでしょ、怪獣大戦争だよ」
なんか土蜘蛛と頭三人衆が冷や汗かいてる、なんでだ?
「あ、姐さんが鬼神って名前を付けたってのはほんとっすか!?」
「そうだよ、えーっと木下君?」
「羽柴っす、ってそれどころじゃねぇ知らせねぇと」
「このホテルの奴らにも言ってやらねぇとだな」
「おう、善は急げだ!」
「え?なに?」
「俺達はその名前のせいでずっと辛い思いしてきたっす」
「それを救ってくれた姐さんは、女神っすよ!」
「おぉ神ってのはいるんだなぁおぃお前ら」
「土蜘蛛の兄貴泣かないでください、俺だって神に実際に会えるなんて思ってなかったっす」
「しかもただの神じゃねぇ姐さんほど綺麗な女神なんて知らなかったすよ!」
やっば、鬼神の名付け親って話するんじゃなかった
ハッとなって後ろを振り向くと、面倒なやつら連れて来やがってて目をしてたホテルの従業員達が泣きながら僕を見てる
走り寄ってきて土下座しながら、ありがとうございますありがとうございますって言ってきた
クラスメイトはよりいっそうドン引きした目で見てる
憎い僕の精神力と強靭な心が!
ここで気絶しちゃうくらいの心の強さで良かったよ、辛いだけだよ
「四神様どうか、どうか当ホテルのスィートにお泊りください」
「え、あの、部屋決まってるので」
「ねぇ四神さん」
「ふぇ?なに」
「ひぃっ あ、あのね、そのね、怒らないで欲しいんだけどね」
「ダイジョウブダヨボクコワクナイヨ」
「ちょっと一緒の部屋に泊まるのは厳しいかなぁって」
「ウンソウダヨネ、ミンナモタイヘンダヨネ」
つらぁい!
僕だけは嫌なので、奈央も連れていく
意地でも連れていく!
っていうかこの後の対応を考えると一人じゃ無理
たまちゃんの時はひっきりなしにお礼とお土産持ってくる人がいたんだよ
奈央にも手伝ってもらわないと、チョット逃げようとしたしさ
「お~い四神大丈夫か?何かできることあるか?」
「あまぎぐんでづだっで」
「お、おう何を手伝えばいいんだ?」
「多分この後ね、凄い量の人が来るから捌くの手伝って」
「おう?」
「ホテルの人も手伝ってください、なんか広い会場有れば貸してください」
「お任せください!確かに感謝の気持ちを伝えにみんな来るでしょうね!」
先生に言っておかなきゃ…僕は心労でボロボロだって
対抗戦出れないかもしれないって…
勘弁してぇ
瑠璃へのお土産で一番瑠璃が驚いた物
蘭奢待を好きなだけ切り取る権利
寺社の好きなところを見ていい権利(一般閲覧不可でも全部許可)
好きなホテルに好きなだけ泊まれる権利(全ホテル協賛)
好きな食べ物を好きなだけ食べれる権利(全飲食店協賛)
大法師位
法印大和尚位




