ふよときょうかー
魔法の説明回2
ちょっと細かく
「付与魔法の手法は大きく分けると3種類ある。制限・重ね掛け・複製の3種類じゃの」
ほむほむ、制限と重ね掛けは僕も知ってるけど複製は知らないなぁ
「制限は使用者や対象などを絞ることで効果を上げる手法じゃの。一般に販売されているような魔道具は、制限を緩くしているので誰でも使えるが効果が低い物が多いの。」
魔道式洗濯機とかがこれに当たるんだね、逆に使用者や対象を絞っている魔道具は二つ名持の専用魔道具なんかに多いらしい
「次に重ね掛けはそのままの意味じゃが、最初に効果の低い付与を行い順次効果を上げつつ付与していく手法じゃの。何層もの付与状態になるので、最終的な効果は高くなるが手間と技量が試されるので実質一番難しい手法じゃの」
ミルフィーユとかバームクーヘンみたいに多層構造な付与だよね。同じ効果の物じゃないと弾かれちゃうから一点強化の物を作るときに使う物になる。重ね掛けする関係上、次に付与するときになるべく効果を微増させていくのが大事になる。
「最後は複製じゃの。これは皇のが説明した方が良いじゃろうの」
「うむワシが説明しよう。わしの得意魔法に式神があるんだが、これは式と言われる神の消費が激しくてな毎回式を作るのは骨が折れる。故に大本となる式を作成した後に、付与していない紙に複写していくことで数を準備するわけだ。複製は原本に比べれば効果が下がるし、原本の精度によっては複写する物の材質などの制限が出てくる」
なるほどね、洗濯機とかを大量生産できるのは複製してるからなんだね。毎回付与してたらブラックどころじゃない職場だもんね。
「式神で言えば、普段使いは複製したものを使う。原本は切り札として使うのが基本的な使い方になるな。古代から受け継いできたようなものは、時代ごとに付与をかけ続け笑いが出るような効果を持ったものが多い。三種の神器などは最たる例だな。」
皇の家にも代々受け継いできた式神とかがあるんだって。複製したものでもかなりの効果らしいけれど、付与の重ね掛けが多すぎて材質が追い付かずにかなり劣化してるらしい。
「付与魔法の良い所は、発動に魔力をほとんど使わないことだ。想像する必要がない分、消費魔力が減るのは自明だな。逆に悪い所は、複製するのにコストがかかることだ。原本の質によっては複製を一つ作るだけで、何百何千という資金が必要になる。かなり劣化しても良いのであれば安くなるが、その分効果も下がるからさじ加減が難しい」
高級車を何台も買う感覚なのかな?皇のお爺ちゃんが使う式神は複製だけど、1枚2百万くらいかかってるみたい…
「次は身体強化じゃの、これはワシらより田中さんを見るのが一番いいかの」
田中さんは身体強化をつかいピカーっと光る。魔力を体内で循環させてる。
「このように魔力を回して、その結果として身体能力の向上を得るものじゃの。田中さんは体全体に効果を得ているが、部位を絞って行うこともできる。瑠璃がやったのはこれじゃの、強化した部位に負荷がかかるのでほどほどにするんじゃよ」
やんわり怒られちゃった。でも勉強するときに頭を強化すると楽になるんだもん、並列思考とか脳のキャパシティを最大限に使えるようになるからやめられないよね。僕の魔力量だと体全体を強化したらすぐ倒れちゃう、部位ごとに細かく強化していかないといけないから大変なんだ。
「ちなみに瑠璃と奈央がやった部分強化はかなり器用な事をしておるの。複数同時に強化できるようなので随分器用じゃの~」
僕は少ない魔力をやりくりしてたら出来たんだよね、奈央は僕の真似してたら出来るようになったみたい。練習すれば誰でもできるけど、同時に何か所もできるようになるのは才能が要るっぽい。まぁ普通に魔力が多い人は体全体を強化しちゃうから、出来てもあんまり効果はないかも。
「奈央は魔力も多いし体全体を強化したうえで、特定の部位をさらに強化できれば武器になるじゃろうの」
わぁーん奈央が強くなれるのは良いとしてやっぱり僕だといまいちだったー
瑠璃設定
習い事が結構多い。
茶道、書道、華道、ピアノ、日舞、ワルツ
空手、截拳道、剣道
運動神経がそもそも良いのと、脳を強化して動きを憶えるのでかなり優秀な生徒。
これだけ習い事をしている理由は、翡翠や里兎に「すごーい」って言われたいから。
ここに魔法の勉強も入ってくるので、普通に忙しい。
これに全部ついていってる奈央ちゃんは普通に凄い。